
第五十七話
南米ってセクハラあるの?
今、日本でよく騒がれているセクハラ問題ですが南米ってセクハラってあるの?って尋ねられることがよくあり、そういわれてみると(あんまし聞いたことないなあ・・・)と答えに困ってしまいました。そんなとき実は昨日ブエノス出張から戻ってきたのですがまったくセクハラとは思えない文化だなあと思えたことがあったので紹介させてください。
ブエノスの両替やさんでドルを交換しようと列に並んでいたときですが、3つあったキャッシャーの真ん中の女性がなにかを客に言い、それである亜国女性客はかんかんになって怒って店を出て行ったのです。その後、続いて私の前に並んだ50歳代の粋な格好をしたそれこそポルテーニョの紳士がドルとペソの交換を頼んだところキャッシャーの女性が
女「パスポートが無ければ交換できません。貴方はIDカードしかないのですね。残念ですがパスポートをお持ちください」
紳士「あれ? 先週来たときパスポート無しだったよ。支店長と話すから呼んでくれないかな」
女「これはチーフからの指示です。私が係りなのですから誰がどういってもダメです」
とテニスのシャラポア選手そっくりの美しいこの女性が、すっごく冷たい顔して拒否するのを見て私は(可哀想になあ。あんなに強い言い方しなくても。。もうちょっと優しく言ってあげたらいいのに。怒りだすな。このおっさん)と思ってましたら
紳士「よおし 分かった。行く前にひとつだけお願いがある。君の笑った顔を見せてくれ。貴女の美しい笑顔を見るため私はこの両替やを選んだんだ。見せてくれなきゃ帰らないからね」と両手を腰にあて子どものようにダダをこねるような仕草を見せるのです。
それに呆れたのか喜んだのかそのシャラポアさんが花でも咲いたかのように微笑むと並んでた客みなが「ほう」と感嘆し「いやあ きれいだなあ」「いい女だ」なんて小声でささやいてましたら
紳士「ほら。君って絶対笑ってたほうがいいよ。うん。満足した。じゃあ」
と言い潔く立ち去ろうとすれば(おそらくポーズだけなのでしょうが)
女「あの。もし良かったら今、換金されてまたお時間のあるときにでもパスポートのコピーを後でお持ちくださいませんか、それで結構ですので。」
紳士「いっやあ 助かるよ。お昼でもご馳走しなきゃね。ところで何時が昼食タイムなのかな?」
と先ほどとは打って変わった親密さで2人笑顔して話しながら、彼女が引き出しからお金を出すときでしたが、この紳士は突然、後ろに並んだ僕を振り向いて無言でウインクしニヤっと笑うのです。いかにも(見たか?若造。こうやっておだてるんだ大人はな。人生うまく生きなきゃ)とも言ってるような素振りで私は思わず「師匠」と声をかけたくなったほどです。全くあんな言葉は思春期ころから女性に甘い言葉かけなれてる男でないと出来ませんね。また絶妙の息でツボを心得てます。日本人にはマネできないなあ、こういう人を日本のセクハラ対策に管理職や教授などに講師として呼んだらセクハラといわれるような事件は減るんじゃないでしょうか?
私の家に来る庭師の54歳で8人子どもを持ち前歯の抜けたマリオという名のおっさんは毎日のように我が家で働く若い18歳くらいのきれいな女中さんに歯の抜けるようなお世辞を言い、時にその冗談も卑猥なものでありながら又その女性もその男性(おそらく自分のお父さんと同じ年位)を見て顔を赤くして喜んでいるのを見ていると「ううん セクハラじゃないんだよな 彼が言うと」とそのジャングルのゴリラとしか見えないその風貌も凛々しく見えてくるから不思議です。
私の周りにいる人たちは皆、気に入った女性がいれば妻子がいても平気でというより真剣にその人を口説いていますし又逆に相手からはなにもかけられないと興味がないのだと簡単に諦めています。その代わり観察していますと口説くまでのステップですごくマメに服装や容姿を褒め讃えており
そして女性も非常にその対応が正直で第三者が見ていても分かりやすく「食事に誘ってほしい」という人にはそのようなサインを出していますし逆にいやな人にはそれなりのお礼を言いつつも言葉の端には軽い拒否反応を示し男性側からすると非常に女性が関心を持ってくれているかどうか分かりやすい図式になっています。
私も妻から言われますが「日本の女性は影でこそこそ妻子のある男につきまとうから危ない。ラテンにはああいう女は存在しない。ホンキで
好きだったら奪うもの。だからあんたがラテンの女性と浮気したらすぐ分かるからね。気をつけてよ」とにらみをきかすのを見てヘラヘラ笑ってごまかしてましたが内心は本当に怖かったです。実際、ここの旦那の浮気は90%は必ずばれますものね。原因は彼女自らこの妻子持ちの家庭に「早く私の彼氏と別れなさい。彼は私を愛してるんだから」と駆け込むからです。陰でそっとその人の幸せ願うなんてことないんですね。我慢しません。自分が幸せになるためには。
こう考えていくとやはり日本の影でこそこそスリルを味わうのが好きという土壌がセクハラの栄える?原因かもしれずラテンの場合はホンキで全てを捨てる勇気というか刹那的に人を愛してしまう気性のため相手側の方にもそれが「セクハラ」だと思えないのではないでしょうか?あくまでも私には被害者の立場が分からないので憶測ではありますが・・