少額訴訟制度を悪用した詐欺にご注意ください!!
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今までは、身に覚えのない代金の請求、いわば「架空請求」は無視するに限る!‥‥というセオリーが一般的だったのですが、最近になってそれが通用しない、「少額訴訟制度を悪用した詐欺事件」が増えています。

ご自分が被害に遭わないためにも、必ずご一読ください!!

※「『小額』は『少額』の間違いでは?」というメールを頂きましたので、修正しました。
 ただ、内容に関しては(法律の専門サイトではないので)大筋が合っていれば良しとしています。
 下手に詳しく書くと責任問題になりかねないので、詳細が知りたい方は専門家に相談されることをおすすめします。[05.07.03追記]

 

 いったい今までの架空請求と何が違うのか?
従来の手法はこうです。とりあえず住所氏名が判っている人に、やたらめったら架空の請求を送りつけます。
最近はインターネットや携帯電話、カードなどの普及によって、とくに正式に契約書を交わさなくても代金の支払い義務が生じてしまう場面が多々ありますので、請求が送られてくると「ひょっとしてあの時の・・・?」と、大抵の人は心当たりが1つや2つは出てくるはずです。
不安に駆られた人は、業者から送られてきたハガキや請求書に書いてある電話番号に電話してしまいます。
電話すると住所や氏名、電話番号を聞かれますので、ここで正直に答えてしまうと悪徳業者のカモにされる、というワケです。
まあ、これは結局のところ架空の請求。証拠も法的根拠もありませんから、請求が来ても無視しておけば問題ありません。
しかし、今回ご紹介する「少額訴訟制度」を利用した詐欺は、「架空の請求だから」と無視していると大変なことになります
なぜならば、これは請求などという生やさしいものではなく、あなたがすでに裁判の被告人になっているからなのです。

 

 そもそも「少額訴訟制度」って何?
ぶっちゃけ、法律にはあまり詳しくありませんが(笑)、かいつまんでわかりやすく説明します。
少額訴訟というのは、60万円以下の金銭トラブルを迅速に解決することを目的として作られた制度です。
普通、訴訟を起こすとなると弁護士を雇ったり手続きがイロイロと面倒だったりしますが、少額訴訟制度は誰でも簡単に訴訟を起こすことができます。
たとえば、知り合いが借金を返してくれないとか、代金や賃金の支払いを踏み倒されそうだとか、そういう時に少額訴訟制度はとても便利です。
ちょっとした金銭トラブルを解決したい時、裁判所が支払い義務を法的に確定させてくれるので泣き寝入りしなくてすみます。裁判所の決定は絶対ですので、判決が確定後、被告人は速やかにその判決に従う義務が生じます。言い訳はいっさい通用しません。
少額訴訟制度が通常の訴訟と違う点は以下の通りです。
また、少額訴訟は相手の名前と住所さえ判っていれば全然知らない人を訴えることもできます。たとえば総理大臣や芸能人を訴えることも可能です。(そんなことをするとあなたが捕まってしまいますが。)
手続きは非常に簡単で、裁判所に行けば訴訟の起こし方を丁寧に教えてくれる等、まさに一般の人のための制度となっています。

 

 突然、裁判所からの出頭命令が!
少額訴訟制度はかなり簡単に訴訟が起こせる上、判決は絶対であるということが判りました。
悪徳業者がそこに目をつけたのです。
新しい詐欺の手法は、「架空の業者が、少額訴訟制度を利用して架空の請求をしてくる」のです。
訴訟が起こされると、あなたの元には裁判所から「口頭弁論期日呼出及び答弁書催告状」という書面が届きます。
 (※最近、あたかも裁判所からの通知であるかのような催促状が請求書として送られてくる詐欺も多発しています。
  疑わしい場合は、必ず裁判所に問い合わせるようにしましょう。)

これは「あなたは少額訴訟の被告人になりましたので、言い分があるなら指定日に裁判所に出頭してください」という書類です。
「全然知らない人から訴訟が起こされるワケないじゃないか」と思うでしょうが、少額訴訟は名前と住所だけ判っていれば悪徳業者に訴訟を起こされる可能性があるのです。
指定日に出頭しなかったらどうなるのでしょうか。
もしも指定日に裁判所に出頭しなかった場合、訴訟内容がそのまま鵜呑みにされてしまい、あなたは敗訴となります。
敗訴した時点で法律的に支払い義務が生じますので、たとえ架空の請求であったとしても、裁判所からの通知は絶対に無視してはいけません!!
 
