B型慢性肝炎に対するHBワクチン免疫療法

国立長崎中央病院 臨床研究部  八橋 弘、宮副 誠司、矢野 右人

B型慢性肝炎に対する治療法は、ステロイド離脱療法を中心とする免疫賦活治療と、インターフェロン、ラミブジンなどの薬剤によりウイルス増殖を抑制する抗ウイルス治療に大別される。

B型慢性肝炎に対するHBワクチン治療は、抗原提示細胞に対し免疫学的機序によりウイルス増殖抑制、肝炎の沈静化が期待される新しい治療法である。

方法:対象はHBV-DNA陽性のB型慢性肝炎16例(平均年齢39.6±10.3歳)

HBワクチン1回20μgを6〜12ヶ月の期間に6回(投与期間は1〜2ヶ月)筋肉投与

効果判定はワクチン投与語1年目の時点でALT正常、HbeAg陰性、血中HBV-DNA陰性が6ヶ月以上持続した例で、著効。それ以外を無効と判定。

「結果」著効50%(8/16)
      40歳以下 70%(7/10)、40歳以上 17%(1/6)
      F0,F1,F2 70%(7/10)、F3,F4 20%(1/5)

一般に、若年(30歳以下)かつF0,F1対象者では自然治癒する確率が高いため、無治療での経過観察が原則である。それ以外の対象者では特殊治療が必要であり、HBワクチン療法は有効な治療となると思われる。