思い出に残る山旅を探しに!浜岡三歩倶楽部
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■ 富士山と駿河湾そして南アなど大展望の山;浜石岳

2010年1月9日
御前崎市6:00⇒由比駅9:00⇒二本松分岐10:40⇒青少年野外センター11:00⇒浜石岳山頂11:45〜12:55⇒但沼分岐13:23⇒西山寺分岐13:45⇒由比駅14:50⇒焼津黒潮温泉⇒御前崎市

 1月のカレンダーにはやはり富士山の写真が多いですね。最初の山は浜石岳を計画した。帰りに温泉に入った後簡単に新年会を予定している。
 6時、日の出前の気温が一番低い時刻にバスを待つ。由比駅に向かう途中、安倍川駅の手前で線路上に人がいるというJRトラブルがあり45分ほど遅れてしまった。
 9時ちょうどに由比駅を出発することになった。大勢の登山者と共に浜石岳に向かう。駅前から民家の間を抜け県道に出てから左折し民家の並ぶ市道を登ってゆく。案内看板を頼りに進む。車道は意外と急こう配が続く。車が何台も追い抜いてゆく。タクシーも数台登って行った。山頂直下まで車で行き浜石岳に登るらしい。この山の人気のほどがうかがえる。集落が終わるとミカン畑の間を縫うように道が続く。しかも急こう配の連続だ。振り向くとミカン畑の稜線の上に富士山が頭を出し、その右手から駿河湾と伊豆半島が一望できる。今年最初の山登りに相応しい天候だ。真っ青に晴れ渡った空を見上げると今年の山旅を予感させるようでなんだか嬉しくなってくる。
 10時40分、車道と分かれて二本松のある野外センターに直接登るルートに入る。今日初めての登山道らしい道を登る。思ったより急斜面が続き汗を絞ってしまった。
 11時、青少年野外センターの施設が並ぶ広場に出た。ここからも見ごたえのある眺望が広がっている。景色を木々が少し邪魔をしているが富士の裾野に広がる街並みの向こうにでっかい富士山を始め駿河湾、伊豆半島が手に取るように見える。休憩をしてから浜石岳に向かうことにする。野外センターを横切り案内看板に導かれて登山道に入る。途中、薩?峠、但沼からの路を合わせ右に折れながら高度を上げて行く。やがて無線施設が現れる。その左脇を詰めると山頂は近い。
 11時45分、浜石岳の山頂に立った。明るい草原の頂には多くの登山者で賑わっていた。自然に我々もその一員となる。富士山をバックに集合写真に収まる。駿河湾や箱根、伊豆半島の景観も見ごたえがある。あらためて北西方向を見ると手前の稜線の上に南アルプスが頭を出している。北岳を始め赤石山脈が見える。真っ白で神々しく感じる。一通り写真を撮り終えたらお昼にする。枯れた芝生の上で車座になってビールで乾杯だ。持ってきたワインやツマミが並ぶ。押し寿司も何とか売れ切れたようだ。景色と天候に恵まれ山旅の醍醐味を十分に味わった。
 12時55分、後の予定もあるので下山を始めることにする。忘れ物を確認し薩?峠方面に下ってゆく。灌木の稜線はやがて暗く鬱蒼とした植林帯となりる。なだらかな登山道を少しずつ高度を下げながら下ってゆく。
 13時45分、時間の関係で西山寺分岐を左に進み由比市街に下りて行くことにする。山道が終わると林道に出てひたすら下りて行き自然と集落の中に入ってゆく。やがて往路を駅に向かうようになる。
 14時50分、予定通り由比駅に着いた。ここから焼津の黒潮温泉健康センターに寄って新年会を楽しむことにする。
 平成22年の山旅が今日から始まりました。今年は特にスイスアルプストレッキングを控え、忙しくなりますが楽しい登山が出来ますように心がけて行きたいと思います。皆様のご協力をお願いいたします。
 

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■ 静岡の岳人に人気bPの山;山伏

2010年1月23日
御前崎市5:00⇒新田登山口7:35⇒大岩8:20⇒水場8:55⇒蓬峠9:15⇒牛首峠11:20⇒山伏山頂11:35〜12:45⇒蓬峠13:40⇒水場14:05⇒大岩14:20⇒登山口14:55

5時に御前崎市を5名で出発する。いつもこの時期に山伏山行を計画してきたが、今年も山伏に登る季節が来た。そしてこの山に登れる幸せを感じながら国1バイパスを東進する。安倍川を渡ってすぐに左に下りて梅ヶ島に向かう。心配していた路面の凍結はどうやら心配なさそうだ。持って来たタイヤチェーンの出番もなく新田の登山口までスムーズに着いた。
 7時35分、身支度を整えてモノレールが並行する登山口から登りを開始する。登山道には少し解けた雪が凍結を繰り返した氷が残り足元を確認しながら西日陰沢の流れを渡ってヒノキの植林帯に入る。今は荒れたワサビ田に出る。ここを横切り沢を渡る。
 8時20分、大岩の下で休憩をとる。この辺りからアイゼンを着けたくなるところだ。一部凍結した登山道は慎重な行動が要求される。さらにヒノキ林を進むとガレた急斜面の登山道となる。
 8時55分、ワサビ田跡から流れ出る水場に着く。一服してから蓬峠を目指す。枯れた沢に沿って高度を上げて行く。以前落石に遭ったところが近づいてくる。今も左上の崩壊地から時々岩石が崩れ落ちている。落石に気をつけながら進む。ガレ上を通るようになると蓬峠は近い。
 9時15分、蓬峠に着いた。距離的には半分くらいのところである。峠は思ったより雪は少なくほとんどない状態である。しかしここから北斜面に回り込むので残雪が多くなる。休憩しながらアイゼンを装着することにする。蓬峠から見える大谷嶺の沢もほとんど積雪は見られない。もっと雪が残っていると思ったのに拍子抜けである。しかし北側斜面の雪は固く凍りつきアイゼンの爪を利かせないと滑りそうな気がする。体感気温が下がり始め高度を感じるようになる。振り返ると富士山が東尾根の稜線の上から頭を出し始めてきた。ゆっくりゆっくり進む。南斜面になると残雪が切れてアイゼンの爪が邪魔をする。ジグザグに高度を稼ぎ雪景色の世界に入ってゆく。手足の先が冷たさをこして痛くなり感覚が鈍くなる。
 11時20分、牛首峠の分岐に着いた。例年より少し少ないかなといった雪の積もり具合である。ここから山頂はもうすぐだ。急な斜面を左の柵に沿って詰めると雪原に出る。真っ青な空に真っ白な雪そして白骨樹、素晴らしい景色が広がっている。この景色が見たくて登って来たようなものだ。右に見えるはずの富士山が雲に隠れて残念だ。
 11時35分、今年も山伏の頂き立つことが出来た。山頂には南アルプスの絶景が待っていてくれた。聖、赤石、荒川そして塩見岳真っ白に輝いて見える。少し雲がかかっているが見応えは十分だ。この景色に出会えることが山伏に通う理由の一つかもしれない。デジカメに記憶させる。ここに立ったものしかこの感動は味わえない。しかし今日は富士山の眺望は残念だがあきらめるしかない。この山はいつ来ても多くの登山者でにぎわっている。また週末には必ず登るという人もいるらしい。少し風があるが昼食にしたい。三角点脇の平地にザックを下ろし輪になって鍋を囲む。気温が低くしかも風があるためなかなか煮立ってこない。シートで風除けを作り何とか煮込みうどんが出来あがった。手はかじかみ感じが無くなっている。熱いうどんをすすり込んで一息ついた。数回に分けて煮込み美味しく頂く。冷え切った体には温かいものがなによりだ。突然空が暗くなり雪が降って来そうな気配となった。一瞬にガスが流れあたりを包みこんでしまった。ガスがはれても陽はあたらず寒い。なかなか沸騰しなかったため思ったより時間が経ってしまった。気が付くと我々しか居ない。下山の準備にかかる。
 12時45分、名残惜しいが往路を戻り始める。サクサクギシギシとアイゼンをきしませながら下る。またたく間に牛首の分岐を過ぎ急斜面の下りにさしかかる。凍結した登山道を慎重に爪を利かせて降る。安倍川の東山稜までは見えているがその先は望めない。安部奥の景色を足元に見ながらジグザグに高度を下げる。
 13時40分、順調に蓬峠に降り立った。この先まだ凍結したところがあるためアイゼンはそのままに下る。石や根に爪が掛り歩き難い。水場から大岩そしてワサビ田跡を順調に通過し沢を渡る。
 14時55分、無事に登山口に下りて来た。今年も無事に山伏に登れたことに感謝し黄金の湯に向かうことにする。

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■ 渥美半島の最高峰;大山

2010年2月13日
御前崎市6:00⇒田原市越戸登山口8:15〜8:25⇒大山山頂9:25〜9:45⇒越戸集落10:40⇒登山口11:05⇒菜の花畑⇒田原博物館⇒御前崎市18:00

