正しい検査の受け方

 一般的に病院に行くときや健康診断などで検査が行われるとわかっているならばやはりそれなりの準備が必要です。

 食後は血液中の血糖値や中性脂肪が非常に高くなります。中性脂肪は食後6時間でも影響を受けるのです。ですから、前日は夜の九時くらいまでに食事を済ませておきましょう。ただし、糖尿病の方は低血糖を起こすこともありますので、飴玉のようなものを持っていたほうがよいでしょう。低血糖を起こしたときには使用します。食前に検査することが原則です。しかし、医師が食後血糖を測定したいときはその限りではありません。よく確認しておきましょう。会社などの健康診断では食事を抜いていったほうがよいでしょう。


 また、運動も検査には影響します。運動後はCK(CPK)という酵素が大量に血中に現れます。このCKは主に心筋梗塞の指標のひとつと考えられています。また、高脂血症の薬であるHMG−CoA還元酵素阻害剤の副作用でCKの上昇があることが知られています。詳しく調べるCKアイソザイムを調べればそれが心筋由来か体の筋肉由来か推定することができますが、普通はその検査は行いません。ですから、検査の前日や当日に運動をするのも場合によってはよくないでしょう。

 超音波断層撮影や胃・十二指腸内視鏡前はやはり食事は指示されたようにする必要があります。表在エコーなどは食事は関係ありません。腹部超音波では消化管ガスの影響で膵臓や胆嚢が見えにくくなります。ですから、食事は抜く必要があります。便秘症の人は下剤が処方されることがあります。検査をより正確に実施するためですから、きちんと服用しましょう。また、前立腺や膀胱の検査、子宮や卵巣の検査の場合、排尿を我慢する必要があります。そうしないと目的の部位が見えなくなってしまいがちです。ですから、基本的どのような場合でも指示に従うことが必要です。

 検尿は指示通りに行いましょう。一般的には中間尿を採ります。しかし、一度の排尿で2回・3回に分けて採尿する場合もあります。また、耐糖能検査では、糖を飲む前、一時間後、二時間後という風に採尿します。ですから、ケースバイケースなのです。尿検査のカップを受け取ったら採り方を聞くようにするといいでしょう。また、カップを泌尿器に接触させて採ると関係のない細菌が混入します。必ず離して採取するようにしましょう。このような汚染をコンタミネーションと言いますが、思っている以上に簡単に関係ない細菌が混ざってしまうことは覚えておいて損はないと思います。

 喀痰検査では最初口中をうがいします。それから、唾液が混ざらないように、採取しましょう。軽く咳をするとうまく採取できることがあります。


  MRI検査は強力な磁気を用いた検査です。検査室の中に金属は持ち込めません。どんな金属でも凶器のように働く可能性があり、人体を傷つけてしまいます。念入りに金属の有無をチェックしましょう。また、体内に金属がある方はMRI検査が決まる前にMRIの話が出たときに医師に相談しなければなりません。体内に埋め込まれた金属は非常に危険です。

 心電図検査では体毛の濃い方は剃毛しなければならないこともあります。会社などの健康診断などであらかじめ心電図をとることがわかっている方は事前に処理してあると、測定のときより迅速、正確に行うことができます。

 サーモグラフィー検査は馴化時間を必要とします。これは検査室の気温に体温を慣れさせるために必要なものです。しかし、湿布を貼っていたり、汗をかいたままにしておいたり、カイロを潜めていると正確な判断が出来なくなります。サーモグラフィー検査はあくまで体温を調べる検査ですから、人為的に冷やしたり暖めた部位があると不正確になる可能性があります。ブロック注射などをうったあとやリハビリや入浴をしたりした後は、負荷試験でない場合には誤った判断をなされてしまう可能性があります。他の病院でブロック注射を行っている場合などは、サーモグラフィー検査を受ける前に必ず自己申告をする必要があります。


 健康診断を行ったり、病院で検査を行った場合には必ず結果を聞きましょう。また、問題があるときには必ず指示に従うようにしましょう。今元気でも大きな病気が隠れていることがあるからです。再検査や精査が必要といわれたら必ず病院に行きましょう。それを怠っては検査の意味がなくなってしまいます。

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