
貧乏でも心は豊かなラテンの人達
毎週日曜日のブラジル人気娯楽番組シルビオ サントス(この人はリオデジャネイロでフーテンの寅さん商売{テキヤ}をやって身を起こし今ではTV局のオーナー)があるのですが、彼は大統領選挙に立候補すれば当選間違い無いといわれるほどの著名人しかも人気者で億万長者でありながら今もまだ人前に出るのが大好きでして69歳の高齢にもかかわらず毎週朝から晩まで出演し客席を歩きながら「キエン ケエレ ディネロ(誰か金いるかぁ)」と女性ばかりの会場で金をばらまくのです。(ちょっと品がないような気もしますが・・)先週でしたか当地の市役所が四ヶ月滞納した給料をやっと支払ったようで、久々に大金を手にしたある部落の私も知っているあるオッサンは毎晩ビール1ダースを空け騒ぐ毎日を続けていました。その日曜日も昼間から飲みつづけすっかり出来あがっていたようでこの番組が大好きだった彼は、夕方突然、金をつかみ近所の女子供を集めついに待望のキエン ケエレ ディネロ(誰か金いるかぁ)」をやってしまったのですね〜ちょっと早いX’マスプレゼントでみんな大喜びつかみ取り皆の喜ぶ顔を見て彼も大満足しやがて寝たそうです。翌朝夜勤から帰った奥さんは近所の皆から昨夜の騒ぎを聞かされ大変な夫婦喧嘩になりました。(当たりまえだよね・・)しかし翌日から彼の家には卵やニワトリ、芋などが届けられ聖歌隊まで彼の家に訪れ、今日まで続き考えてみれば美しい金では買えないクリスマスを送れて幸せですよね、まっ投げた金は誰も返してきませんが・・
やはり田舎の人は人情が篤くこの奇特な方が生まれ育った場所は以前、道が舗装されておらず泥道で雨が降ると車が埋まり一度私の車も全く動かず困っていたのですが、いつの間にか5人くらい皆が集まり押してくれ助けてもらったことがあります。やっとぬかるみから出て降りて礼を言えば彼らは全身髪から足先までまっ茶色で目と口があるだけの見るも哀れな状況でしたが別に不平をいうでもなくお互いの身を見せあいながら彼らは笑っているだけ爽やかなものでした。感動した私はお金じゃ失礼なので持っていた日本のフリカケと柿のタネを(他にナンかないのかねぇ)全部あげました。彼らはとても喜び再度ぬかるみに埋まってしまったアホな私の車をまた不平も言わず押してくれ「本当にいいヤツ等だなぁ」とつくづく感謝しました。後日そこを通ると彼らは「また埋まってアレ(ふりかけ)くれよ。芋にかけて食ったら旨かったぜ」と言っていましたが、一度本当に旨いのか試してみようかなぁ。
今年1月に日本に帰ったとき御茶ノ水の駅前で友人がとってくれた「ジュラクホテル」というのが見つからず大きなスーツケース持って途方にくれていたのですが、昔よく話したおじいちゃんがいた駅前にある屋台の花やに息子と思われるおじさんが花を切っていたので「すみませんが、ジュラクホテルはどこにあるかご存知ないですか?」と訊ねると聞こえてないのか無視され2回聞くと「忙しい」と一言あっち行けと追い払われたのです。ちょうど近くにいた勤め帰りの男性が「あの看板のみえる大きなホテルですよ」と50Mくらい先を指差して教えてくれました。しかしぃあんな近くだったら知ってるはずなのに、まあゆとりがないというか淋しい話しですねぇ花を売る資格ないですよ彼には、全く。それに引き換え翌週行った熊本は良かったです。世話になった方の墓参りに行き寺の名前しかわからず又迷ったところ近くにいた人に尋ねれば彼は「どこやったかねぇ 聞いたことあるバッテンが ううん いっぱいあるけんねここは墓が ところでどこから来なさったね?」と聞くので「パラグアイからです」と答えました。「外国から来たとね? かぁそりゃあ困っとろう ヨカ!まかさんね ワシが交番で聞いてきてやろう」と走って行き警官まで連れてきてくれました。三人で墓まで歩きながら「こん人はねぇ パラパラとかいう国から来られとって感心にも墓参りされるちゅうことタイ」警官も「ほう〜実はうちの従兄弟がくさ、ブラジルにおるもん。西ちゅうとだがあんた知らんね?」「そういやあXXさんも昔移住して帰って来たっちいいよった。もし時間があったら話してみらんね喜ぶバイ」と1時間くらい話が脱線し私は福岡へ行く汽車に乗り遅れましたが、まあまだ日本も捨てたもんではありません人情に溢れた人はたくさんいるわけです。
昔、来て半年位のころヒアリングは大体出来ていたのですがしゃべるのが全くダメでホテルでの交渉がまごつき、先にいた欧米からの旅行者と思われる人は流暢な西語で受付と話していましたがそれを横で見ていた支配人は小声で「この日本人はあまりしゃべれないから可哀相だ。先に部屋へ案内をしてやれ、もう一人はあんだけしゃべれたら大丈夫だ、後回しで良いんだよ」とボクにウィンクをよこし真夜中に疲労困憊したコンディションだっただけに非常にありがたかったですね。南米では銀行やバスなどで老人、身障者、妊娠している女性は列に並ばず最優先されます。別に日本のようにシルバーシートを設けてなくても誰かが立ちあがりまた手を引いてあげ先に進ませ誰も文句など言いません。お金がなくても助け合い、知らない人だからとほっておかず外人だからって差別しないこの南米は本当の意味で富める国だと思います。そのうち経済力がついてきても彼らの心の豊かさは変わらないことを信じています。お金のために心が貧しくなるなんて情けないですよね〜
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