6時、御前崎市を久しぶりに10人乗りのレンタカーで出発する。今日は参加者が多く9名となった。そして山は★一つの三河大山を計画した。国道150号から塩見BPに入り豊橋市から42号を田原市の伊良湖に向かう。昨夜の雨もあがり愛知県の天気は晴れマークだ。そして右手の太平洋は静かに輝いている。
 8時25分、越戸運動公園の小さな駐車場に車を入れる。ビニールハウスの間からは今から登る大山の山頂にあるアンテナが見えている。身支度を整えゆっくりと白山比盗_社に向かう。鳥居の手前右に登山道が延びている。アンテナを建設した際の資材搬入路がそのまま登山道となったようだ。急な登りがジグザグに切られている。雨水が流れ中央部は大きくえぐられた道だ。標高差300mほどなのに甘く見ると痛い目にあうとガイドブックにあったような記憶だ。いきなり汗を掻かされる。登山道脇にボケたツツジが花をつけていた。だが意外に多くの花が咲いていた。しばらく進むと右に御嶽神社の標示を見送りそのまま先に進むと登りが緩やかとなる。ここに後で泣かされる越戸古道の標示があった。左に回り込むように進む。
 9時25分、一等三角点の大山の山頂に着いた。この大山は赤石山脈の支脈弓張地の延長にあり渥美半島最高峰の山で、標高は327.9mである。山頂部は眺望は得られないが少し西のアンテナ施設のところからは伊勢方面や三河湾の島々や知多半島などが眺望できる。三河湾には名古屋港に向かう大きなコンテナ船などがゆっくりと動いている。風が冷たく長居は出来ない。三角点のところに戻り休憩をする。
 9時45分、下山にかかる。帰りは越戸古道を下ってみることにする。道はやはり手入れがされておらず荒れている。倒木やバラ、小シダの間を下る。尾根を外さないように気をつけて下るが左に大きく外れていくようだ。この方向だと登山口よりかなり東に降りるような気がする。登山道の形態はなく藪こぎ状態となってきた。遮二無二尾根だけを外さないように下ってゆく。あまりにも大きく方向がずれて来たので、しかたがなく尾根から外れて方向を西に向けて下り、なんとかビニールハウスの間に降り立った。
 10時40分、越戸集落から法林寺の前を通り運動公園に向かう。振り返って見ても大山のアンテナは見えずかなり東に下りてしまったようだ。
 11時5分、駐車場に着いた。時間も早いので旧伊良湖フラワーパークの菜の花畑に向かう。進む道路のあちこちに黄色く菜の花が咲いている畑が点在し、温暖な気候とひと足早い春を感じさせてくれる。しばらく走ると大きな菜の花畑が見えてきた、駐車場に車を入れザックを背負い菜の花畑に入る。入場無料がうれしい。花の香りが春を運んでくるように感じられる。真っ黄色に見事に咲いた菜の花を堪能しながらお昼の場所を探す。観光客の邪魔にならずしかも風当たりの少ない場所を物色する。ちょうど良いところを見つけ輪になりお弁当を広げる。ワンタン鍋とたこ焼き、ニラまんじゅうなどで満腹となる。
 まだ時間があるので田原市の博物館に行ってみることにする。田原藩の家老であり学者として、画家として、また政治家として渡辺崋山が有名だ。市の中心にある田原城跡の中に博物館はあった。おりしも田原の美術”道家珍彦展”も開かれていた。こちらはシルクロードと渥美というテーマで展示されていた。
 浜岡三歩倶楽部の目的の一つでもある自然、歴史、文化をたずね見聞を広めることにする。こんな山旅も時には楽しい。
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■ 安部奥の隠れ里から登る;井川峠

2010年3月13日
大代登山口7:30⇒一服峠8:50⇒深沢山分岐9:55⇒鞍部(木立場)10:10⇒井川峠12:05〜12:45⇒鞍部(木立場)13:50⇒深沢山分岐14:10⇒一服峠14:45⇒登山口15:40

 5時、空は少し曇っているが今日の山行に支障はなさそうだ。安倍川を渡るとすぐ左に県道安部線を関の沢に向かう。梅ヶ島小中学校のところから左に大代集落に続く狭い道を登ってゆく。10軒ほどの集落のはずれに車を留める。東側に安倍川左岸の山々が屏風のように並んで見える。一番高いのは十枚山だろうか。身支度を整え登山口に向かう。ここの標高は750mほどで、今日の標高差は1,000mほどの予定だ。
 7時30分、民家の脇に登山ポストが設置され茶畑の管理道が登山道となっている。獣避けのゲートを抜けると植林帯の中に登山道が延びていた。初めは緩やかに感じた道も大きく折り返すと急なジグザグの登山道となる。ヒノキ林の中に続く薄暗い登山道にしばらく耐えなければならない。体も温まり体温調節のために一枚二枚と薄着になってゆく。
 8時50分、孫佐島からの道を合わせるところが一服峠である。この峠辺りから残雪が登山道を覆い始める。ここからは稜線上を進むようになる。雪に隠れた木の根にうっかり乗ると大きく滑ってしまう。道は左が植林で右は原生林と変わってゆく。大きな登りが続く。時折り冷たい風が左側から吹き付ける。しかし体は熱い。しばらく急登に耐えなければならない。雪に覆われた道には登山靴の跡はなく獣の足跡だけが続いていた。雪はそれほど多くはないがやはりキックステップで登らないと滑ってしまう。ラッセルほどではないが先頭はかなり疲れる。交代しなければ還暦を過ぎた体にはこたえる。
 9時55分、深沢山分岐に着いた。小さな広場となっている。左に行けば標高1,470mほどの深沢山に行ける。ここを直進すると大きな下りになる。40mほど下り鞍部につくとそこには木立場と小さな標示があった。帰りの登り返しが心配になる。そしてまた稜線を登り高度を上げなおす。崩壊した登山道の巻き道を抜けると何かがいる。よく見るとカモシカが登山道にうずくまっていた。我々に気づくとゆっくり起き上がりこちらを見返している。近づくと登山道を先に歩きはじめる。そして立ち止りこちらに振り向き警戒する。カモシカが先達をしてくれるかのようだ。やがて走り出し山奥に消えてしまった。もう姿を見ることはなかった。道は沢に沿って進むようになり、赤テープを探しながら深くなった雪道を進む。かなり高度が上がってきた。沢を何度も渡り返すうちに赤テープをロストしてしまった。冬道ではルートを外すことが多い。しばらく探すとテープが左上の稜線に近い所に付いている。沢を詰めれば井川峠に出るという思いがあったが赤テープを追うことにする。無理やり笹の上に積もった雪を掻きわけ直登する。かなりのアルバイトを強いられ、体力の消耗が激しい。途中を右に巻き気味に登るが、ここで赤テープを完全にロストしてしまった。やむを得ず沢に下って沢筋を登ることにする。道はないため急斜面を滑り落ちるようにして下る。そして沢を無理やり詰めることにする。井川峠らしい鞍部に向かって最後の急斜面を登りきる。
 12時5分、予定をかなりオーバーして井川峠に着いた。どうも行程に無理があったようだ。ここから笹山を往復すると時間的に2時間ほどかかるためあきらめこの峠で昼食を取ることにする。窪地に下りて雪を踏み固めてから輪になる。冷たい風が峠を吹き抜ける。風を避けるところは無さそうだ。焼き鳥やイカにに火を入れ、サラダに和え物が並ぶ。
 12時45分、笹山はこの次の機会に登ることにして下山を始める。看板に孫佐島方面の標示がある。しかし道は雪に覆われ判然としない。登山道と思われるところを下って行く。斜面と雪に何度も足をとられそうになるが踏ん張りながら下る。沢を右手に見て高度を下げる。往路で迷ったところを目標に下りて行く。自分たちの踏み跡を見つけ沢に降り立った、よく見ると木製の井川峠の矢印のある小さな看板が付いていた。小さく黒字で書いてあるため見落としたらしいが無理もない。ここからは往路を戻るのみだ。
 14時45分、一服峠まで順調に下りて来た。後は樹林帯を下ると今日の山行も終わる。
 15時40分、大代集落に降り立った。
 今日は残雪に阻まれた山行となってしまった。やはり冬ルートは難しい。計画の甘さを反省しカモシカ君に会えた喜びに感謝する。安部奥のマチュピチュのような大代集落を後に温泉に向かう。・・・温泉は終わっていた・・・残念!

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■ 22座の百名山を眺望する;入笠山

2010年3月22日
御前崎市5:00⇒富士見パノラマ9:05⇒ゴンドラ山頂駅9:50⇒入笠湿原10:20⇒入笠山頂11:00〜12:10⇒林道12:30⇒大阿原湿原12:40⇒入笠湿原13:45⇒ゴンドラ山頂駅14:15⇒駐車場14:40⇒御前崎市20:35
 5時、日の出がずいぶん早くなり、空が明るくなり始めた御前崎市を出発する。今日の参加者は6名、10人乗りのレンタカーには余裕がある。国1バイパスから52号を韮崎に出て20号を諏訪湖方面に向かう。長野県に入るとすぐに左折し富士見パノラマスキー場に入る。
 9時5分、昨年に比べると車もスキー客も少なく感じられる。往復のゴンドラ券を買って一番右奥にあるゴンドラ駅に向かう。スキー客と同じように8人乗りのゴンドラに乗り込む。一瞬にして空中に飛び出すように上がってゆく。八ヶ岳とその裾野を眼下にしばらく空中散歩を楽しむ。山頂駅はスキーやスノーボードを楽しむファミリーなどで賑やかだ。
 9時50分、入笠山登山口で記念写真を撮ってから登山を開始する。昨年に比べ雪が非常に少ない。スノートレッキングの楽しみもこれでは半減してしまう。ゴンドラ駅の裏山に一旦登ってから入笠湿原に下りて行くルートをたどる。入笠湿原も雪が少なく木道や湿原が裸地となっているところが多く見受けられる。雪解水の流れが春の近さを感じさせる。林道に出て山小屋の脇を入笠山に向かう。山頂手前に広がる雪原も雪が少なくしかも固い。このため足を取られることもなく順調に高度を上げて行くことが出来る。左から回り込むようになると山頂は近い。そして上の方から人声が聞こえ始める。
 11時、入笠山頂に着いた。360度何も遮るものがない景色が広がっている。登山者が憩い次から次に多くの登山者がこの景色を見たくて登ってくる。ここからは百名山が22座見えるとあるが、そのとおりであった。数えればきりがないように思われる。八ヶ岳をはじめ北アルプス、中央アルプス、南アルプスそして富士山、秩父山塊などすべてが揃っている。少し残念なことには空が薄曇りのため山と空の境目がはっきりしない。しかし十分過ぎるほどの大パノラマである、見飽きることのない大眺望はこの山に来るたびに感動を与えてくれる。自然ってすごいな〜とあらためて思う。少し風があり体温の低下を防ぎながらデジカメのシャッターを押し続ける。山頂から少し下がった風のあたらないところを選んで昼食にする。こんどはストーブの出番だ。お湯を沸かし、炒め物や具を焼く。ワイワイガヤガヤ時間がまたたく間に経ってしまうと同時にお腹は満腹だ。もう一度山頂の景色を確認しながら下山の準備にかかる。
 12時10分、往路を戻り始めるが、大阿原(おおあはら)湿原に寄ってゆくルートを選ぶ。法華平、仏平峠1,850mを通って林道に下りる。林道を右に向かい首切り清水を右に見てなお林道を進む。雪は少なくアスファルトが顔を出している。アイゼンを着けているためわざと雪の上を選んで歩く。
 12時40分、林道の交差点、大阿原湿原に着いた。設置されたばかりの木道の上には薄く雪が残っていた。その上をアイゼンの食い込みを気にしながら戻るルートを探して辿る。残った雪と雪解け水で登山道はわからない。しかも泥濘んでいて歩き難い。道を探しながら林道に出て入笠湿原に向かう。林道のビューポイントからは八ヶ岳が手に取るように広がって見える。しばらく眺望を楽しんでさらに下ってゆく。
 13時45分、再び入笠湿原に着いた。木道でアイゼンを外し洗ってからゴンドラ駅に向かう。往路より北側の巻き道を進むとスキー場の最上部に出る。もう一度記念写真に収まってから休憩を取ることにする。
 14時15分、再びゴンドラに乗り空中散歩を堪能する。降りるゴンドラに乗るのは当然我々だけのようだ。冬の入笠山は簡単に登れてしかも眺望抜群、また来たくなる山の一つである。
 帰りは水神の湯に入ってから家路に向かうことにする。連休最終日のため、帰りに渋滞に巻き込まれ5時間ほどかかってしまったことは想定外であった。

