これからホルスを飼い始める方へ


 昨今の爬虫類ブームはやや下火のようですが、それでも爬虫類、特にカメの飼育に関しては相変わらず関心が高いようで、熱帯魚などを販売するショップ等でも水棲種の代表格であるミドリガメ(ミシシッピーアカミミガメ)やクサガメ等は年間を通して店頭に並んでいるのが実状です。また、ここ数年ではリクガメの入門種的な扱いで、ホルスフィールドリクガメも専門店以外で見かけることが多々あります。

 リクガメは先行投資をかければ、水換えなどの世話をしなくてもよい、餌を食う仕種がキュートで可愛い・・・云々などの理由で人気が高まっており、また、ホルスは成長しても然程大きくならない、比較的低温に強く丈夫、ということから、ホルスを購入あるいは飼育される方も多いと聞いてます。最近では腕時計サイズと呼んでいるハッチングサイズのベビーホルスも出回っており、低価格で可愛いホルス飼いの人口は多くなることではないかと思います。

 そんな中、JAHOB事務局の方へ1通のメールが届けられ、扉の横っち!班長の序文の中で、「初めて飼う方にも役立てばいいな・・・」と書いてあるにも拘わらず、その様な情報が掲載されていない、とのご指摘を受けました。

「ホルスを初めて飼う方でも3通りあると思います。
 まず、第1グループ ホルスをはじめとしてリクガメまたはミドリガメをはじめとしていっさいのカメの飼育をしたことのない方。
 次に、第2グループ 他のリクガメを飼ったけど、すぐ☆にしてしまいホルスは丈夫だと聞いたので今回はホルスにしようと考えている方。
 最後に第3グループ 他のリクガメを飼っていて、新たにホルスを加えたい方。

 ここではたぶん第1グループのことを指すと思いますので、第2,3グループの方は読む必要はあまりないと思います。 (おやびんさん)」

 元々、JAHOBはホルス飼育者がその飼育のスキルアップを図ったり、最終的には繁殖させられる域にまで達したいという思いで発足させました。そこで、メンバー同士で、色々な情報を交換し合ったりしていこう、と思っておりますし、そのスタンスは今も変わりありません。
 また、JAHOB通信JAHOB♪VOICE♪を通して、そういったご要望にも応えられるものと信じておりますし、今後も情報を増やしていこうとも思っております。
 従いましてショップで何の予備知識もないまま衝動的に購入してしまい、飼育方法が わからず、ショップや本屋或いはネットで
情報を集めることなく立ち往生される方までは対象に考えておりませんでした(もちろん、質問されれば親身に対応するつもりではおります)。
 しかし、逆にその様な方を防止することは出来るのではないだろうか、あるいはその様な事を記したページがJAHOB内にもあってもいいのではないか?と考えました。既に
JAHOB仲間であるのりんこさんやsugeさんのHP内でも同様の内容が紹介されてますが、今回、「今後ホルス飼育を始める方に伝えたいこと」という内容で、JAHOB仲間の皆さんからの原稿を募集し、ここにまとめてみることに致しました。同時に飼育例の1例として横っち!班長の飼育例を連載で掲載しております。

 ホルスに限らず、リクガメを超え、カメ、爬虫類だけでなく、ペット飼育そのものの 心構え等は共通ではないかとも思いますが、衝動的に購入され☆になってしまう運命のホルス達を削減できたら・・・(はたしてその様なホルスがいるのかどうかは定かではありませんが)とも思います。

(文責;くま隊長)


ホルスってどんなカメ?

