マルヒニッキ


10月23日

 ヘンな天気でした。晴れたり雨が降ったり雷が落ちたりで、ははあん、女ごころと秋の空ってわけか、そううまいこと言ったつもりなんだろエエ? とニヤニヤしながら空にせまったところでなんにもなりません。



 短編14期決勝の結果が出ました。
 以前にここでたてた予想にいう「対抗」と「大穴」の優勝で、大番狂わせですな。まさかそうくるとはねえ。あちゃークリビツテンギョーみたいなゲロゲロ。などと、前時代的におどろいてみても、ブットビ! とか美少女時代の宮沢りえで言ってみても、どだい左手で持ったパッチン・ガムを右手でひっこぬいてびっくりするようなもので、ようするに自己完結で、すべて予想屋のひとり相撲ですが。
 選評を読んでも、とくに決定的なものはわからず、じっさい票数的にはどれもあまり差が出てないんですね。実力伯仲の試合で、おもしろかったです。

 むりやりアトヅケで考えてみると、話の大きさに注目することができます。たった千文字となればなおのこと、ストーリーにコれば描写やレトリックの余地がなくなる。また、SFやファンタジーだと、設定の説明にも字数をとられがち。
 いわば骨と肉の関係であり、『鴉の駅長』は骨が千文字向きに小さくて肉とのバランスがよく、そして人間けっきょく骨は喰わないが肉は喰えるということで『アルジェリア』か。選評でも肉の美味をたたえる声が大きい。一方、まさに『死なずの鳥』は骨をしゃぶる作品であった。『街』もメルヘン・タッチゆえに骨っぽいと言える。『無限ループの愛に』はバランスがよいが、パロディーだから骨にちがう骨が混ざっている。
 個人的に、小説を書くのを趣味としている読者としては、こんなものが千文字で書けるのか! というおどろき――およそ千文字とは思われぬ作品も求めているので、中肉とか肉塊の評価はちょっと割り引いてしまいます。そう言いながら自分は千文字を書いていたとき基本的に中肉を目ざしていたのですが。やっぱ投票制という多数決で無難に強いのはこれでしょう。

 次回もメンツを見るかぎりおもしろそうです。あれはたしかあのかたではないのか? とか気づいたりするんですが、ともあれ個人的に海坂さんとケイさんの復帰がうれしい。
 というか……参戦したくなってきた。予定を当初の「だれか4勝」に戻します。

10月22日

(C) Eishi Kon, 2003



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