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■ 花の百名山 福寿草を観に;藤原岳

2010年4月10日
今年の春は曇りや雨が多く不順な天候が続いているが、この日は運良く好天で春うららかな一日だった。フクジュソウをお目当てに一行6名が藤原岳に向かった。早朝4時出発は少々きつかったが、遠方の山行きにはこれくらいの時間でないと間に合わない。
 途中コンビニで買い物、後は走りに走って藤原岳麓の駐車場に着いたのは6時45分。3時間弱かかった。駐車場の周りにはサクラが満開、ヤマザクラも緑の間に薄いピンクの彩りを添え、春爛漫を演出していた。ウグイスやヒヨドリも春の歌で迎えてくれた。
 駐車場の料金所のおばさんにフクジュソウの咲き具合を訪ねると、9合目辺りには沢山咲いているとのこと。また今日は聖宝寺の1200年祭で賑わうとの事だった。
 登山の準備をして出発したのが丁度7時、しばらく家並みの小道を行く。ムラサキケマンが一株咲いていた。鳴谷神社の鳥居をくぐって石段を登る。ひどく大きな石段で
普通の寺社にある石段の2倍くらいある。石段をかなり登って山道にかかる。谷にはきれいな水が流れ、小さな滝も目を親しませてくれた。メジロが美しい声で囀っている。高畑さんがヒトリシズカの花を見つけた。イチリンソウの株が沢山ある。御前崎市内には無いユズリハ(御前崎の物はヒメユズリハ)が大きな葉を垂れている。
 7時46分2合目に着きここで休憩。大分熱くなったので薄着になる。6分ほど休んでまた上を目指す。キケマンやミヤマカタバミが出てきた。ミヤマカタバミはまだこの辺りでは花が咲いていない。
 3合目に着いて小休止してまた登る。谷沿いでミソサザイが大声で歌っている。岩陰に小さな十字花の植物を見つけた。「これ何」とのぞき込んでいたら、後から登ってきた人が「ゆりばさみ」とか言っていた。家に帰ってから調べたらアブラナ科のユリワサビだった。コバイケイソウの群落があちらこちらに見えてきた。まだ10cm〜20cmほどの新芽である。成長すれば見事だろう。ニリンソウの株が増えてきた。もう少したつと可愛い二輪の白花を付けるだろう。ヒガラが可愛い声で囀りカケスがだみ声で
騒ぎ、アオゲラやシジュウカラも春を歌っている。カタクリの小さな葉が所々に見えたが花が咲くほど成長していない。
 お目当てのフクジュソウがぼつぼつ出現。控えめの葉に比べて美しい黄色の大きな花が美しい。「咲いていて良かったね」と喜びの声が出る。早速観察と撮影。登るに従ってフクジュソウの数はどんどん増える。「これ、いいじゃん」「これも素晴らしい」と次々とシャッターを切る。カメラの中はフクジュソウでいっぱい。でも後で選択できるからデジカメは有り難い。
 福寿草満開雪塊しりぞくに        山口青邨
 フクジュソウはキンポウゲ科の多年草本で元日草とも言われ、その名のもつ縁起の良さと、花の乏しい寒気に咲き出す暖かい黄金色が珍重されている。
 登りは石灰岩がごろごろした所ややアップダウンが少しあったがそんなに大変な山ではなかった。山荘で少し休憩、辺りを見回すとまだ芽吹きが見られない。1,000m余の所だが地形の関係もあった気温が低いらしい。
 10時5分に山荘の右手の天狗岩を目指す。緩やかな傾斜を登って行くと石灰岩柱が林立している。秋吉台のカッレンフェルトを小型にしたような風景である。細い葉で白い可愛い花を見つけた。例によってしゃがみ込んで「これ何?」と眺めていると、通りがかりの人が「アマナ」と言った。そうだ、ユリ科のヒロアマナだったと思い出した。
 落葉樹の明るい林を登って行くと、ここにもフクジュソウが咲いている。落ち葉を見るとオオイタヤメイゲツが多い。秋に来るときっと紅葉で良いだろうなと思った。
 10時35分に天狗岩に到着。ごつごつした岩が重なり合ってどれが天狗岩か分からない。とにかくここまで来たのだからみんなで記念撮影。左手に藤原岳頂上が望める。
腹が減ってきた。平らな所を探して例によって山岳料理を始める。いつものように女性の皆さんが沢山の食材を運んできてくれてカラフルな料理ができた。あれもこれもと胃袋に詰め込んで満腹。日がさしてきて暖かい。遠くの山の上部には雪が残っている。
 昼食休憩をゆっくりとって11時50分に山を下り始めた。フクジュソウの花が日に照らされて正に金色に光っている。「きれいだね、金色だね」と阿形さん。可愛い白花のスハマソウやキクザキイチリンソウ(キクザキイチゲ)が所々に楚々と咲いていた。キクザキイチリンソウには紫色と白色の花がある。
 12時50分分岐点まで下った。今度は道を右手にとる。道は登りより歩き易いが結構距離があった。林内は針葉樹や常緑広葉樹で薄暗く、草花は殆ど見られない。渥美さんが「ヒサカキが匂っている。これが匂うと春を感じるね」と言った。
 14時に神武神社と書かれて鳥居についてやっと道に出た。ここから家並みの道を歩いて駐車場へ着いた。14時12分。まだ山に入るらしい人達の車が沢山あった。ザックをおろし登山靴を脱ぎ、車に乗り込んでくつろぐ。
 天気は良いし、フクジュソウをはじめ色々な花を見ることができ、山の料理はおいしかったし、桜は満開だし……言うことは無かった。幸せな一日であった。
 

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■ 鈴鹿最高峰の山に登る;御池岳
2010年4月17日
御前崎市4:00⇒コグルミ谷登山口7:10⇒タテ谷分岐7:45⇒カタクリ峠8:30⇒御池岳分岐8:55⇒御池岳9:50⇒鈴北岳10:35⇒鞍掛峠11:25⇒国道306号11:45⇒登山口12:50⇒御前崎市17:30

