MINAMI WHEEL ライブレポート

<Back>

 2000年の10月20日から22日にかけて、「MINAMI WHEEL」というイベントが行われました。これは、大阪・ミナミ(心斎橋付近)のライブハウスが集まって、総勢100アーティスト以上がライブを行うというものです。8会場で一斉に行うために全部のアーティストを見ることはできず、満員になると入場できなかったりもするんですが、私は(ちらっと見たものを含めると)13アーティストを見てきました。ということで、簡単にですがこのドタバタ劇をお送りいたします。なお、日付で分けていこうと思っていますので、私が見たアーティストは斜体ライブ会場は太字で表示するようにしています。

*               *

10月20日
 ライブ自体は19時からなんですけど、17時には会場近くである心斎橋着。今回、はじめから見ようと思っていた人は21日のHYSTERIC DAYTRIPPERと22日のmawariくらいだったので今日の予定は全く立てていず、パンフレットを見ながら「どうしようかな」と迷う。結果、まずは「京都風(京都府宇治市出身)ほんわかグループ」ということで定評のあるキセルからスタートすることにしました。
 キセルのことはJUNGLE LIFE(以下JL)等でちらっと見たくらいなので(もちろんライブははじめて。今回のライブがはじめてじゃない人は先に挙げた2人だけ)かなり期待をしてたんだけど、まずまずのステージを見せてくれました。実は、ライブの直前にCDがかかったとき「音はずしすぎ…」と思ったんですよ。ところが、これがライブになると、うまい具合にこの音のはずし方が「味」になってる。そのうえで「ほんわかグループ」の言葉通り(?)ライブで眠たくなってくるし(笑)、面白いライブを見させてもらいました。この人たちは、CDを聞かずにライブを見るべし、です(苦笑)。

 そこ(心斎橋クラブクワトロ)は他の会場から少し遠いところにあるので19時30分には会場を出、次の会場であるjouleへ。そこでは、まだ川村尚見がライブ中でした。この人は、声質が男の子っぽい(Jungle Smileの高木幾乃みたいな感じ)ので、とっても不思議な雰囲気が漂っていたように思います。これから伸びていけば結構面白いかも、という気がしました。
 そして、20時からは同じjoulebice(ビーチェ)です。この人のことは全く何も知らずに入ったんだけど、やはりかなりいい雰囲気を持ってましたね。はじめの曲を聴いたときに「あ、カーペンターズを意識してるな」とおもったくらい声質も雰囲気も似てました。サポートで入っていた男声コーラスとのハーモニーに私は可能性を感じたんですが、いずれにせよ「カーペンターズみたい」というところからどう脱却してオリジナリティーを出していくかが課題かな、と思いました。

 そして、21時からはAtrantiQsへ、こちらも何度かJLで見かけたことのあるハックルベリーフィンでございます。はじまる前から会場は満杯で、異様な熱気を感じていたんだけど、それに充分応えるライブだったような気がします。いや本当、文句なしにうまかったですよ。
 ライブの性格上あまり詞が聞き取れなかったのが残念でしたが、きちんと音・リズムとも取れてたし、アマチュアの中では最高級のアーティストなのではないでしょうか。声質としてはSIAM SHADEのHIDEKIみたいな感じを受けましたね。いずれにせよ、彼らはメジャーのシーンに出てきても十分通用するような気がします。
 そんなわけで1日目は終了、いそいそとおうちへ帰りました(爆)。

10月21日
 プラザでのパソコン教室はいつも通りあったのでそのあとに行き、会場着は17時30分頃(スタートは17時)。今日はまず、BIG CATでの広沢タダシからスタートです。彼は花花も出たというOSM(大阪スクールオブミュージック専門学校)出身ということで名前は聞いたことがあったんだけど、確かにまずまずのステージを披露してくれたと思います。ただ、さすが専門出身、メロディーが難しすぎて歌がついて行ってない部分があったのと、音に「勢い」がなかったような気がしたんだよなー。私のひがみかもしれないんだけど…。

 それが終わるとネストサルーンでのtef tefのライブへ。女版「ゆず」というカテゴリーが最近出てきつつあるようなんですが、彼女らもおそらくはそのカテゴリーに入るでしょう。その位(おそらくストリート出身だと思います)勢いはあるんですね。それに、姉妹ユニットとは思えないほど声質が全く違うんですよ。ただ、それがあだになってか、ハモリはあんまりきれいじゃなかったんですよね。さらに妹(メインボーカルを取ってました)の声量に差がありすぎて、姉(コーラス)の声がうるさくなってしまったのもちょっといただけなかったかも。いろいろ書いてきましたけど、これからの成長が十分に期待できる人たちだと思います。

 それが終わると、サンホールチェンバロを見に。ところが、この人たちはわたしの指向と正反対の音楽をやっており、さらに方向性がロックなのかスカコアなのかが見えにくいという中途半端さがいやになったんですよ。ということで10分で退散し、jouleでのSarahに変更。これができるのがMINAMI WHEELの良さでしょうね。

