DNA学のすすめ  柳田 充弘(講談社)


遺伝子とは

遺伝子の本体は、DNAである。


DNAは、親から子へ遺伝物質として伝えられ、一個体の誕生から死まで、ありとあらゆる細胞の中で、生きるうえで必要な反応を絶え間なく、直接的または間接的に指示しているのである。
DNAのそのような能力は、親から子へ代々正確に伝達されていく。
実際に親(父親)から子へ物として伝えられるのは、わずか一個の生殖細胞(精子)の中の一組のDNAであり、この微少なDNAの働きに、自らの子孫の運命を託しているのである。

<過去・現在・未来を結ぶ>

DNAは、過去と未来に結びつく。
私のDNAは父母から伝達されたものであり、父母のDNAは祖父母から伝達されたものである。
伝達のDNAは大々的に組み替えられているから、私のDNAは、私だけが持っている、ユニークなセットである。
父親と母親のDNAの組み合わせは偶然の所産であるから、私のDNAもあくまで偶然の産物である。
しかし組み合わせのもとになるDNAは父母に由来する以上、そこには逃れようのない必然がある。

<自由と束縛の境界>

何事にも拘束されずに生きて生きたと思っても、生きる上で多くの制約がある。
社会的動物である人間は、多くの社会的掟の中で生きている。
これらの掟の対極に、DNAによる身体的規制がある。
黄色人種として生を受ける運命は本人が選択したものでなくても、体格、顔つき、髪の色まで、DNAによって規定される。持って生まれた身体的特徴の多くは、DNAが決めている。

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