C型慢性肝炎に対するインターフェロン(IFN)療法と発癌抑制

飯野四郎(聖マリアンナ医科大学)

目的: IFN投与が肝発癌を抑制したかどうか、肝発癌の危険因子が何かを明らかにすること。

方法:平成8年度の厚生省非A非B型研究班でIFN投与後1年以上経過観察した例(3858例)を対象として、アンケート方式で調査した。
平成9年度はIFN投与後5年以上経過した例について、肝発癌例を含めて全数(1798例)の背景を同様な方法で調査した。

成績および考察:
  IFN投与後の発癌率は、 IFNのHCVに対する効果より、むしろALTの効果に依存し、投与後のALTが低値であるほど発癌率は低下し、肝発癌には炎症持続が関係すると推測された。

 HCVが排除され、ALT正常化した群(CR)とHCVが残存したがALTは正常値で持続した群の間で発癌率は低率であった。

 5年以上の例の発癌率は5.30%であり、多重ロジスティック回帰分析では危険因子は、年齢が50歳以上、男性、 IFNの効果がPRまたはNR、 IFN投与前肝組織所見がF3またはF4であった。

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