 ご存じかどうかは分かりませんが、彼女は「浜本沙良」という名前で7-8年くらい前からプロで活躍しており、97年の移籍に伴ってSarahに改称した、という経緯があります。彼女の歌をはじめて聴いたのは浜本沙良時代の95年1月に出ている「What is Love」なんですけど、その時から「パフのような声」という言われ方をされ、その声を私も気に入ってたんですよ。(「じゃあなぜはじめから行こうとしなかったの? といわれそうですが、これは「メジャーアーティストよりはインディーズを優先させる」という考えがあったからです。「メジャーならいつでもライブを見ることができる」と思ってるからなんですが、実際にはそういってあまりライブに行っていないかも…)。
 そんな彼女のライブですが、さすがベテラン、文句なしの出来でした。ひさしぶりに「声が弾んでる」とか「声が泣いてる」という感覚を味わえたような気がしてます。ここまで感情を出せる人は、今回の出演者の中でもそういなかったんじゃないでしょうか。

 それが終わってもそのままjouleに居座り、20時からはMINAMIです。1曲目にこっちのFMでよくかかってた「One Voice」(一番新しいシングルです)、2曲目にデビュー曲の「素直になれる」と来られると、何も言うことはありません(苦笑)。彼女もデビュー曲から知ってるし、「素直になれる」はかなり好きな曲ですからね。かわいい中にも独特の引っかかりを持った声をしてますし、きちんとバラードを歌えるだけの力を持っていることが分かったし、これも満足できるライブでした。

 この辺から実は満員になる会場が出てきたために20時30分にjouleを出、HYSTERIC DAYTRIPPERがライブをするバハマへ。ところが、ここも満員で入ることができず、20分ほど待ちぼうけ(ちなみにライブを行っていたのはbabamaniaでした)。そして、いざHYSTERIC DAYTRIPPERの出番になってみると…会場自体が小さいとはいえ、客は10人程度しかいませんでした。別の会場ではGO! GO! 7188やLOVE PSYCHEDELICOがライブをしていたのでみんなそこに押し掛け、入れないとなると帰ってしまったんでしょう。
 彼らをはじめて見たのは今年3月のライブキッズ(京都で行われているアマチュアミュージシャンのコンテスト)なんですけど、「いかにもバンド」的な雰囲気にはまりこんでしまったんですね。そういう意味では、今回のライブはかなり期待を裏切られました。一般的なロックコンサートのように「歌う」というよりは「叫ぶ」という感覚が強く、「歌を聴きたい」私としてはちょっと…と思ったのは事実です。
 でも、普通ロックのコンサートってそんな感じですよね。それだけに、彼らの「らしさ」は充分出ていたと思います。ライブのパフォーマンスもよかったですし、裏切られたといってもどっちかといえば「良い意味」ですし、ね。
 ということで、無事2日目も終わりました。…そうさ、いそいそと家に帰ったさ(爆)。

10月22日
 今日は早めに家を出て、心斎橋の中古レコード屋めぐり(実は、今回の期間中あんまり心斎橋の他のところには行けなかった)。5時スタートなので30分前でいいか…と思ってたんだけど、ネストサルーンの前には4時の時点で(あんまり大きいところじゃない上にテーブルがあったので)「入れるのか?」というくらい人が。ということで、その時間から私も列に並ぶことに。…仕方がない、mawariを見ないことには…。

 開場は4時40分頃、5時からはまず古家学です。「デビューからもう4年も経ってる」と彼が言っていましたが、私自身が彼をはじめて知ったのは97年4月の「雨のピリオド」という曲でしたね。あのときは(今思うと)詞を読まずにただ「いいメロディーだな」ということで気に入ってたみたいです。そのあとも彼は「マナブ・スナフキン」の異名をとり、全国各地を弾き語りで回っていたようです。
 そんな彼だけに、最高のステージを見せてくれたと思います。歌がうまいのは当然としても、圧倒的な存在感がありました。私自身、彼の作る「哀れな、弱い男」に共感してしまうんですよ。「雨のピリオド」もきちんと、しっかりと歌ってくれましたし、客も彼のパフォーマンスにうまく乗ってました。次のmawariを見に来た人たち(私もそうだけど、あとの客の流れから見てほとんどがそうだったみたい)からも「よかった」との声が挙がってましたからね。

 そのあとは、お待ちかねmawariでございます。インストアライブでは結構見ているのでどんな感じかは大体分かっていたんですけど、まあそれとほぼ同じ感じでしたね。やっぱり彼女の歌はうまいし、心にしみてくるものがありますね。ただ、あまりにもフェイクが多かったのと、すっごく日本語的な英語を使ってたのはかなり気になりました。「ひょっとして宇多田ヒカルを意識してる?」とか思ってしまいましたが、そんなことはないでしょう。多分。

 そして、トリに選んだのはサンホールでのアナム&マキです。今日はバイトが入っているのでmawariで打ち切ろうと思ってたんですけど、どうやら少し時間がありそうなので(実はあまりきちんと聞いたことがなかったので)見に行こうか、ということにしたんです。
 そのライブですけど…ストリート出身だけあって、確かに勢いは感じます。でも、すっごくわかりにくいメロディーを作りながら自分たちが歌いこなせてない、というイメージを強く受けたんですね。ということで、(はじめからそんなに長居はできないと思ってたけど)2曲、10分で出てきました。さ、今からバイトだー!!

*             *

 いかがでしたでしょうか。わかりにくいところがあるかもしれませんし、それよりなにより「そんなことはない!!」というイメージをお受けになる方がいらっしゃるかもしれませんが、こういう感じを受けた人もいるんだ、ということでお許しくださいませ。
 なお、このページに関するご意見はこちらへいただけるとありがたいです。

 それでは。

<「最近の活動」目次へ戻る>