 4時、今日も鈴鹿の山に登る計画だ。鈴鹿最高峰の山、御池岳から鈴北岳を経て鞍掛峠に下りる予定である。お目当てはもちろんカタクリの花であるがどうも少し早いようだ。桑名東ICから員弁市の国道306号に向かう。
 7時10分、国道脇の駐車スペースに車を入れて少し鞍掛峠方面に向かう。この国道は彦根市に続いており多賀ICからの大型車が多く通行しているようだ。コグルミ谷登山口には「心に山」の石碑があり、目印となっている。このコグルミ谷コースは御池岳に登るもっともポピュラーなルートで多くの登山者に利用されているらしい。が、うっかり登り口を間違えガレ場に入ってしまった、やっとのおもいで正規ルートに戻り谷を詰めることとなった。この谷の由来は、サワグルミが多いことによるそうだ。そして鈴鹿最高峰の御池岳への最短コースと春には花で谷が埋め尽くされるとガイドブックにはあるが、どうも様子が違う。花はほとんどなく名もわからないような小さな花が少し見られる程度である。時期がかなり早いらしい。でも期待して沢に沿って登ることにする。石灰岩の谷道はゴツゴツして起伏があり、しかも滑りやすく歩き難い。足元に注意しながら登ってゆく。
 7時45分、タテ谷分岐を右に見送り長命水を過ぎると登山道は谷を離れる。相変わらず急登が続く。
 8時30分、カタクリ峠の分岐に着いた。ここは県境尾根でもあり、左に行けば白瀬峠を経て天狗岩から藤原岳に行ける。この辺りはカタクリが一面に咲いている予定であったが一本もない。ひと月ほど早かったようだ。よくガイドブックを見ると5月にはと書いてあった。でも一本ぐらいはと期待してめを皿のようにするが見当たらない残念だ。この峠を右に丸山取付きに向かう。
 8時55分、分岐を左に向かう。道は掘割状になって歩き難く、しかもぬかるんで滑りやすい。ガイドブックによるとこの辺りは一面に花々が咲き乱れているそうだが一本の花もなくバイケイソウだけが頭を出していた。昨日降った雪で覆われまるで冬山である、特に沢筋に残る残雪の上の雪は白い。あたりの木々は樹氷となって一面が銀世界である。風が強く寒くてたまらない。寒さと急な登りに堪えると鈴鹿最高峰の御池丸山だ。丸山の手前を左にボタンブチ方面に行ってみることにするが雪で登山道が見えにくく迷う危険さえある。あたりはガスでまったく見えないのど遭難しないうちに引き返しことにする。
 9時50分、御池丸山にに着いた。ガスで眺望はゼロ、しかも風が強く体感温度は零度以下である。記念写真を撮り、早々に下山することにする。帰りは鈴北岳をまわる予定だ。寒さに耐え黙々と登山道を外さないように気をつけながら下るのみだ。やがて日本庭園と呼ばれる山上の楽園が広がっている。山全体が樹氷となっている。まるで桜が満開となっているように見える。まさに息をのむ美しさとはこのことを言うのか。自然が作り出す造形美、花は無かったがそれ以上の景色を見ることが出来てこれ以上の感動は無いように思う。欲を言えば空がもっと青かったら最高だ。色々な条件が重なり偶然につくりだされた自然の贈り物をしっかり焼きつけながら鈴北岳に向かう。なだらかにうねった台地にはカレンフェルトとドリーネが点在している。水を湛えたドリーネもあり小さな池のようだ。花の咲く季節に登山者であふれるであろう。
 10時35分、鈴北岳に着いた。山頂は相変わらず風が強く寒い。山頂から少し下がったところで休憩をしてから鞍掛峠に向けて下山を始めることにする。下り始めてすぐにタテ谷分岐を右に見送り稜線上の登山道を下る。思ったより道はなだらかだが滑りやすい。振り返ると白く輝く御池岳が望める。次から次に登山者が登ってくる。天候さえよければ360度の眺望が楽しめる人気の山である。
 11時25分、鞍掛峠である。真っ直ぐに行くと三国岳の標示がある。ここを右に国道306号に下りる。
 11時45分、鞍掛トンネルの入り口に降り立った。ここには車が10数台ほど止まっていた。空いた所で昼食を広げることにする。下山してからのお昼はあまり記憶にない。国道を登山口まで戻り、帰りは阿下喜温泉に入いる。やっと御池岳の寒さから解放された。花には早かったが思わぬ光景に出会い自然に感謝の山行であった。

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■ 花の山旅を楽しむ;伊吹山

2010年5月22日
御前崎市4:00⇒登山口7:00⇒1合目7:35⇒3合目8:45⇒5合目9:12⇒8合目10:20⇒伊吹山頂10:45〜13:10⇒5合目14:00⇒1合目14:45⇒登山口15:10⇒御前崎市19:00

 4時、遠い山に行くときの出発時間である。レンタカーで一路、関ヶ原ICを目指す。この時間だから東名、名神とも順調に進む。関ヶ原ICから登山口である三之宮神社前から3合目まで車で入る予定であったが入口にゲートが掛り進入できない。やむなく麓の駐車場に入れる。
 7時、1合目から山頂を目指すことにする。登山口からは暗いジグザグの道が上に向かって延びている。ひと汗掻くとスキー場に出る。すぐ横にはパラグライダーの発着場があり、きれいに草が刈られていた。
 7時35分、ここから本格的な登山の開始となる。しばらく急斜面が続く。足元には小さくかわいい黄色のコキンバイが咲いている。そして一本だけアヤメが咲いていた。二合目あたりから林に入りそこを出ると草原に出る。高度が上がるにつれて眺望も良くなるが少し霞んでいる。汗が吹き出してくる。今日は水分補給が頻繁に必要となるだろう。
 8時45分、3合目には最近できた立派なトイレもある。標高は720mでキャンプ場やリフト施設がある。ここから正面に伊吹山が望める。ここまで車で上がる予定であった地点である。少しなだらかな登りが続く。登山道はよく整備されて歩きやすい。花の時期にはアヤメやユウスゲなどがたくさん咲いているところである。今日は足元にオドリコソウやキンバイなどが数多く咲いている。冬用リフトの終点を過ぎると灌木帯に入る。勾配もきつくなり石ころに足を取られないように気をつけながら高度を上げる。
 9時12分、5合目は自販機が設置された休憩所に着いた。なだらかで長い山頂が大きく立ちはだかるように見える。中腹には避難小屋も見える。ここからの登りは夏には堪えるところである。登山道脇にはオドリコソウやキンバイなどががびっしり咲いている。一本だけ道から離れた所にヤマシャクヤクを見つけた。振り返ると眺望が素晴らしい。疲れも吹き飛ぶようだ。そして心地よい風が汗をどこかに運んでくれる。
 10時20分、小さな祠のある8合目に着いた。下方からは登山者の列が続き、次から次に登ってくるのが見える。高度が高くなったせいか少し花の種類が変わってきたようだ。オドリコソウに変わりニリンソウが多くなってきた。ここから登山道はゴツゴツの石灰岩の露岩となる。もう山頂にいる人達が見える近さだ。最後の急こう配を登りきると標高1,300mの9合目である。山頂遊歩道が交わり分岐点となっているところだ。
 10時45分、伊吹山頂に着いた。山頂駐車場からの多くの観光客が来ていて数件の売店は混雑している。とりあえず日本武尊の前で記念写真を撮る。さわやかで心地よい風に吹かれながら草原で昼食を囲む。昼食後、山頂公園を一周してから下山することにする。満開のニリンソウに囲まれた散策路を行く。頂上部は風が強く帽子が舞ってしまいそうだ。一旦駐車場に下りてから山頂部に登り返すことになる。両側の小さな花達を愛でながら散策気分で歩く。山頂公園の西側を回ってから下山ルートに進む。西側には大きな琵琶湖が霞んでいる。
 13時10分、多くの登山者たちに交じって我々も下山を始める。下山時のゴツゴツの石灰岩は危険だ。石車に乗らないように慎重に足を運ぶ。3合目の先まで見渡すことが出来る。ハングライダーでゆっくり下りて行くような気分だ。下まで見渡しながら下りて行くのも膝だけでなく精神的にもかなりシンドイものがある。眺望を楽しみながら慎重にジグザグを繰り返し高度を下げて行く。
 14時、5合目に着いた。振り返ると山頂が遠く感じられる。いつも思うことだが、よくあんなところまで行って来たな〜と思う。一旦休憩して再度下山を始める。花を愛でる余裕もなくひたすら下りを続ける。
 15時10分、無事に登山口に降り立った。本格的な花の時期はこれからだが、それなりに小さな花達が出迎えてくれた。時期は少し違ってもその時々の花が咲き山行を楽しませてくれる。花の山旅!満足の一日だった。帰りは伊吹薬草風呂に入り汗を流して帰路についた。

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■ 花の山旅を楽しむ;戸倉山

2010年5月29日
御前崎市5:00⇒名田熊林道終点8:30⇒遠山宅⇒谷京峠分岐9:45⇒戸倉山10:25〜11:35⇒谷京峠分岐12:00⇒遠山宅12:30⇒林道終点13:15⇒御前崎市

 5時、比較的ゆっくりした楽な時間での出発である。今日は旧南信濃村の戸倉山に登る予定だ。この山はまったくのマイナーな山で知り人ぞ知ると言った所である。5月にはアカヤシオやミツバツツジなどの宝庫とある。兵越し峠を下ったら左に天龍村方面に向かい、飯島発電所の先を右に入る。暗くて狭い名田熊林道を登ってゆく。途中で不安になった頃、折よく現地の人がいたので親切丁寧に道を教えてもらう。
 8時30分、林道終点の小さな広場に車を入れる。地元の車の邪魔にならないように細心の注意を払って。身支度を整え戸倉山に向かう。遠山さん宅まで伸びている私道が登山口となっている。よく手入れをされている道はクローラ式の運搬車の踏み跡が刻まれている。我々もその跡を辿ることにする。
 8時50分、遠山さん宅の前を通り、さらに脇屋との間を抜けるように表示されている登山道を進む。標高は600mほどのところに一軒だけ残り、しかも百歳を超えた老夫婦が二人で住んでいた。少し進むと下に茶畑が見える。山に囲まれた谷筋でしかも窪地状のところに在来種が植えられていた。今日は1番茶の刈取をしているらしくエンジン音が山に響き少し違和感を感じる。農作業を眼下に道は木々に吸い込まれるように森に続いている。少しずつ高度を上げながらジグザグに進む。右に山の神が祀られている小さな祠を見送る。
 9時45分、谷京峠の分岐に着いた。帰りにこの峠を直進して道に迷うことがあるらしい。風景を記憶にとどめて先に進む。ここからは馬の背となった尾根道を進むようになる。小戸倉山を確認せずに通り過ぎる。木々の間越しに遠山郷のマッターホルンと言われる戸倉山の頭が見え始める。いよいよ急登の始まりである。赤テープを追い木につかまりながら登ってゆく。アカヤシオはもう時期を過ぎて見当たらない。ミツバツツジが少し残っているのみだ。シロヤシオもまったくないようだ。計画が延び延びになってしまったのだから仕方がない。そんな反省をしながらしばらく急登に耐えると戸倉山の頂きに飛び出す。
 10時25分、戸倉山に着いてしまった。まだ先だと思って登ってきたので拍子抜けしてしまった。取りあえず山名板を入れて記念写真に収まる。日陰にいると登りで掻いた汗が引け肌寒く感じられる。時間は早いがまずはともあれ昼食を広げることにする。時間の流れをゆっくり感じながら談笑しながらのご馳走をいただく。時にはこんな山旅も楽しい。
 11時35分、下山を始めることにする。いきなり急坂から始まる。滑りやすいから木につかまりながら慎重に下りる。分岐も迷うことなく順調に高度を下げて行く。隠れ茶畑の上を通過するが、まだ作業が終わっていないらしい。畑から延びる作業道の先に遠山さん宅がある。
 12時30分、遠山さん宅に着いた。91歳になるというお婆さんがお茶で歓迎してくれた。リンゴや漬物をいただいてしまった。恐縮しきりである。山奥での生活や最近増えた登山者の話を聞きながら貴重なひとときを貰ったような気がした。いつまでも元気で長生きできることを祈りながら遠山宅を後にした。
 13時15分、登山口に無事降り立った。短い山行であったけれど貴重な山旅に遭遇したことに感謝して林道を下った。時間も早いので天龍村のおきよめの湯に入りさらに阿南町から新野峠を下り愛知県から帰途についた。

