ヒト遺伝子を持つクローン羊ー血液凝固因子生産もー


同じ遺伝子情報を持つクローン羊にヒトの血液凝固因子を作る遺伝子を組み込むのに、英国のPPLセラピューティクス社とロスリン研究所のキース・キャンベル博士らのグループが初めて成功し、1997年12月19日発行の米科学誌サイエンスに発表した。

クローン羊の乳に血液凝固因子が含まれていれば、生まれつき、この因子欠けている血友病の治療に使えるという。
遺伝子組み換えの個体を効率よく、大量に増やせるクローン技術の併用によって、ヒトの有用な生理物質を作る動物工場に拍車が掛かりそうだ。

ロスリン研究所などは、体細胞からのクローン羊「ドリー」を作り、今年2月に発表。7月にはその技術を応用して、ヒトの遺伝子を導入した別のクローン羊「ポリー」を誕生させたと発表したが、どんな遺伝子を組み込んだかは明らかにしてなかった。

今回、サイエンス誌に掲載された論文によると、研究グループはまず、妊娠35日の羊の胎児の体細胞を取り出して培養し、血液凝固因子第9因子を作るヒトの遺伝子を組み込んだ。
その際、抗生物質を使って、遺伝子が確実に組み込まれた細胞を選び出した。選んだ細胞の核を未受精卵に移植して癒合。これを代理母の雌羊の体内に入れて妊娠させたところ、ヒトの血液凝固因子第9因子の遺伝子が組み込まれた雌羊が3匹誕生した。

研究グループは「細胞の選別法により、目的のクローン羊の生産効率が高まった。この方法は、幅広い応用の可能性がある」としている。

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