 まずはホルスフィールドリクガメがどんなカメかを知らないといけないでしょう。

「まずホルスとはどんなカメなのか
1.大きさ:売っているときは5pくらい(ミドリガメくらい)ですが、大きくなると20p位(CD2枚)になります。
2.生活環境:日本のカメやミドリガメは水が必要なカメですが、ホルスはリクガメと言いまして、水を嫌います。住んでいるところも砂漠に近いような所です。
3.餌:ほとんど草食で、普通に売っているカメの餌では飼育できません。しかも大食漢です。私の所の一番の大きなものは1日にサニーレタスを半分以上食べます。身体以上ですね。
4.寿命:かなりの長生きです。私の知っているホルスで26年と言うのがいます。 (
おやびんさん)」

 ホルスがどんなカメなのか、ある程度のことは飼育書などにも書かれていると思います。JAHOB仲間のメンバーの最後のセル(▲)をクリックすると、各々のメンバーが運営管理されているHPにジャンプします。重複しますので敢えてここでは紹介しませんが、ホルスについて詳しい情報が必要な方は、これらのHPを参考にされるとよろしいかと思います。

 また、餌に関しても最近は「リクガメ専用」の配合飼料も発売されてますが、基本はやはり葉野菜でしょう。この点に関しては、JAHOB通信をご覧ください。


ホルスは爬虫類!

 言うまでもなくホルスフィールドリクガメはカメです。爬虫類です。「そんなこと知ってるよ」とお叱りを受けるかもしれませんが、その点を重々理解してないと、後々、「なんか違う・・・」と後悔することになるかもしれません。

「ホルスに限らず、亀は犬や猫と違います。
 意志の疎通というものが全くといっていいほどありませんので、長く飼育するには、興味を絶やさない事、飽きない事が必要です。
 動く置物として見ているだけでも、楽しくはあるでしょうが、多くの場合は長続きせず、長生きしない事も有るのではないかと思います。
 興味を長く続かせるには、病気を治す事、冬を越す事、大人にする事、繁殖させる事等のいろんな出来事をロールプレイイング的に楽しむ事が秘訣だと私は考えています。そういう事が楽しく感じられない人は、残念ながら、亀の飼育には不向きと言えるでしょう。
 自分のスタイルにあったペットを選んで欲しいと思います。 (
ジタバタさん)」

「まずカメサンの事を知ることです。
 カメサンは、ご存知の通り「爬虫類」です。ワンちゃんや、猫ちゃんと違って、自分では体を温めることが出来ない動物です。そして、草食性が強い動物です。カメサンは、日光に当たって成長していきます。 (
のりんこさん)」

 そうです。ホルスはカメです。爬虫類です。うまくコミュニケーション(scale誌的に言うとカメニケーション?)を取られている方もいらっしゃるようですが、やはり犬や猫と同様の感覚ではうまく飼い上げることは難しいでしょうし、長く続かないかもしれません。

「私はカメの飼育にあったって、いかなる時にも衝動買いはしないで欲しいと思いま す。しかし、ホルスの場合は衝動買いしてしまっても少しは大丈夫です。ただ、買ってしまった以上全責任を持って飼育にあたって下さい。 (おやびんさん)」

 ホルスの魅力の1つは比較的丈夫で飼い易いところにある、それは事実ですね。しかし、最近出回っているハッチングサイズのベビーサイズにはそれでも最新の注意は必要だと思います。


私も若葉マーク・・・

 JAHOB仲間の中には数年間も飼育されてる方もいらっしゃいますが、最近飼い始めたという方もいらっしゃいます。
 最近、飼育を始められたというお2人のご意見を紹介します。

「私自身が初心者なので、自分の失敗と成功をひとつずつだけ紹介します。

・温度計選び(失敗!)
 少しでも安く機材をそろえたいと思った私は、カー用品売り場で見つけた800円くらいの小さな温湿度計を買い、ケージの中の地上から7cmくらいのところに取りつけましたが、カメが体調を崩してから温度が気になり、センサー部分が別になっているデジタルの最高最低気温を記憶してくれる温度計を買いました。すると地面からたった7cmで4度くらい違いました。小さい温湿度計は見にくい事もあり、今は湿度だけ見ています。最初からデジタルの買えばよかった。

