ニホンイモリ(Cynops
pyrrhogaster) Japanese
Fire-bellied Newt
本種は本州、佐渡、隠岐、四国、九州、壱岐、五島列島(トカラ列島の中之島の記録もあるが最近は確認できないため誤りとされる。鹿児島県の島嶼では大隅諸島の屋久島に生息しているよう)に分布する全長80〜130mmの日本固有の有尾類で別名アカハライモリまたはアカハラと呼ばれている。水田、小川、池、沼、渓流付近の水溜まりなどの清水に棲み、水生生活をおくり、繁殖期は4〜7月頃で水草などに1卵ずつ産む。繁殖期のオスの尾は紫色に染まり、体側が四角く張り出し、体表が滑らかになり、メスの前で尾をS字に曲げ細かく振るわせ、フェロモン(ソデフリン)を分泌し求愛を行う。北海道以南九州まで広く分布しており、分類上は分布域に連続してみられるため亜種区分もされていないが、形態や繁殖行動の違いから5地方種属と中間型に区分される。1:広島種属(広島県以西の本州、隠岐、淡路、四国、九州)2:篠山種属(紀伊半島北部、鳥取、岡山)3:中間種属(中部〜紀伊半島南部)4:渥美種属(渥美半島)5:関東種属(関東)6:東北種属(東北、北陸)。また、生化学的に区分すると1:東北集団(東北、北陸)2:関東集団(関東)3:中間型集団(中部〜鳥取、岡山)4:西日本集団(島根、広島以西、四国、九州{南部を一部除く})5:南九州集団(宮崎南部〜大隅半島)に区分される。両手法による区分は必ずしも一致しない。
本種は国内では最も一般的にペットショップで見られる有尾両生類ではあるが、流通している個体は全くその産地が不明(産地はバラバラで業者がまとめて出荷していると考えられる)である。しかし、その形態、特に腹部の模様は千差万別で欧米のキーパーには非常に魅力的な種となっている。本種は日本に限らずその派手で飼いやすいところから、欧米においても最も一般的に売られている有尾類であったが1997年以降日本からの輸出が止まっていると言われている。現在、欧米で最も一般的に流通している種は、本種の近縁別種である中国種のシナイモリ(Cynops orientalis)に取って代わられている。ここでも中国が台頭している。しかし、欧米のキーパーの間では今なおニホンイモリに対する注目は高く、と言うより輸入が止まって希少種になっているせいか、ペットトレードで流通している本種を腹部の模様で種族の特定が出来ないかと言う論議がしばしば見られる。そこで国内ではあまり注目されない本種の各地域個体群(種族よりももっと出来るだけ細かい情報)に関する特徴が示せればと考えている。腹部の模様に関しては種族別と言うよりは各流域によりある程度の傾向はあるかな、と言う程度しか言えないと思われる。最近は特にペットトレードの個体が逃がされて遺伝子が混じっていることも十分に考えられる。また、腹部だけでなく背面の色彩も様々ではあるが、関東以北の個体はおおむね黒から褐色の個体がほとんどで、西日本の個体は褐色から緑色に近い個体まで変異が見られるように思える。このあたりも情報量が増えてくれば、よりはっきりしたことが言えると思われる。繁殖行動で特異なのはドイツで新亜種記載を勝手にされた”篠山種族”でメスの前でオスが尾を振る時には後肢をメスの頭部に乗せるということで容易に区別できる。その他の種属に関しては情報がないので確認したい。
ここで取り上げているペットショップで入手した個体に関しては、一応入荷先で産地を明記しているものだが、詳しい場所はもちろん不明。一部ショップ店員が採ってきた場合は信用できる。従って、ショップ由来個体に関しては参考程度として頂きたい。
このページを見て、もし採集地が特定できる本種に関して写真や個体の提供をしても良いという方がいらしゃればぜひ筆者(Dr. Grumman)までご連絡下さい。日本種に関しては日本から情報を発信していきたいと考えています。メイルは DrGrumman@hotmail.com までお願いします。
写真の取り方:イモリの腹部を撮影する時は少しコツがいる。イモリを手に持ってひっくり返すと分かるが、すぐに元に戻ろうと身体をひっくり返し撮影どころではない。岩永幸恵氏より教えて頂いたのだが、ガラスやプラスチック板(筆者は透明度からポリスチレン製のケースのフタを使っている)に押さえつけてひっくり返して撮影するとうまくいく。
How to take a photo of ventral pattern of newts: You need little technique to take a photo of their venter. I use a lid of polystyrene box for putting thier abdomen then upside down to take a photo easily.
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1:東北種族:Tohuko Race(東北、北陸:Tohoku district to Hokuriku
district)
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山形県寒河江川支流産:Sagae river at Yamagata
prefecture
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山形県真室川町産:Mamurogawa-cho at Yamagata prefecture
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2:関東種族:Kanto Race(関東:Kanto district)
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千葉県房総半島産(ペットショップ):Boso peninsula
of Chiba prefecture(pet trade)
神奈川県産(ペットショップ):Kanagawa
prefecture(pet trade)
群馬県産(ペットショップ):Gunma prefecture(pet
trade)
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3:中間種族:Intermediate Race(中部〜紀伊半島南部:Chubu district to South of Kii peninsula)
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静岡県産(ペットショップ):Shizuoka prefecture(pet
trade)
三重県新宮市産:Shingu-shi, Mie prefecture
和歌山県古座市産:Koza-shi, Wakayama prefecture
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4:渥美種族:Atsumi Race(渥美半島:Atsumi peninsula)
No photo
available
本種族はおそらく絶滅したと考えられる。
This race maybe already extinct. No records were reported long time.
5:篠山種族:Sasayama Race(紀伊半島北部、鳥取県、岡山県:North of Kii peninsula, Tottori pref. and Okayama pref.)
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京都府亀岡市産:Kameoka-shi of Kyoto prefecture
京都府長岡京市産:Nagaokakyo-shi of Kyoto
prefecture
京都府丹後半島産:Tango peninsula of Kyoto
prefecture
鳥取県千代川支流産(P1):Sendai river of Tottori
prefecture (P1; Parent 1)
鳥取県千代川支流産(G1):Sendai river of Tottori
prefecture (G1; Generation 1)
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6:広島種族:Hiroshima Race(広島県以西の本州、隠岐、淡路、四国、九州:Island of Honsyu of West of Hiroshima pref., Okinoshima island, Awaji-shima island, island of Shikoku and Kyushu)
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広島県産(ペットショップ):Hiroshima
prefecture(pet trade)
高知県四万十川産(ペットショップ):Shimanto river
of Kochi prefecture in island of Shikoku(pet trade)
高知県土佐郡土佐町産:Tosa-cho, Tosa-Gun of Kochi prefecture in island of Shikoku
佐賀県神崎郡三瀬産(写真提供;岩永幸恵氏):Mise of Saga prefecture in island of Kyushu(Photo by Sachie IWANAGA)
熊本県阿蘇市産:Aso-shi, Kumamoto prefecture
宮崎県児湯郡都農町産:Tsuno-Cho, Koyu-Gun of Miyazaki prefecture in island of Kyushu
宮崎県東諸県郡綾町産:Aya-Cho, Higashimoro-Gun of Miyazaki prefecture in island of Kyushu
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