急性C型肝炎(インターフェロン治療)


      横須賀 収(千葉大学医学部第1内科)
           小俣 政男(東京大学大学院医学系研究科消化器内科学)

1.C型急性肝炎の診断

A型やB型急性肝炎と異なり、C型急性肝炎についてはまだIgM系抗体の有用性が認められていず、抗原抗体系での診断法が確立してない。C型急性肝炎ではHCV抗体が陽性化する以前にHCVのゲノムであるHCV RNAを検出し得ることから、HCV RNAの測定がその早期診断に有用である。

2.C型急性肝炎の病像

C型急性肝炎の症状は比較的軽度のものが多く、劇症肝炎の発症はみられないか、あっても極めて低率である。

3.C型急性肝炎の慢性化

米国における輸血後の非B型急性肝炎(その大多数はC型肝炎であった)の検討から、C型急性肝炎後の慢性化率は約6〜8割と考えられる。また輸血後以外の散発例におけるC型急性肝炎においても慢性化率は効率であることが示されている。

4.C型急性肝炎治療の現況

日本赤十字社における輸血血液のスクリーニングが導入されて以来、輸血後C型急性肝炎は激減している。しかしながら輸血後C型肝炎の症例も皆無でなく、また検査技師や看護婦などの医療従事者を含めて、いまだ非輸血後のC型肝炎が認められる。

我々は、この数年間に当科を受診したC型急性肝炎10例にβ-インターフェロン600万単位を原則として6週間投与しており、さらにこのβ-インターフェロン投与でHCV RNAが陰性化しなかった症例についてはα-インターフェロンの追加治療を行うことにより、1例をのぞき全例にHCV RNAの持続消失を認めている。