2章 生命は何処から来るのか



細胞は生きている

生物体の基礎となる生命単位は細胞である。生物すべて一個以上の、この微少な存在が集まって組織される。

細胞が非常に小さいからといって、単純な物質であると思いこんではいけない。細胞は肉眼では見えないが、それを構成するひとつひとつの分子と比べれば、巨大だと言ってもいい。人間の体内にある個々の細胞の働きは、あるレベルにおいて、人間の特徴を決める要因の一つである。細胞間の伝達作用と同じくらい複雑なものである。

細胞のあらゆる構成部品を、正確な数だけ生産し、正しい位置に配置するために必要な情報は、遺伝物質DNAの中に暗号化されている。

どんな細胞でも、内部に細胞質と核という二つの領域に区分されている。核は膜に包まれていて、細胞の中心に丸まった形で存在する。その中の染色体と呼ばれる構造に、すべての遺伝子が含まれる。

核以外の、細胞膜に囲まれた部分全体を細胞質という。細胞質には、核から送られていくる遺伝情報を翻訳し、それに応じて細胞を構成する組織を作る機構がある。また、細胞質を通じて外からの信号が核に伝達され、そこで遺伝子の表現型のプログラムに変化を起こすことができる。



地上の生物の起源

残念ながら、生命の起源と意味を説き明かそうとするどの説も、深刻な理論的窮地に陥ってしまっている。創造主の存在を主張する説はその創造主が何者で、何処から来たのかということを説明することはできない。意識あるものは偶然によって創造されたという説は、宇宙はどのように生じたのか、なぜ「何も起こらないままでなく、何かが起こったのか」という問いには答えられない。

人間の存在という大問題に回答は存在するのだろうか。もしあるとすれば、いつか人類はそれを知ることができるのだろうか。私はあると思うし、いずれ知ることになると感じている。

だがここでは、地球上の生命の歴史について、現在わかっていることだけに的を絞ろう。私たちが知っていることは、46億年前、表面が冷えて固まった頃の地球が不毛な土地だったということと、それから10億年ほどたって、生命と生殖能力をもった単細胞生物が現れたことである。

細胞からなる生命体が生まれたのは、この時が最初にして最後だと考えられる。まったく別の起源を持つ生命体が生まれたことがあったとしても、その存在を証明する形跡は残っていない。

最初の細胞が二つに別れ、それぞれがまた二つに別れていった。娘細胞のうち、あるものは死に、あるものは環境に応じて変化しながら、分割を続けた。分割が途切れることなく千億回ほど繰り返されて、遂にこの世で最初に現れた細胞が、貴方の最初の細胞に行き着いたのである。

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