「阪神間ニュース」7/16号
 
市街化地域の環境保全へ 西宮市が緑化規定  (神戸新聞)

2002/07/09
 市街化調整区域内の自然を守るため、西宮市は十月から、同区域内で緑地保全指導に乗り出す。同区域内では大規模な開発は制限されているが、開発を伴わない資材置き場などに利用されるケースが増え、緑が減っているのが現状。このため、建設に当たり、緑化規定を定めるほか建築物の高さも制限、ペット霊園の立地制限も設けて周辺の環境悪化を防ぐ。
 同区域は豊かな自然環境を守るため、都市計画法で開発が制限される。市内では六甲山系や北摂山系、北部地域の農地などが指定されている。ところが、資材や廃材の置き場などの建設には適用されないケースが多く、同区域内でこうした利用が増加しているという。
 指導ではまず、市街化調整区域を自然公園や緑地保全地区からなる「保全区域」と国有林、民有林などからなる「育成区域」、それ以外の「共生区域」の三つに分類。それぞれの緑化率を敷地規模に応じて、保全区域30―60%以上▽育成区域20―50%以上▽共生区域20―40%以上に設定する。
 面積が三百平方メートル以上の敷地に建築物などを建てて、資材などを保管する場合、これらの緑化率が適用されるほか、建築物の高さも全区域で十メートル以下に制限される。
 さらに今後、ペット霊園の建設需要が高まるとみて立地制限を設ける。霊園は人家より百メートル以上離す▽火葬場は集落より五百メートル以上、人家より三百メートル以上離す▽緑地を周辺に配置する―などを決めた。十月から本格的に適用し、将来的には条例化を目指すという。
 

尼崎競艇ナイター営業説明会 尼崎市の説明に住民から不安の声  (毎日新聞)

2002/07/09
 尼崎競艇場(尼崎市水明町)でナイター営業を始める案が浮上し、反対する住民でつくる「大庄地域の生活と環境を守る会」(栗山實代表)が7日、大庄公民館で「ナイター競艇説明会」を開いた。市公営事業所(漁師邦夫所長)の担当者が出席。参加した約100人の住民は口々に「ナイター営業は住環境を悪化させる」と訴えた。
 財政難にあえぐ同市はナイター営業で収益アップの可能性を模索。市側は、収支見通しや環境影響を今年度中に調査するとしたうえで「実施は調査結果を見て決める」と説明。これに対し、住民は「調査の前に住民の声を聞くべきだ」「収支よりも住民のことを考えてほしい」と市への不信感をあらわにした。
 また、一部のファンの振る舞いについても苦情が相次いだ。「競艇場帰りの男が家に上がり込み『電車賃がないので2、3000円くれ』と言われ、断ると首をしめられた」「酒びんでガラスを割られた」などと次々に発言。「夜にはファンの振る舞いが悪化するのでは」と口をそろえた。
 市側は「ガードマンの指導を徹底する」などと答えるにとどまった。
 

パチンコ出店 宝塚市敗訴 市長「まちづくりに支障」  (読売新聞)

