
純真なアマゾンの男の子
どうしたのか行って尋ねると彼が「俺がありがとうちゅうて10レアル(10ドル) やるとに、この子いらんちゅうとよ」と言い私が子供に「何で?もらえよ」 と言うと子供は「いらない。1レアルがほしいんだ」と言うので私が説明すると 「かあ、良か話ばいねえ、よかって遠慮せんで。もろてちゅうて」と頼むにもかか わらず子供は1レアルとゆずらずじゃあ私から1レアルをあげると嬉しそうに 去って行きました。
友人は「なして10もらわんの、10回使えるっていいよる のに何ちゅう欲のない子供なんやろう俺は感動したばい」というので私もたぶん ここの相場なんだろう彼には10はたくさんだという事なんだな多分と喜び二人で いい思い出ができたとバスに乗った時です。
あの子が走ってやってきました、 友人は喜び「おお見送りにきてくれたとばいね、本当に良か子ばい」と言って 手を出すと少年は彼の手を握り「さっきの10ってお金なんだね、返して 知らなかったんだ見たことなかったんだよ」と叫び私も「ばかだなあ友人は感動 しているんだから今更可哀相で言えないよ」と答えていると友人が「どげんしたと 何を彼は叫びよるん」と聞くので「またきっと来てね」と言っていると苦しい 言い訳をすると友人は目に涙を浮かべ「かあ、たった100円でこんなに喜んで もうろうて俺は猛烈に感動したばい、10やりたかけど彼の心意気とか相場を 考えたらそんな事したらいかん、ありがとうオブリガードね.ほんなごつ。」と 言いながら両手で握手し子供もそれ以上に放すもんかというくらい強く手を握り 友人は「俺の甥っこでも、こげん別れを惜しんでくれん南米は情が深かねえ」と 手を振りバスは出発し、後で少年はそれを追いかけこけて立ち上がり又追う 何か事実さえ分からねば映画にでも使えそうな場面でしたがその後せっかくこんなに 感動している彼に本当のことは言えずその後サンパウロから日本帰国の飛行機に 乗るまで会う人みなにこの話をしていました。
私もそれからしばらくして一時帰郷し 一緒にバーに行って飲んでましたらホステスみんながその話を知っており「よかとこ らしかねえ、純真なんばいねえあっちの子供は」と皆が寄ってきて友人も「お前らも 見習えビールはいらんとかカクテルが欲しかとか贅沢ばっかいいくさってあの子の 爪のあかでも飲まんかい」と言っており騙してしまった事はさすがに言えません でした。
今思いだすと少年は中洲で米やイモを作っておりそれを川岸に来て物物 交換するわけで金を見たとしても渡し舟代金が多分1レアルくらいで他の紙幣は色が 違うので分からなかったのでしょう。
その後私も少年があれからずるくなって10と
観光客に言い出したら自分の責任だなと今でも思っているのです。
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