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■ 日本百名山;大菩薩嶺

2010年6月5日
御前崎市4:00⇒甲州市柳沢峠7:55⇒六本木峠8:45⇒天庭峠9:25⇒寺尾峠9:50⇒丸川峠10:15⇒大菩薩嶺11:35〜12:25⇒丸川峠13:25⇒寺尾峠14:00⇒六本木峠14:50⇒柳沢峠15:30⇒御前崎市20:15

 4時、遠い山に行くときの出発時間である。国道52号線を旧塩山市に向かう。青梅街道に入り立派に整備された峠越えの国道を登ってゆく。何回もカーブを切りなおし登りきると柳沢峠に着く。
 7時55分、空いているところに車を止め、トイレを済ませてさあ〜出発だ。登山口は国道411号を横切った先にある。整備されたブナの道から歩きはじめる。高低差も少なく歩きやすい道が続く。淡いピンクのミツバツツジが林の中にひっそりと咲いている。陽にあたらないせいか色が薄いようだ。
 8時45分、六本木峠に着いた。このルートは昔の往還なのか峠が多い。古人になったつもりで歩くのも風情がある。登山道の両脇奥にはミツバツツジがところどころに咲いていて和ませてくれる。天庭峠、寺尾峠と順調に通過する。大きな石や木々の幹までも苔むしている。さすがに東京都水道局の水道水源林として100年以上も管理されている山だ。この自然林が東京都民の水ガメとなっている。
 10時15分、林を抜けると草の窪地に出る。ここが丸川荘がひっそりと佇む丸川峠である。富士山を眺める人気スポットらしいが、残念ながら今日はあいにく眺望は利かない。休憩後、出発しようとしたところ雨が落ちてきた。丸川荘に戻り雨宿りを頼むと休憩料が必要とのこと。幸いにも雨はそんなにひどくはならないようだから大菩薩嶺に向かうことにする。急こう配が終わると林に入りなだらかな登りとなる。原生林の中に相変わらず淡いピンクのミツバツツジが咲いている。しばらく真っ直ぐに登ってから大きくジグザグを繰り返しながら高度を上げて行く。時々雨が落ちてくるが大したことはなさそうだ。下山者とすれ違うようになった。
 11時35分、大菩薩嶺の山頂に着いた。木々に囲まれ眺望はゼロだ。しかも陽はささず寒い。思ったより気温は低そうである。しかしさすが日本百名山だ、多くの登山者でにぎわっていた。山名標柱を囲んでまずは記念写真をに収まる。少し雨が落ちてきたので木の下の適当な場所を探し昼食にする。気温は冬山に近い。ガスストーブに手をかざして暖をとりながら食べ物を温める。雨に混じりパラパラとアラレまでが降ってきた。唐松尾根から雷岩を経て登ってくる登山者はみんなカッパを着ている。我々が登った丸川峠からはカッパを着る程でもなかったが地形により雨を分けるようだ。たこ焼きやイカ焼きそしてサラダで満腹に、ご馳走様でした。
 12時25分、帰りの行程を考え下山を始める。往路を丸川峠に向かって下りる。このルートを選ぶ登山者は少ない。勾配は比較的なだらかでアップダウンも無いので歩きやすい。ミツバツツジをあらためて愛でながら下る。
 13時25分、数人の登山者が憩う草原の窪地の丸川峠に着いた。ここまで下りてくると気温が高くなる。休憩をとってから柳沢峠に向かう。ここからは東京都水道局で整備してあるブナ坂、ナラ坂の道となる。寺尾峠、六本木峠を順調に通過する。振り返ると木々の間越しに大菩薩嶺の頭が見え隠れしている。歴史を感じる古の道は何かをうったえるものがある。登りのときこんなに歩いたのかとあきれるほど歩くとやっと登山口は近くなる。
 15時30分、なんとか柳沢峠に降り立った。駐車場には車は少なく我々は最後の方になってしまった。この峠からは三窪高原ハイクを楽しむ人たちが多いようだ。マイナーでブナ坂ハイクや黒川鶏冠山に登る人もいると思う。
 帰りは国道411号沿いの大菩薩の湯に入り、山の余韻を体で感じながら52号を南下した。

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■ 百名山;赤石岳と荒川三山

2010年8月7日〜9日
8月7日
御前崎市4:00⇒駐車場7:30⇒椹島9:30⇒樺段11:35⇒赤石小屋14:05
 4時、御前崎市をマイカーで出発する。久しぶりの赤石岳そして荒川三山に登るためか何となく気が高ぶるように感じられる。メンバは総勢4名のパーティーである。大井川を遡り静岡市の田代から数十台の車が所狭しと並んでいる東海フォレストの駐車場に車を入れる。ここからは東海フォレストの送迎バスに乗り換えることになる。発車時間はあるがお客が集まれば臨時便が出るため、早めにバス停にならぶことにする。順調にバスに乗り込みいざ出発という時にパンクが見つかり一旦下りて修理を待つことになってしまった。幸先の悪い出発だ。
 9時30分、いよいよ椹島を出発する。赤石岳への最初の一歩は鉄の階段から始まった。いきなり急登の連続、長くて苦しい登山が始まった。登山口が0/5で赤石小屋が5/5という標示が出ているが、なかなか1/5が見えてこない。今日はひたすら急登に耐える一日のようだ。眺望はまったく無い。カラマツの樹林帯は暗い、急斜面の登山道が果てしなく続くかのように感じられる。そして流れ出る汗、水分補給を頻繁に行い熱中症を防がねばならない。
 11時35分、やっと樺段を通過する。ここは林道跡である。ミズナラ、ブナ、カエデなどの落葉樹の林の中を進む。そしてシラビソ、コメツガの林と変わってゆくが相変わらず登山道は急だ。
 12時5分、3/5を通過する。おおむね1/5を歩くのに1時間ほどかかるようだ。4/5を13時に通過し赤石小屋に手が届く位置まで登ってきた。
 14時5分、やっと赤石小屋に到着した。赤い屋根のこじんまりとした小屋であった。受付を済ませ部屋にザックを置いた。長がかった一日目の行程がやっと終わった。