2002/07/10
条例見直し含め検討へ
 宝塚市が、市条例の規制を根拠に、同市御所の前町でのパチンコ店の建設差し止めを求めた訴訟の上告審で、市側の敗訴が確定した八日、市の担当者や地元関係者らの間には、落胆の色が広がった。最高裁判決は市の訴えを門前払いしており、市担当者は「負けは負けでも、思いもしない負け方。この十年間は何だったのか」と肩を落としていた。
宝塚市敗訴を報じた新聞記事が配られ、判決についての説明が行われた住民集会
 市役所では、午後二時から正司泰一郎市長が会見し、「今後の市のまちづくりに大きな支障となるものであり、羽をもがれたように感じる」「まちづくりのために条例を制定したとしても、実現のために裁判の手法をとってはならないということになる」と用意したコメントの文書を早口で読み上げた。
 あらためて判決の感想を問われると、「地方分権の時代に、考えられない判決で、全身から力が抜けたようだ。十年間の緊張がいっぺんに解け、脱力感に襲われている」とショックを隠しきれない様子。
 「この判決で条例が否定されたわけではない。条例はまだ生きており、条例に基づいた対応をしたい」としながらも、御所の前町でのパチンコ店建設に関しては「このような判決が出た以上、出店をとどめる方法はない」と苦渋をにじませた。
 市は、この条例の取り扱いについては、早急に行政法や都市計画の専門家や弁護士らによる研究会を発足、条例見直しも含めた内容の検討をしていく。
 幹部職員の一人は「思いもしない内容の敗訴だった」と話し、担当職員は「まだ条例は生きているが、これからは相手方に従うよう、お願いするだけになるかもしれない」と指摘した。
 一方、建設予定地の約二百メートル北西にある「御所の前会館」には午後七時半からパチンコ店の進出反対を訴え続けてきた住民ら約五十人が集まり、緊急の集会を開いた。
 市の担当者が判決について説明。御所の前自治会の川端穣会長は「法律論争を避けており肩すかしをくらったような気がする。十年もかけてやってきたのは何だったのか」と話した。住民らは「市民は条例を守らなくてもいいということなのか」「パチンコ店の建設が再開されるかも」などと怒りと不安をあらわにしていた。
 

故障5年前から放置 伊丹市営斎場立体駐車場   (神戸新聞)

2002/07/11
 伊丹市営斎場(同市船原二)の立体駐車場が、大雨による浸水で故障してから五年以上もそのまま放置され、地下の駐車スペースが利用されないままになっている。このほど開かれた市議会定例会でも、議員が「管理がずさんすぎる」と指摘。市民らも「税金で建てたものを修理もせずにほっておくなんて」とあきれ顔だ。
 駐車場は、現在の市営斎場が建てられたのと同時期の一九九一年三月、約七千万円をかけて東隣に整備された。地上と地下の二段式で計三十六台分が収容できる。
 九四年九月の集中豪雨で雨水が地下に浸水し、モーターなどの駐車場設備が故障したため、市は千八百万円余りをかけて修理した。しかし、九七年七月の大雨による浸水で再び故障した以後は、手付かずの状態になっている。
 現在、同駐車場の地上スペースには十八台分の区画があるが、車輪の位置などを決める鉄製の台がついたままになっている。そのため、マイクロバスなどの大型車は停車できない上、「でこぼこしていて利用しにくい」と、約五十メートル北にある市営駐車場(十四台分)を使う市民も多いという。
 使い勝手の悪さから、開設当時から地下スペース自体があまり使われていないといい、市も「有効活用できていないのは確か」と認めている。
 指摘を受け、市は「地上だけのフラット式駐車場にし、地下を防火用の貯水槽にすることも視野に入れて、修理・改善に向けた検討を始めた」としている。
 

阪神臨海部にプレジャーボート「係留禁止区域」   (神戸新聞)

2002/07/12
 増え続けるプレジャーボートの“不法係留”の一掃を狙い、阪神南県民局は尼崎、西宮、芦屋市内の公共水域で「係留禁止区域」の設定などに乗り出す。新西宮ヨットハーバーなど大規模施設を擁する阪神地区はマリンスポーツの拠点となっているが、正規の係留施設以外に置かれた放置ボートに対する規制はこれまでなく、同県民局は来春の施行を目指す。
 同県民局によると、三市の公共水域には、約千三百隻のプレジャーボートが係留されている。うち、約五百隻は民間や公共のマリーナ施設外に長期間放置の状態だ。
 施設外の係留に伴っては、ボートを乗り降りする際の不法駐車やごみ放置、騒音のほか、他の船舶の航行を妨げるなどの問題も起きている。
 これらを解消するため、国が港湾法や海岸法などを改正したのを受け、県は昨年七月、水域利用の適正化に関する要綱を定めた。今回、こうした動きに基づいて同県民局として公共水域の「利用調整計画案」を立てた。
 計画案では、新西宮ヨットハーバーや鳴尾マリーナ水域など既存の六カ所を「係留誘導区域」に指定。新たに、芦屋沖地区マリーナ水域、西宮浜北護岸水域、丸島橋南側水域の三カ所に係留施設を整備する。
 それ以外の地域は「放置等禁止区域」とし、重点撤去区域として旧猪名川流域の三カ所を挙げた。
 海上保安庁や各市などと協議して計画を仕上げ、来春にも施行する方針で、阪神南県民局の尼崎港管理室は「施設外の放置は違法駐車と同じ。所有者はマナーを守って」と話している。
 

