体細胞クローン牛誕生


石川県畜産総合センターと近畿大農学部畜産学研究室は、7月5日、成牛の卵管の体細胞を利用したクローン牛の双子が誕生した、と発表した。

同センターによると、米国で胎児の体細胞から作ったクローン牛の出産に成功しているが、成牛の体細胞では世界で初めて。成長した哺乳類の体細胞からのクローン誕生は、英国で生まれたクローン羊「ドリー」に続き二例目。

体細胞からのクローンは、親の形質をそのまま受け継ぐ。このため、肉質や乳量で優秀な牛の大量生産につながるものとして注目される。

日本各地の畜産試験場で今夏、体細胞クローン牛が次々に誕生する見通しで、日本にも本格的なクローン時代に入った。この技術をどう活用し、どう規制していくか、ますます重い課題になりそうだ。

同センターによると、クローン牛は同日午前6時27分と同35分に、相次いで誕生した。どちらも雌で、予定日より40日以上早い出産のため通常より7−8キロ小さいが、元気だという。今後、DNA鑑定し、体細胞クローンであることを正式に確認する。

同センターと角田教授らは、ドリーを誕生させた技術を応用しクローン牛の研究に着手。雌牛の卵管から体細胞を採取し、栄養分を減らした血清飢餓培養を5日間行った。その後、あらかじめ核を取り除いた未受精卵の中に移植。電気刺激を加えて体細胞と卵を融合させ、受精卵を同じ状態の細胞を作った。

さらに8日間培養して、子宮に移植可能な胚に成長させた後、昨年11月13日、5頭の借り腹牛の子宮へ移し、5頭とも妊娠していることを確認した。

国内のクローン研究をめぐっては、昨年7月、政府の科学技術会議が人間のクローン研究を禁止する一方、畜産動物については推進する方針を示した。その後、農水省畜産試験場や大分県畜産試験場などが、体細胞からのクローン牛の妊娠を報告している。

熊日新聞(平成10年7月6日)より

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