遺伝子治療は、がんにどの程度の効果があるか確かめられているのか?


それではがんに対して、遺伝子治療の効果は、どの程度見られているのだろうか。

浅野教授によると、がんを完全になくすのではなく、腫瘍の縮小効果、つまりがんを小さくする効果が一部ではあることが分かってきたという。今まで世界では百例以上がんの遺伝子治療が行われているが、その結果を総合すると、先の免疫遺伝子治療で14%ぐらいのケースでがんが縮小しているそうだ。

そういうと、「なんだ、がんを縮小するだけで、がんを殲滅する事はできないのか」と落胆する人も多いと思う。しかし、そうともいえないのである。現在、がん治療の三本柱の一つに上げられている抗がん剤治療でも、単一の薬剤ではがんの縮小効果は10−20%ほどだ。抗がん剤のような激しい副作用による苦痛がなく、それで同等、場合によってはそれ以上の効果を上げるという点は、現時点では大いに評価して良いのである。

「今の技術でもいちおうの満足を得られる効果を上げていることは可能です。今は、治療のない末期のがん患者を対象にしていますが、新しい遺伝子の導入法が出てきたり、もっと状態のいい患者に実施することができれば、さらに効果が期待できるであろうことまではわかった、といっていいでしょう。

しかし、その効果が本当に遺伝子を導入した結果なのかどうか、自然消退もあったかもしれない。それを、これから科学的に解析しなくてはいけません。そこから、新しい発見も出てくると思います。」と浅野教授は評価している。

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