古代魚「アリゲーターガー」釣れる/尼崎  (朝日新聞)

2002/07/12
 大きく割れた口、ずらりと並ぶ鋭い歯、金色に光る目……。まるでワニを思わせる風貌(ぼう)の魚が尼崎市を流れる藻川で釣れた。その名も「アリゲーターガー」。北アメリカ原産で恐竜時代からほとんど姿を変えていない古代魚だ。肉食で、成長すると2メートルを超えることもある。ペットとして飼われていたものが、大きくなったので捨てられたらしい。
 同市田能3丁目、仁川学院高校2年生稲田順一さん(16)は試験が終わった10日昼ごろ、同市瓦宮1丁目の宮園橋の上から大きな魚を見つけ、すぐ自宅に釣り具を取りに帰った。途中で捕まえたアメリカザリガニをエサに、約45分間の格闘の末に釣り上げた。最後はさおと網を持って川に入って捕らえ、衣装ケースに入れて自宅まで運んだ。
 10年前から釣りが好きで熱帯魚などにも興味を持っていた稲田さんは、水しぶきを上げてはねる姿をみて、一目でアリゲーターガーとわかったという。体長86センチ、胴回りが35センチあり、重さ約12キロ。硬いうろこに覆われた姿は爬虫類(は・ちゅう・るい)そっくりで、「急に現れたのでびっくりした。一回り小さいのが、もう1匹いた」。自宅では飼えないので、知人の愛好家に引き取ってもらうことにした。
 神戸市須磨区の同市立須磨海浜水族園によると、アリゲーターガーは環境への適応力が高く、定着してフナなどの在来種を食べるなど生態系を乱すおそれもある。ペットショップなどで稚魚が簡単に購入できることもあり、大きくなって河川などに捨てられ、網などにかかることが時々あるという。
 同園では「飼うなら、死ぬまで責任を持って付き合うつもりで飼ってほしい」と話している。
 

世界で教え 教えられ 青年海外協力隊員 阪神の7人抱負  (読売新聞)

2002/07/12
 さあ世界へ――。今年度の青年海外協力隊一次隊員として、阪神間から七人がアフリカや中南米などの発展途上国に派遣される。教師やブラスバンド部経験者、障害者施設職員らと職種や経歴はさまざまだが、国際交流にかける熱意は同じだ。出発に先立ち、居住地などの市長を訪れた隊員たちは「経験を生かした活動をしたい」「日本に対する理解が深まるきっかけになれば」と抱負を語った。
細川恵実子さん
 細川恵実子さん(30)(西宮市松園町)は宝塚市立宝塚中の理科教諭で、西アフリカのニジェールへ。現地では、理科の実験機材や薬品を扱う方法などを指導し、授業も担当。「日本で八年間、教員生活を送ったが、違った視点から教育を考えたい。現地の子供たちとの交流も楽しみ」と話した。
田村佳代子さん
 「子供たちに音楽を楽しんでもらいたい」と話す田村佳代子さん(23)(尼崎市御園)。大学在学中にブラスバンド部に所属した経験を生かして、インド洋に浮かぶ島国モルディブに赴任する。マーチングバンドの指導のほか、楽器管理、演奏方法などを指導する。
谷昌亮さん
 物理、化学の教員としてタンザニアに赴任する谷昌亮さん(33)(宝塚市山本丸橋)は尼崎市立尼崎産業高校教諭でラグビー部監督。奥さんと三人の子供を残しての赴任に、「大学時代からの志を理解して、快く送り出してくれた妻に感謝したい」。

