Pileta

 

 

  スペイン語の辞書で「プール」と引くと、piscinaとかalberca(メキシコ)などと出ていますが、ここアルゼンチンではPiletaといいます。

 

  アルゼンチンでは、生活に余裕がある人は、首都から1時間以内で行けるくらいの場所に別荘を持っていたりします。値段はだいたい1千万から2千万円くらいで、別荘の敷地は城壁に囲まれてセキュリティーがしっかりしており、且つクラブハウス、ゴルフコース、プールなどの施設がある別荘を購入することができます。もっとお金のある人の場合には、エセイサ国際空港に飛行機が降り立つ際も垣間見ることができますが、個別のプールが付いた大型の別荘を持っています。別荘とは別に住居用のマンションも少し高級になると、共同のプールやスポーツジム、共同の宴会場などが併設されていま

す。

 

 さて、一般庶民がプールに行きたいと思った場合、公園(と言っても面積や規模の大きい「広場」に近いものですが)にある公営のプールやスポーツ施設に付随しているプールを利用します。大人一人の料金は入場料・使用料(ロッカー、シャワーの使用料を含む)・駐車場などが全て込みで、大体12ドルから15ドル程度です。民間の運営する公共のスポーツ施設のゲスト料金(1回限りの利用客)の場合も同様です。

 

 それ以外に、サラリーマンは各社の持っている福利厚生施設内にあるプールを割引料金で利用していることが多いです。施設には大抵グランドやアサード(アルゼンチン流バーベキュー)場などが併設されていて、夏休みには家族連れの利用者をよく見かけます。それらのプールは日本のように派手なスロープ(滑り台)などはありませんが、10メートルもある飛び込み台や水球の施設、子供用プールなど、それなりに充実しています。

 

日本と違う点は、しょっぱい塩水のプールが存在することでしょうか。カルキの代わりに食塩で殺菌を行っているのだという解説を聞いたことがありますが、塩の濃度が濃すぎて水中で目を開けることが出来ず、誤って目に水が入った時の痛さは並大抵ではありません。海水より濃いのではないかと思うほどです。飲み込んだときも暫く喉がヒリヒリします。プールから上がったら必ずシャワーで体を洗い流さないと、乾いた時に塩の粒子が肌に残って、これまたヒリヒリします。利用料は普通のプールと全く変わりません。

 

それから、東京の豊島園のプールなどと違い、水に入ることよりも日光浴目的の人が多いので、プールの中よりもプールサイドに、しかもパラソルは使用せず陽がより当たる場所に人が集まってデッキチェアーに寝そべり、肝心のプールの中はガラガラ・・・というケースが多いのも特徴です。

 

また、利用者は必ずと言っていいほど「身体検査」が義務になっています。足と手の指の股、脇の下や首筋を見せて皮膚病が無いことを医師が確認します。会員制のプールなどでは1ヶ月おき程度にこれをやらなければなりません。日本(殊に首都圏)のように”芋洗い状態”になっているプールと違って、殆どの人が日光浴だけなのに身体検査があるのは、ちょっとおかしな感じがするのですが・・・(高級ホテルのプールの場合は身体検査がありません。念のため)。

 

アルゼンチンは南欧やブラジルと違い”トップレス”は一般的ではありませんが、スタイル抜群の女性がプールサイドのここそこで寝そべって日焼けしている様子は、夏の風物詩と呼ぶにふさわしい光景かもしれません。

 

先頭へ