ヘリコバクター・ピロリ除菌療法

 

患者さんへ

 

1.ヘリコバクター・ピロリ除菌療法とは

ヘリコバクター・ピロリ除菌療法は、2種類の抗生物質(アモキシリン、クラリスロマイシン)と胃酸分泌抑制剤(ランソプラゾール)の3剤を同時に、1日2回、7日間続けて服用し、胃内に生息するヘリコバクター・ピロリを除菌する治療法です。

 

2.ヘリコバクター・ピロリ除菌療法のメリット

正しく除菌療法が実施されると、90%前後の高い除菌率が期待できます。また、ヘリコバクター・ピロリの除菌に成功すると、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の再発率が抑制されることが確認されています。

  

【注意点】

   臨床試験では、約100%の服薬コンプライアンスが高い除菌率に寄与していると考えられます。服薬コンプライアンスの低下は、除菌率の低下につながる可能性が指摘されていることから、患者さんには指示された用量を確実に服薬いただくようお願いします。なお、服薬を途中で中止するとヘリコバクター・ピロリが除菌されず、抗菌薬に対する耐性菌の出現を招く可能性があります。

 

3.ヘリコバクター・ピロリ除菌療法のデメリット

1)除菌療法により、軟便・下痢などの消化器症状や味覚異常を起こすことがあります。

ヘリコバクター・ピロリ除菌療法により、軟便(13.7%)、水様便を含む下痢(9.1%)、異味感、苦みを含む味覚異常(3.5%)等の副作用が報告されています。

 

(1)   軟便又は軽度の下痢の場合

自分の判断で薬の量や服用回数を減らしたりせず、症状の発現状況に注意しながら、最後まで継続して服用してください。

飲み続けるうちに下痢がひどくなった場合には、主治医に相談するよう。

(2)   発熱、腹痛を伴う下痢、あるいは下痢に粘液や血液が混ざっている場合

このような場合には直ちに服用を中止し、主治医に連絡するよう。

 

2)ヘリコバクター・ピロリの除菌成功例のうち、10%程度に軽度の逆流性食道炎が発生するとの報告があります。

 

ヘリコバクター・ピロリ除菌後6ヶ月以上にわたり経過を観察すると、除菌成功例のうち10%程度に逆流性食道炎が発症するという報告があります。

これは、胃粘膜萎縮の強い胃潰瘍や胃炎ではヘリコバクター・ピロリ除菌により、低下していた胃酸分泌が改善(正常化)することが一因であろうと考えられています。

 

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