村上文さん
 村上文さん(25)(尼崎市下坂部)はメキシコで障害者教育に取り組むに当たり、「障害のある人がよりよい生活を送ることができるように」と抱負を語る。現地では、スタッフの育成や教材作成などの分野でも活躍を期待されている。
長森太郎さん
 長森太郎さん(29)(川西市清和台東)は、中米のカリブ海に浮かぶセントルシアに派遣される。現地のデナタ養護学校で生徒に読み書きを教え、手工芸などの職業訓練をする。「自分にしかないものを見つけて伝えたい」

長谷川聡子さん

森下真澄さん
 同じく中国の湖北省で、日本語の授業を担当する森下真澄さん(26)(伊丹市伊丹)は、二年前に勤めていた会社を辞め、赴任に備えた。「外国で仕事がしたい」という夢をかなえ、「両国の懸け橋として活躍できるよう、一生懸命がんばります」とにこやかに話した。
 ◇青年海外協力隊は国際協力事業団(JICA)の実施する政府事業。21―39歳が対象で任期は原則2年。アジア、アフリカ、中東、中南米、オセアニア、東欧の発展途上国で、自分の技術を生かして活動している。1965年に発足以来、2万3000人を超す青年が、協力隊員として派遣されてきた。
 今年度の第1次派遣隊員は全国で478人。県内からは21人が参加する。
 

正味資産4065億円 尼崎市バランスシート公表  (神戸新聞)

2002/07/13
 尼崎市はこのほど、二〇〇〇年度末の市の資産や負債など財政状況を示すバランスシート(貸借対照表)を公表した。資産から負債を差し引いた正味資産は四千六十五億九千二百万円で、市民一人当たり八十七万七千円の正味資産を保有していることになる。ただ、資産の大半は売却できない道路や公共施設などで、同市財政課は「数字からは財政状況が健全なように見えるが、実態は厳しい」としている。
 対象にしたのは、一般会計に特別会計の一部を加えた普通会計。データがコンピューター処理された一九六九年度以降の「地方財政状況調査」を基礎データとした。
 資産は六九年度以降に取得した土地、建物など有形固定資産や、公営企業などへの出資金、市の貯金にあたる財政調整基金などで計六千六百七億六千万円。負債は地方債残高、全職員の退職金引当金など計二千五百四十一億六千八百万円で、民間企業の自己資本比率に当たる正味資産構成比率は61・5%だった。
 正味資産は前年度比約三十一億円の増となったが、悪化する財政状況下で基金の取り崩しが進んでおり、来年度以降は減少する見込み。
 自治体の会計制度は、単年度の現金収支に重点を置いている。しかし、厳しい財政状況の中、正確に資産と負債を把握する手段として企業会計方式のバランスシートを導入する自治体が増えている。同市も国が示したマニュアルを基に九九年度分から作成している。
 しかし、正味資産が民間企業のような利益の備蓄としての「資本」ではないなど単純に分析できない上、他自治体との比較が困難という課題もある。同市財政課は「得られたデータをどう活用していくかなどは、まだ研究段階」としている。
 

踏切内で電車とトラック衝突 阪急伊丹線  (神戸新聞)

2002/07/13
 十三日午前五時十五分ごろ、伊丹市稲野町一、阪急電鉄伊丹線別当橋踏切に、大阪府門真市江端町、運送会社「互幸運輸」のトラックが進入、塚口発伊丹行き普通電車=四両編成=の先頭車両の側面と接触した。トラックの運転手は右手に軽傷。電車の乗客約二十人は無事だった。
 同電車は現場に約八分間停車。トラックが上り線をふさいだため、撤去までの間、JRで振り替え輸送するなど上下線計五本が最高二十分遅れ、約百六十人に影響が出た。
 伊丹署の調べでは、遮断機は下りていたといい、往来危険罪の疑いでトラックの運転手から事情を聴いている。
 

チケット機能を追加 阪神地域のICカード実験  (神戸新聞)