8月8日
赤石小屋3:30⇒富士見平4:15⇒赤石鞍部6:35⇒赤石岳山頂7:00⇒大聖寺平9:00⇒荒川小屋9:40⇒中岳避難小屋11:35⇒悪沢岳13:40⇒丸山14:10⇒千枚岳14:50⇒千枚小屋15:30
 3時30分、ヘッドライトを点けて赤石小屋を出発する。隣の夫婦はもう2時間以上前に出発したようだ。今日は中岳避難小屋泊りと言っていたが?真っ暗で明りだけを頼りに歩き始める。慣れぬ夜道は歩き難くく木の根や石に躓く。そして何よりもバランスがとりずらい。富士見平に向かってしばらく急登を強いられる。暗いから怖さも半減しているのかもしれないが?空は少し曇っているらしい。夜中に見えていた満点の星は今は少ししか見えない。天候を心配しながら先に進む。
 4時15分、富士見平を通過する。富士山は朝焼けの中に上下の雲に隠れ一部しか見えない。前方には大きな小赤石岳が迫って見えている。道幅の狭いトラバース道を進むようになると辺りも明るくなりヘッドライトも必要無くなってきた。目の前にモルゲンロートに輝き真っ赤な赤石岳が現れ、感動の一瞬にであった。足元にはシナノキンバイ、ハクサンフウロなどいろいろな花が咲き小さなお花畑の中を進むようになる。登りのつらさが癒される。デジカメに取りながら進むためペースも自然と遅くなり疲れも少ないように思う。雪渓の残った沢を観ながら壁に向かって登るようになる。ラクダの背と呼ばれる悪場は小赤石との鞍部に向かって突きあげて行く。喘ぎも最高に達しつつある。
 6時35分、鞍部に辿り着いた。稜線は風があり体温を奪われるので一枚羽織って赤石岳の山頂部に向かう。空には雲があるが眺望はまずまずである。360度すべてが見渡せる。いっとき快適な稜線歩きを楽しむ。
 7時、待望の赤石岳山頂に立つことが出来た。笑顔で感激、みんなで握手をしながら登頂を祝った。少し曇ってはいるが眺望は抜群、富士山を始め。笊ヶ岳の山塊、そして隣に聖岳さらに上河内、茶臼岳。北には荒川三山から間ノ岳、さらに北アルプス、中央アルプスなど最高である。しばらくでデジカメが活躍する。この贅沢な景色を眺めながら山頂で朝食を食べてからこれから登る小赤石岳、さらに荒川三山に思いを馳せる。
 7時40分、もう一度鞍部に下り小赤石を経る稜線歩きを楽しむ。登山道は急な下りになり足元に注意しながら3,000級の稜線からの景色を楽しむ。
 9時、ダマシノ平を過ぎ大きく広い平原のような大聖寺平に降り立った。目の前には前岳の大崩壊地、迫力のある荒々しいガレが迫って見える。中岳さらに悪沢岳そして千枚岳が大きな屏風のように立ちはだかって見えている。ここからは広々とした斜面をなだらかに下りながらトラバースしてゆく。マツムシソウが満開に咲きほこりきれいだ。
 9時40分、荒川小屋に着いた。この小屋も赤い屋根が可愛らしい。水とトイレを済ませ、いよいよお花畑に向かう。行き交う登山者が素晴らしいと言っていた期待のところだ。中岳に登り返しながら咲いている花を楽しむことになる。むせるような花粉がする大きな花畑が斜面一杯に広がっている。ハクサンフウロ、ミヤマキンポウゲ、ウサギギクなど数えたらきりがないほどだ。中でも黒ユリの群落は見事である。写真を取りながらなので急登がさほど苦にならない。花畑を抜け最後の登りがしかしキツかった。
 11時35分、中岳避難小屋小屋に着いた。辺りはガスで眺望が利かなくなっていた。時折り小雨がパラつくような天候になってしまった。午後近くになればしかたない。小屋でカップめんを求めお腹を満たす。時折りガスが切れて悪沢の頭が顔を出す。右からの風が体温を奪うようになってきたが、期待を込めて悪沢岳との鞍部に向かって一旦下りることにする。そしてもう一度登り返す。先日もここで滑落事故が報道されたばかりである。下りきってから悪沢を見上げながら登り返すことになる。ここでアクシデントが発生した。ザレ場を登っている最中に落石に遭ってしまった。上の方で異様な音がするので見上げると石が落ちてきた。大きな声で注意を促し、一個目の石はかわすことが出来たが二個目の石がTさんの足に当たってしまった。しかし不幸中の幸いで大事に至らずに済んだ。何とか歩けるとのことで少し安堵した。さらに慎重に登りきる。
 13時40分、ガスで何にも見えない悪沢岳の山頂に着いた。しかたなく標柱を入れて記念写真だけ撮ることにする。まだ千枚岳を経て千枚小屋まで行かなくてはならないので長居は出来ない。大きな石が幾重にも重なった上を登山ルートが延びている。濡れた石は滑りやすい、ここも慎重に通過する。コブを何回か越えながら高度を下げて行く。悪沢岳から千枚岳にかけて他では見かけなかったタカネビランジの白花と赤花が多く見うけられ足元にかわいい花の小群落を形成していた。
 14時10分、丸山を通過する。さらに下り悪場をとおり千枚岳に向かう。ガスの中、足元の花に元気をもらいアップダウンを繰り返しさらに高度を下げて行く。
 14時50分、千枚岳にやっと達した。ガスの中で標柱のみデジカメにおさめ小屋に向かうことにする。雨が降り出したのでカッパの上着だけを羽おり、這松帯を下る。足元も濡れるが小屋までもう少しなので急ぐしかない。ガスの中に小屋らしい建物が確認できる。
 15時30分、千枚小屋にやっと着いた。今日のなが〜い一日が終わり無事に小屋に入れたことに感謝したい。この小屋は昨年、火事により消失したため仮設小屋での営業となっている。受付を済ませ百枚荘という離れの小屋に入り登山靴を脱いだ。

8月9日
千枚小屋6:20⇒千枚岳7:00〜7:20⇒千枚小屋7:55〜8:15⇒清水平10:05⇒林道11:10⇒登山口12:35⇒椹島12:45〜14:00⇒駐車場15:00
6時20分、昨夜は雨音に悩まされたが、今朝は雨もあがり雲海の上に富士山や近辺の山々も頭を出している。昨日、眺望が得られなかった千枚岳を往復することにする。雨に備えカッパだけ着て登ることにする。約40分ほどで千枚岳に行ける。小屋の裏に咲くマルダケブキとトリカブトの群落の間を登山道が延びていた。
 7時、ハイマツ帯から頭を出した千枚岳に着いた。一緒に泊った登山者達が眺望を楽しんでから悪沢方面に登って行く。昨日見えなかった赤石岳、聖岳そして塩見岳、間ノ岳まで眺望できる。登った甲斐があり360度の眺望を楽しんでから下山をした。
 8時15分、千枚小屋を出発しいよいよ下山にかかる。赤石小屋ルートより緩やかだが、同じように樹林帯をひたすら下ることになる。時折り小雨がパラつく、カッパを着て蒸れるか雨に濡れるかを秤にかけて着ない方を選択する。だが、ザックカバーは必要だ。タテにはしった木の根や濡れた石に充分注意し、靴の置き場所を慎重に選びながら下る。登ってくる登山者も増えだしてきた。駒鳥池を左に見送りさらに見晴らし台を見送り高度を下げて行く。
 10時5分、多くの登山者が休憩していた清水平に着いた。ここは水場になっていてほぼ中間点に当たるらしい。2回目の林道を横切ると登山口に近ずく。もうこうならば体力勝負となる。最後の岩場を越えるのが一番きつかった。奥西河内川を吊橋で渡る。
 12時35分、滝の下をくぐるように横切ると登山口だ。立派な鉄の滝見橋が本流に掛っていた。リムジンバスは13時を予定していたが14時が最終となる。13時発では気がせわしいので14時に乗ることにしてゆっくり椹島に向かう。
 14時、休憩と食事をしてから椹島を出発する。帰りの車もほぼ満員であったが、疲れのため眠ってしまい気が付いたらもう駐車場の近くであった。
 15時駐車場に着いた。自分の車のパンクを確認してから乗り込む。何しろスイスからここまでパンクには縁が多すぎたから。
 帰りは静岡市・南アルプス赤石温泉”白樺荘”に入る。独特のヌルヌル感はさすが温泉である。憧れの赤石岳そして荒川三山は最高の山であった。まずは天候に感謝そして気力、体力と仲間に感謝したい。これで身も心もさらにリフレッシュされたようだ。

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■ 百名山;木曽駒ケ岳

2010年9月11日
御前崎市4:00⇒駒ヶ根バス停7:40⇒千畳敷8:40⇒乗越浄土9:25⇒中岳9:45⇒木曽駒ケ岳山頂10:10〜10:55⇒宝剣岳経由⇒三ノ沢岳分岐12:10⇒極楽平12:25⇒千畳敷12:45⇒駒ヶ根⇒御前崎市

 4時、いつもと同じ早朝の出発だ。越百山以来となる中央アルプスに向かう。今日は千畳敷から中央アルプスを代表する木曽駒ケ岳に登る予定である。東名から中央道と順調に走り駒ヶ根ICから菅ノ台駐車場に車を入れる。30分間隔でバスが出ている。我々も登山準備を済ませバス停に並ぶ。40分ほどでしらび平ロープウェイ駅に着いた。ここでも順番待ちをして満員のロープウェイに乗り込む。7〜8分で標高2,600nを越える千畳敷に着く。駅はホテル千畳敷となっていて通年営業をしている。眼下に伊那谷、そして南アルプスが長く横たわりその上に富士山が小さく頭を出している。今日は眺望が期待できる。はやる心を抑えつつ観光客に混じり登山を開始する。
 8時40分、千畳敷カールは遊歩道がつけられ花の時期には多くの人たちで賑わう。80種以上の花が咲き乱れるそうである。花は次回の楽しみに取っておいて今日は木曽駒ケ岳から宝剣岳の周遊コースを楽しむ予定だ。駒ヶ根神社の前を右折し、いよいよ登山の開始である。足慣らしもなくいきなり登ることになる。OK!と声をかける。カールの上部に登るほど急登となり足元も不安定となる。振り返ると南アルプスや富士山が大きくなり眺望が素晴らしい。
 9時25分、乗越浄土に着くと中岳と馬の背の稜線が目の前に現れる。少し眺望を楽しんで宝剣山荘の裏手から右に木曽駒に向かう。稜線上は風が冷たく体温が奪われるので一枚羽織る。目の前の中岳をまず目指すことする。
 9時45分、中岳の山頂だ。大きな石と祠があり、ここで初めて木曽駒ケ岳の全容が見えた。木曽駒にはここから一旦鞍部に降りて登り返すことになる。鞍部にある駒ケ岳頂上荘の横を通りゴロゴロした斜面を登る。
 10時10分、木曽駒ケ岳山頂に着いた。山頂は広々としていて駒ケ岳神社の本殿が建ち山岳信仰の篤さを感じさせてくれる。北アルプス、乗鞍岳、特に御嶽山はよく見える。八ヶ岳や秩父山塊、浅間山まで眺望できる。風があるため社の陰に入って昼食を取ることにする。眺望を楽しみながら、まさに至福の一時、体の中のさわやかな風が行く渡るようである。
 10時50分、下山を始める。往路は中岳を巻いて乗越浄土に向かう。時間的に余裕があるので。ここから宝剣岳の岩場を越えることにする。反対回りの登山者をかわしながら鎖や岩につかまり高度を上げる。木曽側に登山道がつけられている。岐阜県側はすっぱり切れ落ち荒々しい山容を見せている。固定ロープにつかまりながら岩場を越える。宝剣山頂からは空木岳から南駒ケ岳に延びる縦走路や三ノ沢岳、そして眼下に千畳敷カールが広がって高度感たっぷりの頂きである。ここからさらに極楽平に向かうため岩場を越えなければならない。慎重に鎖やフックにつかまりながらアップダウンを繰り返す。
 12時10分、三ノ沢岳分岐に着いた。西に長く登山道が三ノ沢に向かって延びている。次の機会には登りたいものだ。
 12時25分、空木岳に延びる縦走路上に極楽平はある。ここを左に千畳敷カールに下りて行く。ロープウェイの案内の放送が聞こえてくる。まだ高度差はかなりある。慎重に滑らないように登山道を下りきる。
 12時45分、ロープウェイ駅の千畳敷に着いた。待ち時間も少なく順調にロープウェイに乗り組むことが出来ほっとする。後はバスに乗り菅ノ台下りるだけだ。

