変なワインコレクション




NO.3 ARIEL BARREL SELECT CHARDONNAY

ARIEL Chardonnay このワインを変なワインに位置づけるのも失礼なのですが、珍しいワインだと思って見てください。これはアメリカ、カリフォルニア州、ナパヴァレーのアリエル・ビンヤードの造るワインです。と説明すると、ただの加州ワインだろ?と言われそうですが、実はこのワイン、ノンアルコールなんです。正式には0.4%。裏の日本語表示には品名はナント「清涼飲料水」になっています。(驚き!)
 製法は、まずワインを普通に造り、ボトル詰め直前に、「低温ろ過法」によってアルコールを取り除いているです。このワイン1986年のロサンゼルス・カウンティフェアにおいて、ブラインドテイスティングの結果、ゴールドメダルを獲得したそうです。つまり、ノンアルコールでも美味しい、ってことでしょうか。

 でも良く考えてみれば、ワインのアルコール成分は、ワインにコクを与える、ワインに耐性を持たせるといった役割を果たします。(酔わせるだけじゃないのです。)つまり、そのアルコール成分が無くなるということは、こくが無くなって、熟成に耐えられない、ということになってしまいます。

 コクがないのは、フレッシュでフルーティーであると考えられるけれど、耐性がないのはやはり問題です。で、このワイン、ヴィンテージは何年?これが実はノンビンテージ…。いつ作られたのかさっぱりわからない。

 実は目安になる輸入年月日が裏に日本語で書かれていて、このワインは1994年3月9日。ヴィンテージをつけるとしたら’93でしょうか。ということは、既に4年の熟成をしていることになります。本当に今でも美味しいのでしょうか?
ARIEL Back Label
 このワインを見つけたのは、いままで紹介した、変なワインのおいてある例の酒屋です。この酒屋には何とアリエルのノン・アルコールワインがシャルドネの他に、リースリング、ホワイトジンファンデル、スパークリングワイン(ブラン・ド・ブラン)の全4種類が、いつからおいてあるのかと疑わせるように、ほこりを被って寝ていました。このシャルドネが1600円、リースリングとホワイトジンファンデルが1350円、スパークリングが2000円でした。またそれぞれの輸入年月日は、シャルドネ以降、それぞれ92年、93年、95年となっていました。さすがに、リースリングやホワイトジンファンデルは、安くても、5年以上経つノンアルコールということを考えると、リスクは大きくて、買う勇気がありませんでした。この辺が、まだ変なワインを極めていない証拠ですね、反省します。(笑)

 このワインを飲んだのは二日酔いの日の夜でした。さすがお酒は飲みたくないけど、料理に合わせて何か飲みたい、ということで、このノンアルコールの出番がきたのです。開栓してからグラスに注ぐと、黄金色を呈して非常に濃厚そうです。香りをかいでみると、ワインの香りではなく、なにかあまいジュースのような香りがします。アルコールがないからかな?と思って飲んでみると、やはりノンアルコール、熟成のはできず4年の月日に見事枯れ果てていたのでした。既に酢の状態、酸っぱくて飲めたもんじゃない…。1600円も出したのに!変なワイン、ついに飲めない物に当たってしまったのでした。


NO.4 MAS DE DAUMAS GASSAC ROSE FRIZANT '92

DAUMAS GASSAC ROSE このワインは僕がフランス旅行へ行ったときに見つけて、持って帰ってきたワインです。写真では一見赤ワインに見えますが、実はロゼワインです。

 見つけたのはフランス、マルセイユのスーパーです。マルセイユのある南仏といえば、やはり太陽のワインといわれるロゼワインが有名でしょう。スーパーにも、CASIS、BANDOL、COTE DE PROVENCEといったロゼワインが並んでいて、どれかお土産に買っていこうと思って良さそうなのを探していると、ふと目見止まったのがこのロゼワイン。Vin de Pays de L'Herault フランス地中海沿岸のエロー県のワインです。

 ドメーヌ・マス・ド・ドーマス・ガサックといえば、今、世間を賑わせてるいわゆるモード系のワインで、Van de Paysではもっとも有名な物の一つです。日本でも意外と手に入り易いですが、値段は意外と高めで、白赤共に5000円近くします。しかし、ガッサクのロゼは初めて見ました。しかもビンテージが'92。6年熟成されたロゼワインです。この目減りを見ると分かるとおり、品質管理もされているか分からない、あやしーいワインです。値段は58フラン。当時のレートが大体1フラン22円ですから、1300円程度でしょうか。

 他のロゼワインに比べたら高目の値段だったのですが、ガサックで1300円。しかも'92のロゼ!多分、既に不味いものになっているんだろうなー、なんて思いながらも、前回の反省も無く、買わずにはいられませんでした。

  ちなみにこのスーパー、結構怪しくて、少しだけショーケースの中に高級ワインが入っていて、中の'89のオーパスワンが目に留まりました。しかも値段が430フラン。1万円を切っています!今'89のオーパスワンを手に入れようと思ったら、数万はかかるのに…。でも、こればかりは、品質管理も怪しくて、1万円近く出して、不味いものだったらシャレにならん、ということで、買いませんでした。

 飲んだのは帰国して約2週間後。このワインは、一人で飲む訳にはイカン、ガサックを教えてくれた人と飲むんだ!と機会をうかがっていました。ちゃんと、「お土産ワイン持っていくけど、あやしいし、マズイかもしれないですよー、でも飲んでね。」なんて、念押しした上で…。

 グラスに注ぐと意外と良い香り。すもも、白い花を思わせ、色も澄んでて美しいです。おお、これは意外と当たりかも!と口に含むと、まろやかで、こくのあるくちあたり。ロゼのイキイキとした感じではなく、熟成した白ワインに、少しだけベリー系の果物の甘みをつけたような、独特の味わい。うーん、ロゼにはロゼのなりの味わいがあるんですね。これはエエもんみつけました。