
南米でも携帯電話が流行みたい
昔は店番を頼んだ女の子でしたが電話が鳴るとびっくりして私を呼ぶのです。しかし私などはパラグアイに来て間もなくで面と向ってようやく苦労しながらスペイン語会話できる有り様でとても電話で話せるレベルではありませんでした。「頼むからとって何の用件か聞いてくれ」というのに彼女は「嫌だ恐い。魂を抜かれる」というのをなだめすかし受話器を取れば「何なのアナタは誰?どうしてここに来ないの。もうかけてこないで!」といって叩き切るのです。しばらくは私も呆れると同時にこの反応が楽しく昔夏休みで田舎にいったころ私はハンドルをぐるぐる回してかけたり受話器をとらないのに勝手に話し出す電話が恐いやら触ってみたいとか考えていたのを思い出し懐かしい感慨にふけってました。
しかし慣れというのは早いもので彼女らも1ヶ月くらいたつと電話大好き人間に変わっていきます。 出掛けに電話が鳴り私が足をとめ「自分への電話か?」と聞くと彼女は「ちがうようよ間違い電話ね」と答えその後、出先から店に電話をするのにずっと話し中で連絡がとれず帰ってみると彼女はまだ話しているのです。それも一時間前にかかってきた見ず知らずの相手と恋人と別れただの、男はウソツキとかくだらない話を私が帰った後でも延々としゃべってました。それを叱ると彼女は「顔も知らない人と話ができるなんて素敵よね。今の彼とも話がはずんで今度会いにきてくれると言っていたわ。」と恋に恋する少女で{まあいいか、出会いの場を提供したんだから}と考えてましたが当時8人くらい十代の若者がいましたので、一人に許して他にはダメと言えない状況となって泣くことになるのです。いっそ電話を切ってしまおうかと思うくらい間違い電話も増え私がたまに取ると「お前は誰だ?違うよアンタじゃないの!この前応対してくれた娘と変わってくれ」と図々しく怒りを押さえ「あなたはお客さんですか?商品のことでしたら私が答えますが」と尋ねれば「商品なんて興味ねえよ!姉ちゃんと話するだけさ」と答えもう一日平均10回はかかってましたね。
それから電話も大分一般家庭にも普及して問題は解決したかにみえたのにこのセルラーの流行でまた迷惑な話がたくさんでて来ました。弁当の出前持ちの兄ちゃんがセルラーを買ったから電話で注文してねとやって来ました。一個¥250の弁当売ってどうやったらペイするのか疑問に思ってましたら案の定採算に合わなかったらしく近頃は電源を切っています。その為彼の考えたアイデアは斬新なもので私の店に皆が電話をかけてきて弁当数がまとまれば彼が持ってくるという実に彼にとっては最高の条件で私にとっては最悪でした。最初は自分も注文するからいいかと考えていたのが毎日苦情の電話が殺到するのです。あるインド人は「ブタを入れてきたな、信じられないケダモノかお前は」韓国人は「唐辛子をいっぱい入れろと言ったはずだ、唐辛子持ってこないと金は払わない」などと自分には全く関係ない出前持ちのセルラーにかけろと言っても電源が切ってあり結局、店の男性が表に探しにいき苦情を伝えに行く毎日でした。
パラグアイではあまりいませんがアルゼンチンかチリでは車の運転中セルラーを使えば罰金と決まりたくさん検挙したところ半分以上はオモチャのセルラーだったそうです。これはどういう事かというとよくテレビで出てくる実業家やエリートたちが忙しそうに運転しながら話しているのが格好よくマネをしていただけという他愛もないことだったそうです。日本でもそうですが{ヒマ人=重要視されてない}{私が指図しないと物事は進まない}と考えている人が多いのでないでしょうか?その為、自分が休みのときや出張中でも仕事の進行が気になりついつい電話をしてしまう。その反面どんな場所にいても電話がかかってきてプライベートな時間が持てずイライラしたり「せっかく買ったのに誰もかけてくれない」などと弊害が出てきて精神的にもよくないようです。「のどか」「ひま」「今日できることは明日」がモットーのラテンでセルラー流行が果たして仕事の進行を早めるか。もっとサービスが向上するのか期待したいところですが、そんなに簡単に変わらないのがラテンだと思いますがね。
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