2002/07/13
 一枚のカードで買い物や住民票発行、コンサートチケット購入ができたら―。そんな万能ICカードの試験運用を、広域連携を進める伊丹、宝塚、川西市、猪名川町が始めて五カ月になる。しかし、サービスの種類も少なく、市民の認知度も低いのが現状。機能拡大で普及率アップを狙う伊丹市は二十五日から、定期券申し込みやチケット購入サービスを実験的に追加する。
 カードの名称は四市町の頭文字を取った「TIKI(ティキ)カード」。経済産業省が情報技術(IT)施策として行う実験の一環で、カードに埋め込んだICチップ(集積回路)に個人情報を記録させ、幅広いサービス提供を目指す。
 伊丹市発行の同カードに新たに加わるのは、カードがチケット代わりになる「電子チケットサービス」。専用端末を利用し、銀行のキャッシュカードで決済した宝塚歌劇やいたみホールなどの一部イベントの入場券購入情報を、カードに記録する。当日はカードを専用「読み書き機」に通すだけで入場できる。
 さらに「電子申し込みサービス」では、同カードを使い、専用端末で阪急電鉄の定期券購入の申し込みが可能になる。
 端末は同市役所一階とラスタホール(午前九時―午後五時)や、阪急伊丹、塚口、梅田駅(午前九時―午後九時)などに七台を設置。実験期間は九月末までだが、これらのサービスは延長する。
 四市町は三月から、市町域外からでも発行できる「住民票自動交付」など二つのサービスを掲げ、四万枚を目標に無料配布する予定だった。
 実際は五月末時点で伊丹市だけで約千三百枚、全体でも約七千枚の配布にとどまっている。担当者らは「サービスが不十分。クレジットカードや健康保険証などの機能を加えていきたい」としている。新サービスは、現在のカード保有者も追加申請が必要。伊丹市企画調整室TEL0727・80・3520
 

文化財をデジタル映像化 大手前大HPで公開  (神戸新聞)

2002/07/13
 西宮市の大手前大学は兵庫県内の文化財研究を進めるため、本年度から五カ年計画で「オープン・リサーチ・センター」を整備する。同大史学研究所(衣笠茂所長)を母体に機能を拡充。テーマに応じて学外のスタッフも迎え、調査・研究した文化財は三次元デジタル画像化してホームページ(HP)で公開する。
 一九八〇年に設立された同研究所は昨年、研究員を増やし組織を強化。一般市民に史料の持ち込みを呼び掛けるなど、地域史研究の拠点を目指してきた。
 同センター構想は文部科学省の事業指定を受けて進めており、来年春、同市御免町に鉄筋三階建て(千四百平方メートル)のセンター棟を建設。学外の研究者にも開放し、共同で企画展示をするなど、県内の考古、歴史、美術分野の研究・普及に力を入れる。
 同時に本年度から五年間で、県内の主な遺跡や彫刻などの文化財を、レーザー計測装置などを使って三次元のデジタル画像として記録。文字情報と合わせてデータベースを作成し、HP上で公開する予定。他の博物館が運営するデジタル博物館との連携も図る。
 衣笠所長は「兵庫県には京都や奈良に劣らない数の文化財がある。研究成果を県民の生涯学習や総合学習に役立ててもらえれば」と話している。
 

「プラカード持ちたい」 西宮高校で選考会  (朝日新聞)

2002/07/13
 選手と一緒に行進したい−−。8月8日に開幕する第84回全国高校野球選手権大会の開会式などでプラカードなどを掲げて行進する女子生徒の選考会が12日、西宮市高座町の同市立西宮高校であった。2年生の生徒92人が参加、体育館で教師らの審査を受けた。
 大会でプラカードや大会旗などを持つ役は同校の2年生女子が務めるのが恒例で、今年で54年目になる。この日は希望した生徒がプラカードに見立てた竹の棒を手に持ち、本番に流される行進曲に合わせて体育館内を1周。体育教師7人が審査員になり、歩き方の自然さやリズム感などを採点した。選考枠は例年通り65人で、結果は19日に校内に張り出される。
 参加した阪上愛さん(16)は「歩く速さやリズムを取ることに気を使った。緊張しました」と話していた。
 

