ルートヴィヒ2世について
2つの業績
| ルートヴィヒ2世は現在のドイツ南部の大国バイエルンの王でした。とはいえ世界史の教科書にはまず登場しないです。実際、政治的にはほとんどみることがありませんでした。しかし、2つの「業績」によって、歴史から忘れ去られてしまうことはなくなりました。 その1 〜 リヒャルト・ワーグナーの庇護を行った ルートヴィヒはワーグナーの作品の中世的世界をとても愛しました。 ワーグナーは「トリスタンとイゾルデ」「ニーベルングの指輪」という革命的な作品によってオペラ史に偉大な金字塔を打ち立てました。それはもちろんワーグナー自身の才能によるものです。 でももしルートヴィヒの無尽蔵ともみえる援助がなかったら、ワーグナーの非凡で誇大妄想的な構想も現実化することがなかったでしょう。作品の上演はもちろん製作ですらできたかどうかやぶさかではないのです。実際、ルートヴィヒの援助をうける直前のワーグナーは浪費のため財政的に困窮し、それゆえ音楽活動も満足にできていなかったのです。 その2 〜 美しい城々の建設 これも、「業績」といえるのかどうかわからないですね。彼はノイシュヴァンシュタイン城などの美しい(でも奇想天外な)城をつくりました。 これらの城は、実は、建築学的美術的にはほとんどみるところはないそうです。政治的にも経済的にも地理的にもまったくメリットはありませんでした。単にルートヴィヒの美学を具象化し現実世界から逃避するためだけに築城されました。築城のため一時はバイエルン国の国庫が傾いたともいわれています。 でも現在、それらの城には毎日多くの観光客が訪れ、バイエルン州観光の目玉となっているのです。 ルートヴィヒは、満足といえる程の統治はしませんでしたが、他国も侵略せず圧政もしませんでした。すでに鉄道網も電気もあり、現代政治が始まろうとしていた時代にあって、自分の趣味と美学を追求しました。そして後世の人々ではもう誰も真似をできないものを残したのです。 |
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太陽王、ルイ14世
中世騎士伝説とワーグナー

(村田經和著、「ルートヴィヒ」より引用)
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| ルートヴィヒ自身に限ったものでも本はかなりあります。ただ、特殊なものを除き内容はどれもおおむね似たようなものです。また、ワーグナーの伝記にもまとまった記載があります。それから、「うたかたの記」(森鴎外)や、「異端の肖像」(渋澤龍彦)も有名ですね。 このHPをつくるにあたっては、以下の本を参考にしました。 |
ルートヴィヒ、村田經和、劇書房 狂王ルートヴィヒ、ジャン・デ・カール、中公文庫 ルートヴィヒII世、須永朝彦、新書館 Ludwig II., H. F. Noehbauer, Taschen Verlag ルートヴィヒ、ルキーノ・ヴィスコンティ、山猫書房 (映画シナリオ等) 王の生涯とその最期、ユリウス・デージング、Verlag Kienberer (土産のパンフレット) 麗しの皇妃エリーザベト、ジャン・デ・カール、中公文庫 Elisabeth - Stages in a Life -, Edts., B. Hamann and E. Hassmann, Verlag Christian Brandstaetter Sissi - Die schoene Kaiserin -, L. Merkle, Bruckmann Verlag. ワーグナー、三光長治、新潮文庫 ワーグナーへの旅、木之下晃・堀内修、新潮社 ワーグナーの妻コジマ、ジョージ・R・マレック、中央公論社 |