小膵癌の診断・治療の現況


厚生省人口統計によれば、我が国の1995年度における膵癌の死亡数は、男性8,965人、女性7,054人で、全悪性新生物死亡(男性50,898人、女性42,875人)の中で、男性は肺、胃、肝臓、結腸に、次いで第5位、女性は胃、肺、結腸、肝、乳房、胆道についで第7位を占める。

死亡率(人口10万対)の年次的推移をみると、1960年には男性2.5,女性1.7で、以後年々増加し、35年後の1995年には男性14.7,女性11.1とそれぞれ5.9倍、6.5倍と著増している。

診断技術の進歩、拡大手術の普及、あるいは集学的治療の導入にも関わらず、膵癌の治療成績は、切除例の5年生存率はいまだ18.2%と、多臓器癌の成績に比べて、極めて悲観的な状況にある。

しかし、径2cm以下の小膵癌の切除率は、91.8%に達し、その累計生存率は5年生存率39.1%と径2cm以上の膵癌に比べ、明らかに良好な成績が得られている。

小膵癌とはいえ、そのほとんどは膵管壁を越えて間質へ浸潤を伴う浸潤性膵管癌であり、その20%は膵周囲浸潤、40%はリンパ節転移を伴う進行癌であることが明らかにされている。

今日の一般的な診断レベルからみて、当面は小膵癌の拾い上げと診断確定が最重要課題であり、目指すべき努力目標である。

胆と膵 Vol.19 No.1 1998

膵臓癌
国立がんセンター がん情報サービス

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