なぜこんな詐欺が横行し出したのかと言うと、一般的に「架空請求=無視」という構図が出来上がりつつあるからです。
少額訴訟を起こす業者は、無視されるだろうと見越した上でわざと訴訟を起こします
出頭日に被告人が現れないと、被告人は自動的に敗訴し、法的な支払い義務が生じます。ここで「架空請求」が「法的に認められた請求」に変わります。
被告人に出頭されては困るので、あえて遠方で訴訟を起こす業者が多いようです。

 

 もしも出頭命令が来てしまったら・・・
不幸にも裁判所から出頭命令が来てしまったら、まずはそれが本当に裁判所から送られたものであるかを確認します
最近は裁判所からの通知と見せかけてお金をだまし取る詐欺も横行しているので、必ず裁判所に問い合わせるようにしてください。
裁判所からの通知には、かならず訴訟を受け付けた裁判所が記載されています。その裁判所に、送付されてきた出頭通知が本物であることを確認します。
「裁判所には問い合わせないでください。問い合わせは以下の番号にお願いします。」というようなことが書いてあっても、まずは必ず裁判所に直接問い合わせます
一番確実なのは、最寄りの簡易裁判所に出頭通知を持って行って、裁判所の人に見てもらうことです。
何度も書きますが、無視するとあなたが自動的に敗訴し、法的に料金の支払い義務が生じます
元は架空の請求であっても、裁判所が「支払い義務がある」と認定してしまうと、その後にどうこう言っても絶対に代金を支払わなければなりません
その案件に関しては判決が確定しますので、支払い義務が生じてから慌てて「そんなことは知らない!民事裁判で訴える!!」と言っても、裁判所はまったく受け付けてくれません。
 
出頭通知が本物であることが判明した場合、あなたには2つの選択肢があります。
  1. 指定日に裁判所に出頭する
    幸運にも近くの裁判所で訴訟が起こされた場合、指定日に堂々と出頭しましょう。
    裁判所が遠方の場合、出頭日までに最寄りの裁判所で移送申請を行い、最寄りの裁判所へ出頭します。
    結局は架空の請求ですから相手側に証拠になるような物はまったく用意されていません。
    訴訟を起こした相手と顔を合わせることになりますが、ここは悪徳業者の顔をよーく観察して目に焼き付けておきましょう。
    出頭さえすれば、こちらが負けてしまうことはまずありません。
     
  2. 通常控訴への移行手続きを行う
    要するに、「少額訴訟はイヤです。通常の民事裁判をやります。」という申請です。相手側はこの申請を拒否することはできません。
    通常の民事裁判になると、証拠の提出義務が発生します。また、いざ裁判が始まると弁護士費用などかなりの出費が必要となる上、時間もかかります。
    架空請求であれば、相手にとっては負け戦。もしも負けてしまうと裁判にかかった費用も全額負けた側に支払い義務が生じますので、通常訴訟へ移行した時点で、慌てて訴訟を取り下げようとしてくるはずです。
もし相手がしっかりした証拠を提出してきた場合や、通常訴訟でも受けて立つという姿勢を見せてきた場合、あなたが本当に代金を支払っていないのかもしれません。
その場合は自分だけで解決しようとせず、弁護士の先生に相談した方がいいです。
下手に相手と直接コンタクトをとると、後々面倒なことになる可能性もあるからです。

 

 裁判所からの出頭通知には気をつけましょう
ここで紹介した手口は、今のところ新しい手口です。
まだ一般的ではありませんので、そういう手口があることを認識しておいた方がいいでしょう。

 

 
 
 
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