
早期食道癌1.食道癌の特徴 食道癌は、男性の罹患率が女性の5−6倍と、圧倒的に男性に多く見られる癌です。年齢的には中高年者に多く、患者さんの数は、60歳代をピークに、70歳代、50歳代の順に増えてきます。また、食道癌は、タバコやお酒を好む人によく見られます。 癌全体の中では、食道癌はそれほど多くなく、患者さんの数は胃癌の1/10程度にすぎません。しかし、リンパ節に転移する確率が高く、転移すると治療も難しいことから、治りにくい癌としてよく知られています。 2.検査 食道癌を早期に見つけるためには、定期的に検査を受けることが必要です。食道癌の検査には、エックス線検査と内視鏡検査の2つがあります。 エックス線検査は、ある程度進行した癌なら見つけることができますが、早期の食道癌は、なかなか見つかりません。 内視鏡検査は、直に食道壁を観察できますが、癌が早期の場合、食道壁にも明確な変化が現れないため、やはり見つけにくくなります。 そこで考え出されたのが、内視鏡検査と、ヨード染色法という検査を組み合わせる方法です。 まず、「ルゴール」というヨードを含んだ液体を食道内に散布します。正常な食道粘膜には、グリコーゲンが含まれており、ヨードに反応して茶色に染まります。しかし、癌に侵されている部分にはグリコーゲンがないため、その部分だけ染まらずに白く浮き立つのです。 3.内視鏡治療 内視鏡治療を受けるには、次の条件を満たしていなければなりません。 1)癌の浸潤程度です。 食道の壁は、厚さがわずか4o程度と、非常に薄いものですが、粘膜上皮、粘膜固有層、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、外膜の層に分かれています。 このうち、癌が粘膜筋板辺りでとどまっているものです。それよりも下の層にまで癌が達していると、リンパ節に転移している可能性が高くなるため、外科手術が必要になります。 2)癌の大きさです。 内視鏡治療の対象となる癌は、主に、直径3p以内のものです。ただ、患者さんが高齢だったり、心臓の病気を抱えているため、外科手術に耐えられないようなときには、4−5pの癌でも内視鏡治療が行われることがあります。
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