民族料理でインド知る/西宮市  (朝日新聞)

2002/07/15
 インドの雑炊風の料理「ウプマ」を食べて同国の食生活を学ぼうという「ぞうすいの会〜伝統を大切にするインドの家庭と人々の暮らし」が13日、西宮市高松町の市立中央公民館であった。約25人の参加者らが、ふるさとを紹介するインド人女性の話を聞きながら、ウプマを味わった。
 アジアの農村で井戸掘りを支援する民間団体「アジア協会アジア友の会(JAFS)」のメンバーでつくる西宮ぞうすいの会が開いた。同会は6年前に設立。「贈水」や「増水」の意味を込めて「ぞうすい」を作る催しを開き、会費の一部を積み立てて井戸を掘る基金にしてきた。これまでスリランカとラオスに2つの井戸を贈った。
 この日は、同市内の私立中学でヒンディー語を教えているニーナ・ベードさん(40)と大阪府寝屋川市で幼稚園児に英語を教えていたチャンナマ・クンバールさん(31)が、民族衣装に身を包み、ウプマの作り方を教えた。粗びきした大麦の粉をいため、香辛料とヨーグルトを加えて作る。黄色い粥(かゆ)状でインドの家庭では、おやつに食べるという。
 試食した西宮市内の大井麻由美さん(26)は「ヨーグルトの酸味とショウガの風味が食欲をそそる。夏にはぴったりだと思います」と話した。ニーナさんは「今インドはIT革命が進み、世界の注目を浴びている。食文化も多くの日本人に親しんでほしい」といい、生活習慣や食文化なども紹介した。
 

カブトムシの標本できたよ 尼崎で科学教室  (読売新聞)

2002/07/15
 実験や実習を通して子どもたちに理科の楽しさを知ってもらおうと、尼崎市栗山町の市立青少年センターで十三日、「おもしろ科学教室」が開かれ、小学生が昆虫標本づくりなどに挑戦した。
 同市内の小学三―六年生三十九人が参加。市立北難波小の森川正樹教諭(26)が講師を務めた。
夢中で標本を作る小学生ら
 センター中庭でセミの抜けがらを探すなどした後、標本づくり。乾燥処理したカブトムシやクワガタ、カナブンなどが配られると、児童らは「脚を広げると生きているみたい」「背中が光っているよ」と観察しながら、縮んだ脚を伸ばし、発泡スチロールの板に針で張り付けた。中には、昆虫の脚が取れてしまったり、うまく虫の背中に針が刺さらず、保護者の手を借りたりする子供も。
 森川教諭は「昆虫はどこにでもいる身近な教材。実際に見たり触ったりして、生命や自然に興味を持ってほしい」と話していた。
 

土塁や物見櫓復元、市民に開放 尼崎・富松城跡  (神戸新聞)

2002/07/16
 尼崎市の「富松城」城跡(同市富松町二)を後世に残そうと、住民らが結成した「富松城跡を活かすまちづくり委員会」(代表=善見寿男・富松神社宮司)が二十一日、城跡南側に土塁や物見櫓(やぐら)を復元し、子どもや市民に開放する。委員会のメンバーは「富松城の容姿の一端を身近に感じてもらえれば」と意気込んでいる。
 富松城は室町時代に築かれたとされ、現在は西端に位置していたとみられる土塁と堀の一部が残る。二年前に土地所有者が死去し、相続人が敷地を国に税として物納したため、競売に掛けられる可能性が浮上している。
 そこで、地域の貴重な財産を守ろうと地元住民らが今年一月、同委員会を結成。現地見学会やシンポジウムなどを重ね、歴史研究家も交えて富松城の実像や歴史的価値について学んできた。今回は「子どもたちと楽しく学べる体験学習」として、土塁などの復元を企画した。
 復元する土塁は、シンポジウムなどで推測された高さ五・五メートルに設定。業者に依頼して建築用足場で骨格をつくり、周囲にササを取り付けて雰囲気を演出する。土塁の上には高さ二・五メートルの物見櫓や、記念撮影用に顔をくりぬいた武将のパネルなどを設置する。
 現地での設営を三日間で行うことから、今回の企画を「富松一夜城体験学習」と名付け、当日はメンバーが武将の姿にふんして案内もする念の入れよう。善見代表は「“一夜城”はすぐに壊すが、城跡は永遠に残るように願いを込めた。多くの人に来ていただきたい」と話している。
 参加は当日、直接現地へ。午前十時―午後三時。参加費無料。同委員会TEL06・6421・5830
 