・シミュレーション(成功)
 初心者だと入念に計画を立てたつもりでもどんなトラブルがあるかわかりません。そこで、カメ以外は全部そろえて、実際に機材も全部つけてみて、温度、湿度などを見てみるのがお勧めです。
 私がやってみたときは床材に結構湿気があったらしく、どんどん湿度が上がったので床材を一度ベランダで干してから入れてみたら湿度も落ち着きました。 (
黒ヤギさん)」

「私もホルス飼育の初心者なので、自信をもって”今後ホルス飼育を始める方に伝えたいこと”というようなことを言える身ではないのですが・・。
 ただ飼うからには、出来る限り健康で長生きをすることを目指したいですね。
 そのためにはまずカメの知識を増やしましょう。知識を増やすとリクガメ飼育は完璧を目指すと時間や金銭的にキリがないことが分かります(笑)
 自分に合った飼育法を見つけてほしいです。
 ちなみに初心者の私の飼育記録のページです。
 http://www2u.biglobe.ne.jp/~Nyago/ (
むらさん)」

 どんな生き物もそうですが、飼育に当たってはある程度のシュミレーション、将来どうなるか、そういった点も含めて飼育すべきではないでしょうか。改めて言うまでもないのかもしれないですが。
 飼育環境については、産卵の経験のある
のりんこさんから以下のようなご意見を頂きました。

「これから家族の一員として迎え入れるカメサンに暮しやすいお部屋を準備してあげましょう。それから、人間と同じようにバランスのとれた食事を与えましょう。

 これ以上書くと長くなるので、私が運営していますHP THE PETTLES(のりんこのカメさんサイト) (初心者用陸ガメ飼育マニュアル等、掲載)の方を御覧頂けたら幸いです。 (のりんこさん)」


ホルスを飼育するにあたっての心構え

 以上、戴いたメールをもとにまとめてみました。

「20pのカメが大きいといえるかどうかわかりませんが20pになる。
 乾燥した環境を作る。毎日、野菜を200円くらい喰う(月6000円)それが30 年、うんちやおしっこをする。しかも臭い。このくらいの覚悟をして下さい。 (
おやびんさん)」

 前の方でも書きましたが、生き物を飼育するにはそれ相応の覚悟が必要です。目先の可愛さだけでは飼いきれません。ましてや犬や猫、あるいはその他の小動物と違って寿命の長い動物です。安易な考えで購入してしまうと、必ずや後悔が残ります。
 維持費についても考えていかなくてはいけないですね。ケヅメリクガメなどの様な大型のリクガメではないですが、毎日、餌代や電気代がかかります。愛情だけでは飼えません。手間暇かお金をかけなくては、ホルスは飼うことが出来ません。

「●温度・湿度の管理をしっかりすること。
 当たり前のことなのですが、これが意外と難しいものです。
 特に季節の変わり目は苦労します。しかし、温度・湿度が適正にキープされていれば大抵のトラブルは回避できるはずなのでがんばってください。
 家ではペットヒーター(ヒヨコ電球が内蔵されているカバーがついているもの−旭光電機工業製)1個を年中ケージの隅にサーモスタットにつないで入れています。
 実質夏場は休眠状態なのですが、それでもエアコンの冷気が入り込んだりすることもあるので念のため入れています。
 湿度については、除湿については特に気にしていません。むしろ、乾燥させすぎによる脱水の方が特に小さなカメさんにとってダメージが大きいように思います。
 我が家のちびギリシャは生後間もない状態で売られていたのをつれてきたのですが、とにかくよく水を飲みます。小さい子は水皿を設置して自由に飲めるようにしたり、まめに温浴させたりした方がいいと思います。