 中央アルプスの主峰木曽駒ケ岳の稜線は天候に恵まれさわやかな風が吹き、気持ちの良い山行を楽しむことが出来ました。汗もあまり掻かなかったが、帰りはやはり温泉に浸かって帰ることにする。ここではバス停にあった割引券を使って“こぶしの湯”に入ることにした。
 楽しい山旅に感謝し、思い出を詰め込んだ小さな山バッジを胸に家路についた。

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■ 百名山;谷川岳

2010年10月24日
23日御前崎市13:00⇒民宿恋沢山荘17:30泊
24日民宿6:00⇒谷川岳ロープウェイ駅6:25⇒登山口6:50⇒ラクダの背9:00⇒厳剛新道分岐9:05⇒ザンゲ岩10:10⇒トマの耳10:35⇒谷川岳山頂(オキの耳)10:55〜11:15⇒天狗の留まり場12:00⇒ロープウェイ山頂駅13:00⇒御前崎市21:50

 6時、民宿の朝である。昨夜のお酒が多かったせいで寝過してしまった。頭が痛いが我慢して車に乗り込みJR土合駅に向かう。駅の先に谷川岳ロープウェイ駅があり駐車場は有料のため空き地を探し車を入れる。登山者か観光客の車が先の駐車場に向かってとおり過ぎて行く。
 6時25分、身支度をしっかり整え歩きはじめる。ロープウェイ駅の前を通りなだらかに登ってゆくと登山指導センターが左手にある。ここでトイレを済ませ登山届を出して出発する。センターから舗装道路を二つほど曲がると指導標が立っている。
 6時50分、西黒尾根ルートの登山口に着いた。谷川岳登山はいきなり急登から始まるようだ。アルコールの残った体は重い、そういえば昨夜はほとんど食事なしで飲み続けたようだ。シャリバテと二日酔い最悪のコンディションとなってしまった。しばらく登ると送電鉄塔の下にに出る。ここから溝状になっている急な登山道となる。ブナやナラの樹林帯は紅葉しているが見通しは利かない。急な道をひたすら登り続ける。道は低木帯変わり明るい稜線となって視界が開ける。天神平のロープウェイ駅が遠望できるようになる。振り返ると白毛門や朝日岳など湯檜曽川左岸の山並が見え始めてきた。眺望に疲れも忘れるようだ。岩のコブが三か所ほど現れて鎖場を通過するとラクダの背と言われる小さなピークに着く。ここから谷川岳が大きく屏風のように見える。天神平越しに上州の山並が現れ富士山まで確認できる。後ろには上州武尊や至仏山、皇海山なども見えてきた。(どれがそうなのか良く分からないが)
 9時5分、コンクリートで固められたケルンのある厳剛新道と合わさる。ガレ沢のコルと言われているところだ。さらに急登が続く。赤石岳を思い出すような登りだ。尾根を吹き抜ける風は汗をどこかに運びさってくれる。氷河跡と言われる一枚岩をとおる。このルートは一ノ倉沢ロッククライミング全盛のころ多くのクライマーが下山に使った道だ。岩はすり減り滑りやすい。
 10時10分、ザンゲ岩と呼ばれる大岩をまわり込むといくぶん傾斜も弱くなり笹の道に変わってゆく。鉄製ポールの指導標の立つところに出る。トマの耳はもうすぐだ。
 10時35分、多くに登山者たちで賑わうトマの耳に着いた。小さなピークは人また人で危険なほどだ。記念写真を撮ってすぐにオキノ耳に向かうことにする。一旦小さな鞍部に下りてから登り返すとオキの耳だがこちらも登山者で溢れかえっているようだ。
 10時55分、谷川岳山頂(オキの耳)に着いた。標高1,977m、日本百名山の頂きである。なんとか記念写真を撮り終え小休止を取ることにする。360度大展望を楽しみながらオニギリを食べる。空は高曇りで眺望は抜群である。眼下に紅葉の谷を眺めらながら贅沢な一時を楽しむ。谷川岳からは縦走ルートが数本延びている。機会があれば平標山まで足を延ばして見たい思いが頭をもたげた。
 11時15分、天神平ロープウェイ駅に向かって下山を始める。肩ノ小屋をとおり天神尾根コースに入る。思ったより道は急で歩く難い。まだまだ登ってくる人たちが多く下山者と登山者のすれ違いが続く。昨日、温泉で得た情報だと渋滞して時間がかかるということだったので下山を急ぐことにした。見晴らし岩を通過する。すり減った石の登山道は本当に難儀する。
 12時、天狗の留まり場と言う大岩を通過するが相変わらず登ってくる人たちが多い。熊穴避難小屋を通過るとほぼ中間点近くまで下りてきたことになる。やがて木道が現れ始める。正面の天神峠を左に回り込むようになるとロープウェイ駅は近い。
 13時、ロープウェイ天神平駅に着いた。ここからさらにリフトで天神峠まで登れるので多くの観光客が往復している。ゴンドラに乗るためには並ばなくてはならない。待ち時間15分ほどで乗り込むことが出来た。紅葉の田尻沢を一気に下る。下には登山道が通っているようだが歩いている人は見えない。この辺がスイスと違うところだ。十数分の空中散歩を楽しむと駅に着く。駅の売店で記念バッジを購入してから車の置いてある駐車場に下りて行くことにする。
 帰りは昨夜も入った、湯テルメ谷川という公共温泉に入ることにする。昨日の混雑がうそのように駐車場は空いて静かだ。ゆっくり湯に浸かって疲れを癒すことが出来た。関越道の混雑を避けるためなるべく早く水上を出発するが、案の定渋滞にはまり2時間ほど遅れてしまった。
 谷川岳、名前を聞くと恐ろしい山と言った雰囲気があるが、それはロッククライミングの一ノ倉沢で多くの若者を呑み込んでいるからである。登山としての谷川岳はロープウェイが山頂近くまで行っているため多くの人たちで賑わう眺望の山であった。広葉樹の紅葉、山頂の草紅葉そして360度大展望の山を十分に楽しむことができ、思い出に残る山旅がまた一つ増えた。

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■ 安部奥の県境尾根を歩く 八紘嶺・大谷嶺

2010年11月13日
御前崎市5:00⇒梅ヶ島登山口7:10⇒富士見台7:45⇒八紘嶺8:45⇒五色の頭9:30⇒大谷嶺10:15〜10:50⇒五色の頭11:25⇒八紘嶺12:00〜12:25⇒登山口13:35

 5時、まだ暗い御前崎市を出発する。今日は登山日記を書き始めてから初めてと思われる単独山行となった。計画通り八紘嶺から大谷嶺に足を延ばして登る予定である。途中、国一BPで事故のため一般道に降りるて乗り返すこととなったが順調に梅ヶ島に向かう。綺麗に黄葉している谷を見ながら安倍川に沿って進める。
 7時10分、安倍峠の手前にある駐車場に着いた。登山靴の紐を縛りすぐ脇にある登山口からまず八紘嶺を目指す。いきなり急登の始まりである。しばらく歩くと右に安倍峠への分岐がある。残っている紅葉を楽しみながら急登に耐える。
 7時45分、右側が大きくガレた富士見台に着く。振り返ると天子山塊の上に富士山が墨絵のように浮かんでいる。今日の天候はまずまずのはずなのにイマイチすっきりしない。雨の心配はないが青空も期待出来そうにない。水を一口飲んで先に進む。急登がしばらく続く。この辺りから木々はすっかり葉を落とし冬バージョンとなっている。2〜3か所固定ロープが設置されているところもある。長い急登に耐えると1,881m嶺の頭らしいコブを越える。ここからは登山道がなだらかになってくる。一旦小さく登り返すと八紘嶺は近い。
 8時45分、八紘嶺に着いた。登山者はだれも居ない。静かな山頂からはカラマツの枝越しに富士山が見える。相変わらず墨絵のようだ。南アルプス北部の北岳や白峰三山が遠望できる。南面は木々が邪魔になり眺望は得られない。小休止の後、大谷峰に向かうことにする。こんなに下るのかと思うぐらい下りが続く。ヤセ尾根は山梨県側を巻く。足場が悪く慎重に通過する。標高1,800m辺りが鞍部らしい。いくつか小さなコブを越えアップダウンを繰り返しながら再び高度を上げて行く。
 9時30分、五色の頭を通過する。落葉樹の間に笊ヶ岳や布引山の稜線が良く見えている。その稜線の上に北岳、白峰三山が遠望できるが、デジカメには撮り難い。一番良く見えるのが今年の夏に登った赤石岳である。その眺望を楽しみながら大谷嶺に向かって徐々に高度を上げる。夫婦の登山者とすれ違う。聞けば八紘嶺まで行ってくるとのこと。以前には雨畑林道に下りる道があったらしいがすべて廃道になっているらしく分岐の標示は見当たらない。しかし登山道は良く刈り払われていて歩きやすく、また迷う心配もなさそうである。笹に覆われたなだらかで大きな稜線上を進むようになってきた。
 10時15分、大谷嶺(早川町では行田山と言う)の頂きに立った。十数年前に来ているが記憶が薄れ違った雰囲気である。山頂部は小広く眺望も思ったより良い。西暦2000年の時にこの山は有名になり、登る人も多かった記憶がある。標高が丁度2,000m(正確には1,999.7m)であった為だ。早川町で建てた立派な標柱や山名固定板などを見ると当時が想像できる。南は小河内岳から北は甘利山まで確認できるらしい。今日は聖、赤石、荒川三山そして北岳まではよく見えている。近くの山伏は大谷崩れを挟んで目の前に見えその先に大無間山がひかえて見える。休憩をしていると扇の要から三人ほど登ってきて少し賑やかになった。また後から来た埼玉の夫婦づれの登山者は今から山伏を廻って新田に下りると言っていた。
 10時50分、埼玉の登山者達と別れ、往路を戻る。途中八紘嶺をピストンしていた夫婦とすれ違う。薄日が差し汗が滲む。最後に大きく登り返すと八紘嶺だ。
 12時、八紘嶺に戻ってきた。山頂は20人近い登山者で溢れ賑やかだ。残ったパンを食べて早々に下山する。登りより下りの方が気をつけないと危ない。慎重に足元を確かめながら降りて行く。富士見平そして安倍峠の分岐を順調に通過する。ここまで下りてくると残った紅葉がきれいだ。
 13時35分、登山口に降り立った。単独行、休憩を取らずに歩くため登山時間は短くて済むがやはり疲れる。帰りの林道は紅葉狩りの観光客の車やツーリングバイクで混雑していた。


