難病と闘った「体当たり先生」死す


荒尾の崎坂祐司先生



進行性の難病「家族性アミロイドーシス」に侵されながら、車椅子で教鞭をとり続け、「体当たり先生」と慕われた熊本県荒尾市大和区の崎坂祐司さん(43歳)が26日、亡くなられた。28日、告別式があり、当時の教え子達や教員仲間が最後のお別れをする。

崎坂さんは熊本大学教育学部を卒業。同県内の芦北、長洲町などの小学校の教壇に立ったが、84年に発病した。「アミロイドーシス」は、体内の異常蛋白が臓器や神経に沈着し、感覚障害などを引き起こす。
90年4月に長洲町立腹栄中に赴任。体温調節が出来なくなり、手足が常にしびれる状態となってからも、小学校教諭だった妻の礼子さんに車で送迎してもらいながら登校、車椅子で授業を続けた。
難病と懸命に闘う崎坂さんの姿を目の当たりにした生徒達も、授業がある度に、二階の職員室から一階の教室まで崎坂さんを背負って運ぶなど応援した。運動会では、野球部員が崎坂さんを背負ってグランドを走った。
崎坂さんと生徒達のこうした交流は、先輩から後輩に受け継がれ、93年3月には、民放テレビのドキュメンタリー「ハンデを越えて いつまでも教師でいたい」で放映され、話題となった。
崎坂さんは病状の悪化で94年4月に退職。自宅療養を続けていた。腹栄中の玉江正治教頭は「教え子らからの問い合わせの電話が相次いでいます。惜しむ声がほとんどで、生徒達に影響の大きかった先生だったことが分かります」と話していた。
告別式は午後1時から同市荒尾994の1、白雲社荒尾中央斎場で。喪主は礼子さん。
                     
                          読売新聞1998年1月28日(水曜日)

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