●まめに給餌すること
 日中不在でカメさんのお世話ができない方には「そんなことできるか」と反発されそうなのですが、最近話題の超ちびっ子カメさんのようなサイズの場合、1日3〜4回こまめに給餌することも必要かと思います。
 ちびちゃんは一度にたくさん食べられないのですが、元気な子は何度も休憩しながら食べようとします。
 葉っぱがしなびていたり、人工飼料がパリパリに乾燥していてはまだ顎の力が十分でない彼らは思うように食べられないのです。

●飼育日記をつけること
 何も立派なものでなくてもいいのです。
 その日の天気、気温、排泄の状況、食餌、温浴の有無、甲長・体重、その他気づいたことを簡単にメモしておくと後々役立ちます。

●太陽光に当ててカルシウムに慣れさせること
 暖かくなったらできるだけ都合をつけて日光浴をさせてあげてください。
 ただし、いくら天気が良くても肌寒い日は避けた方がいいです。
 天気よりも温度を優先させた方が安全です。(人間が半袖でちょうど良いと感じられるくらいの気温を家では目安にしています)
 また、真夏は温度の上がりすぎに注意してください。(特にベランダ等に出すときは気をつけてください)  
 思わぬ事故を防ぐ上でも外に出すときは必ずそばについていてあげてください。
 何となく調子のよくなかった子もまめに日光浴させることで夏を経て秋になるころ見違えるほどたくましく元気になりました。  
 カルシウムについては薬局で購入した炭酸カルシウム(500円くらい)を少しずつ葉っぱや人工飼料にふりかけて与えています。  
 小さいうちに慣らしてしまうと特に抵抗することなく食べるようです。

●よく運動させること  
 外で日光浴させられない冬場でも天気の良い日は暖房を入れた部屋で運動させてあげてください。ケージの中では寝てばっかりの子も別人(カメ)のように活発に動き回ります。よく運動させた方が排泄もスムーズになりますし、食欲も旺盛になります(気のせいかも)。

●信頼できる獣医さんをみつけること  
 どんなに気をつけていても体調を崩してしまうことは必ずあります。  
 そんなときに頼りになるのが獣医さんです。は虫類、特にカメを診察してくださる先生はまだまだ少ないのですが、少しずつ増えているようです。  
 具合が悪くなってからでは間に合わないこともあるので、日頃から通院可能な動物病院を探しておくことをおすすめします。

●絶対に油断しないこと  
 最初はカメさんも飼い主も緊張していますが次第になれてきて食欲も増し元気いっぱい・・・でも決して油断しないでください。  
 リクガメの入門種なんて言われているホルスですが、飼い主が手抜きをすればすぐに体調を崩してしまいます。  
 本当は生まれ故郷で過酷な自然環境と闘いながら生きるのがホルスにとって一番幸福なのでしょうが、人間に飼育されることになってしまったからには「他のどこの家よりもこの家で飼育されて幸せ」とカメさんに思ってもらえるように精一杯お世話をしよう、と私は最近考えるようになりました。  
 「世界で二番目に幸福なカメさんの保護者」目指してお互いがんばりましょう。 (
わし&ゆうさん)

 そうですね、世界で2番目に幸せなカメの飼育者に皆さんでなっていきましょう。また、HPの掲示板等を利用していただくのも1つの手かもしれません。

「なんだか説教染みましたが、初めてホルスを飼う方へ、衝動買いでもかまいません。ホルスは環境変化にも強いので、みんなで飼いましょう。
 衝動買いをしてしまったらJAHOBに助けてと言いましょう。そして、JAHOBに入りましょう。そうすればみんなが助けてくれます。そしてホルスの魅力を発見して下さい。 (
おやびんさん)」

 JAHOBが今後ともホルス飼育者のお役に立てていけたら、と思います。
 なお、このコーナーに関してのご意見は、メールあるいは私が運営しているHP「カメ☆KAME雑談室」の「カメ☆かめTalk」へお寄せいただけましたら幸甚です。


 今後お寄せいただきましたJAHOB仲間からの意見は、随時ご紹介していきます。

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