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■ 笹子トンネルの真上の山 笹子雁ガ腹摺山へ

2010年12月27日
御前崎市4:00⇒笹子駅7:25⇒登山口8:10⇒笹子雁ガ腹摺山9:55⇒展望台10:40⇒米沢山11:10⇒大鹿峠13:05⇒登山口13:50⇒笹子駅15:20⇒御前崎市19:00

 4時、今日の山行は4名である。寒くて暗い御前崎市をいつものように出発する。一路東名から御殿場、篭坂を越え大月市に向かう。無人駅の笹子駅に着いた。交通の邪魔にならない駐車スペースを探す。今日の天候は思ったより悪い。周りの山はガスで覆われ、空も曇りで少しがっかりさせられる。
 7時25分、身支度を整え国道20号の甲州街道に沿って甲府方面に向かう。笹子トンネル手前の旧道に入る。大きく左に曲がるところに登山口がある。
 8時10分、熊出没注意の看板を見て杉木立の中をしばらく進む。送電鉄塔の下をとおり尾根の腹を登り詰める。尾根筋に出るとルートの稜線が確認できる。落ち葉がつもりカサコソ、ガサゴソ歩くたびにリズミカルに音がする。冬山の楽しさの一つでもある。道は踏み跡も明瞭で迷うこは無さそうだ。足の速い登山者が追い抜いて行った。木々の枝や幹に着いたガスの水滴が時折り落ちてきて冷たい。急坂が続き一旦なだらかになるが最後の急坂を一気に登ると山頂は近い。
 9時55分、狭くて静かな笹子雁ガ腹摺山の山頂に立った。残念ながらガスで眺望はまったく利かない。ガイドブックによると展望が良く三ツ峠や御坂山塊、富士山、北には大菩薩、小金沢連嶺が望まれるとある。標柱を入れて集合写真を撮って先に進むことにする。ミニ縦走の始まりである。道は急下降となって滑りやすい。慎重に足場を固めたつもりでも滑ってしまう。右に突き出た展望台からガスの切れ間に米沢山とお坊山が確認できた。ヤセ尾根が続きさらに三つほどのピークを越え鎖につかまりコブを越える。
 11時10分、米沢山に着いた。展望は無く特徴の無い頂きである。記念写真だけを取って先に進む。正面にはお坊山が見え隠れしている。コブを越えてお坊山の手前の門井沢ノ頭と言うピークで昼食を広げることにする。明るくなった林に薄日が差し温かい。落ち葉の上でストーブを焚き温かい物を頂く。思ったより時間が経ってしまった。お坊山を目指して急登に耐える。お坊山も展望は無いため時間の関係もあるので通過する。大鹿峠へは左に曲がるようにコースが延びている、しかもずっと下りが続く。湿った斜面に落ち葉がつもりその下に木の根があるためうっかりすると大きく滑ってしまうが一気に下る。
 13時5分、大鹿峠に降り立った。山行計画ではここからさらに曲沢峠を経て下る予定であるが冬の陽は短いため早めに下山をすることにする。大鹿峠から右にエスケープルートを選び下山を始める。道はなだらかで広く歩きやすい。この道は送電鉄塔の巡視路にもなっているためらしい。落葉を踏みしめ気持ち良く下ってゆく。
 13時50分、林道に出た。ここを左に吉久保集落に向かって道を辿る。しばらく進むと左に曲沢峠からの道と合わせる。ここに小さな道証地蔵が鎮座している。桜の公園を過ぎ中央道を跨ぎ稲村神社の前を通り国道20号に出て排気ガスに悩まされながら笹子駅に向かう。
 15時20分、朝置いた車にやっと戻ってきた。暗くならないうちに下山出来てほっとする。帰りは大月ICから紅富士の湯により御殿場経由で家路についた。いつにも増して程良い疲労感いや心地よい疲労感を感じた山旅であった。
 



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■ 御坂山塊の釈迦ヶ岳から黒岳へ

2010年12月11日
御前崎市5:00⇒旧芦川村7:50⇒登山口8:40⇒神座山分岐9:10⇒釈迦ヶ岳9:40⇒府駒山10:30⇒どんべい峠10:50⇒黒岳12:25〜13:10⇒林道登山口14:00⇒林道(車)15:00
 5時、今日は比較的暖かいという予報に安心して出発する。山梨県の旧上九一色村に入ると冬世界であった。旧芦川村を奥に向かう。間違って新しく出来た若彦トンネルに入って河口湖町まで行って引き返してから釈迦ヶ岳の登山口に向かう。路面は凍結していてノーマルのすり減ったタイヤでは先に進めない。やむなく林道わきに車を止めてここから歩くことにする。
 7時50分、凍結した路面に注意を払いながらしばらく林道歩きをする。この様子ではこの先雪と凍結で進めるかどうか心配である。今日の山行にはアイゼンの心配をまったくしてこなかった。これではリーダー失格である。反省しながらなんとか登れるところまで進んでみようと思う。
 8時10分、釈迦ヶ岳登山口の標示に導かれて左に入る。この先もしばらく舗装されている道が続く。積雪は思ったより少なく10センチ程度で凍結していないのでなんとか登ることが出来そうである。
 8時40分、いよいよ登山道に入る。踏み跡が付いていて道に迷うことはなさそうだ。しかし登山靴の跡は凍っているため滑りやすい。ここからが急登となりしばらくこの登りに耐えなければならない。風が強く山が鳴っているが日差しが体を温めてくれる。
 9時10分、稜線に出た。神座山分岐である。ここを右に釈迦ヶ岳に向かう。登りがますますキツクなり雪の滑りにも気をつけながら枝につかまり高度を上げる。大きな石は回り込みながら山頂を目指す。急なところはロープを頼りに登る。
 9時40分、釈迦ヶ岳の山頂に立った。石仏や碑が祀られている。山頂からは富士山をはじめ南アルプス、八ヶ岳、奥秩父、大菩薩の山々が展望出来た。残念なことに富士山以外は少し雲がかかっている。今から登る黒岳は谷を挟んで目の前に見えている。不思議なことに山頂は風もあたらず快適だ。名残惜しいが記念写真を撮って先に進むことにする。今度は一転して急斜面を下ることになる。アイゼンがないのが辛い。木の枝につかまりながら慎重に下ってゆく。左手には奈落の底のようにガレが大きく口を開けているところは特に注意が必要だ。小さなコブを越え登り返しながら進む。木々に邪魔をされ眺望が期待できない。
 10時30分、府駒山に着く。ここを通過しさらにどんべい峠に下ってゆく。ピークを越え、なだらかな稜線になるとスノートレッキングを楽しむ余裕が出てくる。すっかり葉を落とした木々の間から見える奥秩父の山々を楽しみながらさらに下ってゆく。
 10時50分、林道に降り立った。ここが通称どんべい峠である。冬季閉鎖のゲートがかかりここより先には車は進めない。ゲート脇に車が一台止まっていた。先ほどすれ違った登山者達のものらしい。少し休憩をしながら腹ごしらえをしてから黒岳を目指すことにする。登山口は林道を挟んで標識が立っている。しばらくなだらかに登り下りをくり返しながら少しずつ高度を上げて行く。先行する踏み跡を辿る。芦川への道を右に見送ると急坂となる。しばらくこの急斜面に付き合わなければならない。もうスノートレッキングどころではなくなりそうだ。やはり風が右から吹き付け体温を奪うため汗はほとんど出てこない。数組の登山者とすれ違うが登る人は少ないようだ。
 12時25分、山行計画書が違っていたようで予定時間をかなりオーバーしてしまったが黒岳に着いた。山頂は団体で賑やかだ。記念写真だけ撮って展望台に行くとこにする。河口湖の上に大きく富士山が座りまさに絶景だ。数人の登山者たちも思い思いに憩っている。我々も加わわって昼食を取ることにする。風あたり少ない陽だまりでストーブでお湯を沸かしワンタン鍋を囲む。寒い時に温かいスープはありがたい。体の中から温まりお腹もふくらむ。
 13時10分、いつまで見ていても尽きない景色を後に下山を開始する。予定より遅れているのですずらん峠からエスケープルートを下ることにする。踏み跡もなく少し荒れている感じがする登山道を下る。新雪を踏みながらの下りだ。登山道を外さないように気をつけながらコースを辿る。
 14時、林道に降り立った。すずらん群生地の看板を目印に集落方面である西に向かって下ってゆく。しばらく下ると舗装道路に出る。路面にたまった雪に足を取られないようにコース選びながら降りる。道なりにしばらく進むと登山者らしい話し声が聞こえてきた。釈迦ヶ岳の登山口を右に見送る。
 15時、林道脇に置いた車になんとか無事に戻ってきた。
 思いがけない(考えが甘い)雪に悩まされながら、今冬初めてのスノートレッキングを楽しむ山旅となった。下山後はもちろん温泉!今日は芝川のユートリオを廻ってから家路についた。

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