特集  (読売新聞より)
 
伊丹のバラ 新種100以上「世界に広めたい」
 世界のバラ愛好家たちの間で、「Itami(伊丹)」は、新種のバラの産地として名高い。とりわけローズブリーダー「Mr.Teranishi」の名を知る人は多い。イタミ・ローズ・ガーデン園主の寺西菊雄さん(68)が生み出してきた数々のバラは、ヨーロッパをはじめ世界各地の公園を美しく彩り続けている。
新品種のバラの開発に挑み続ける寺西さん
 伊丹市鈴原町の住宅街の一角を訪ねると香(かぐわ)しい色とりどりの花が迎えてくれた。寺西さんがバラ作りを始めたのは戦後間もなく。まだ中学生の頃(ころ)だった。
 数千年の歴史を持つバラは、「四季咲大輪種」「つるバラ」「中輪房咲種」など五種に大別され、さらに色、形、香りなどによって、品種は数万種にものぼるという。
 日本の気候にあったバラの育種に挑んできた寺西さんの代表作は、一九六〇年に発表された「天津乙女」。色鮮やかなオレンジがかった黄色のバラは、花数の多さ、寒冷地にも強い特徴から世界中の人々から愛され、日本を代表するバラの一つとして知られている。
 名前は、宝塚歌劇団で一世を風靡(ふうび)した大スターから。阪急百貨店で開かれた発表時のバラ展には、本人も来場したという。
 母親は黒っぽい赤色、父親はオレンジがかった黄色の花で、度重なる交配により試行錯誤の末たどりついた色合いだった。
 育種は、五月に咲いた花を人工的に交配。秋に取った種を十一月ごろにまき、翌春に芽を出すのを待つことからスタート。最初の年は小さな花を咲かせるだけなので、本来の大きさや形がわかりにくく、接ぎ木をして育て上げていくには最低三年はかかる気の長い作業だ。
 「その分、何が出てくるかわからない楽しさがあり、思わぬ副産物に驚かされるところが魅力ですね」
 世界中のブリーダーにとって永遠の夢である〈青いバラ〉作りにもずっと挑戦してきた。会心の作が生まれたのは一九八一年。約二十五年の月日が流れていた。
 淡いブルーの母親と濃いブルーの父親をかけ合わせた「マダム・ヴィオレ」。紫がかった端正な花の姿だけでなく、つぼみが開いてからも色が変わらず、絶賛された。
 歌手の美空ひばりさんが生前、この花をこよなく愛し、花屋でたびたび買って帰ったとの逸話も残るという。
   「マダム・ヴィオレ」
 「愛情をこまめに注げば、必ず応えてくれるのがバラなんです。強くて多くの花が咲く美しいバラを開発したい」と、これまでに生み出してきた品種は百種を超える。
 「伊丹生まれのバラを世界に広げるとともに、いつか伊丹の街をバラでいっぱいに……」。寺西さんの夢に終わりはない。
荒牧バラ公園
 一九九二年四月にオープン。約一万七千平方メートルの敷地に、伊丹生まれのバラをはじめ約二百五十種一万本のバラが植えられ、春季(五月中旬―六月下旬)、秋季(十月上旬―十一月下旬)には、あでやかに咲き競う園内を散策する市民らでにぎわう。無料。開園時間は午前九時―午後五時(五月は午後六時、六、七月は午後七時)。火曜休園。



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