エリザベート

          5月11日(金)  ソワレ    1階6列32番(補助)

 

CAST

エリザベート         一路真輝   トート(死)       山口祐一郎

フランツ=ヨーゼフ      鈴木綜馬   ルイジ・ルキーニ      高嶋政宏

ゾフィー            初風諄   ルドルフ          井上芳雄

マックス            寺泉憲   ルドヴィカ        阿知波悟美

エルマー            今拓哉   グリュンネ伯爵        治田敦

シュヴァルツェンベルク侯爵 塚田三喜夫   リヒテンシュタイン公爵夫人 伊東弘美

ヴィンディシュ嬢        岡田静   マダム・ヴォルフ  シルビア・グラブ

男性アンサンブル     青柳勝太郎   女性アンサンブル     大川美佳

              池田紳一       (死刑囚の母) 井上めぐみ

   (ケンペン男爵)    石山毅         (ヘレネ) 小野佳寿子

           さけもとあきら                河合篤子

 (ヒューブナー男爵)   砂川直人   (スターレイ伯爵夫人)  北林優佳

               武内耕                栗林朗子

      (ジュラ)    野沢聡                鈴木喬子

   (シュテファン)   藤本隆宏       (マデレーネ)  鈴樹葉子

    (ラウシャー)   松澤重雄                徳垣友子

              水野栄治               長谷川美穂

              村澤智弘    (エリザベートの妹)  平澤由美

    (ツェップス)   森田浩平               丸山知津子

              山本真裕                 尹嬉淑

トートダンサー    清水隆伍   須田英幸   鴇田芳紀   NIRO

   東山義久   藤浦功一   吉川哲

                     少年ルドルフ        高橋徹

 

 噂どおりというか,いろいろと楽しい舞台でした。しかし少々違うところに目をひかれてしまうような。…主役はエリザベートのはずなんですけどね…。

 物語はハプスブルクの悲劇の皇后エリザベートと彼女に想いを寄せる冥界の王トートを軸に展開します。彼女の心を得ようとハプスブルクに対しあらゆる不幸を振りまくトート,皇后としてありながら自由を求めてやまないエリザベート。2人の愛憎とその周りで描かれるハプスブルクの黄昏。多少後半,物語のペースが上がって駆け足になっていましたが,結構見やすかったと思います。

 

     第一幕

 のっけからトートダンサーズにやられました。何ですかあの妖しげな方々は。冥界のシーンでは死人達のダンスが妙に迫力でした。出てくるときからほんとに死人なんです(変な言い方だけど)。墓の中から起きあがってふらふら彷徨いだしたような動きがもう怖い怖い。しかしその中でただひとり,雰囲気が違う方がいらっしゃるんですが…皇帝陛下。みんなと同じ動きで力なく動いているというのになぜひとりああも爽やかなのでしょうか。貴方のまわりだけなにか空気が明るいです…。

 暗殺者ルキーニ氏ははじめから存在感がすごいですね。裁判長殿相手に言いたい放題言い過ぎです貴方。しかも口調がなにかイッちゃってますし…濃い人です。その上トートに対してすらフレンドリーだしホント謎の人ですね。そういえばトートが降りてくるときに抱えていた髑髏をルキーニに投げていたんですがその髑髏を妙に大事そうに抱えていました。あれは何…?

 子供時代のシシィ,非常に可愛らしかったです。ところでお父様,貴方いくら自分家とはいえ庭でしかも娘の家庭教師と何をやってらしたんですか(笑)娘の目から浮気現場を隠そうと四苦八苦してる様が笑えて仕方ありませんよ…。ルドヴィカにマックスの居所を聞かれてシシィ共々そらっとぼけていた家庭教師も楽しかったです。“うちの子の方が…”などと歌う親戚達には(ああ,これだから貴族って奴は…)と思わされました。でもらしくていいですよね,あれも。

 皇帝の謁見場,フランツ実に弱いです。母上様にぎっちり頭抑えられてます。どうしても逆らえないあの弱さが李香蘭の溥儀にダブるのは間違いでしょうか(…)。後ろで“皇帝陛下は 神のご加護で〜”と歌ってる宮廷人達の言葉もなにか空しくて良いです。言葉だけという感じ。フランツ,宮廷内に味方らしい味方いないんでしょうね…。あと司祭様も公爵殿も上奏で自分の言いたいこと歌ってらっしゃってなかなかでした。特に司祭様,ドス効いてますよ〜。聖職者じゃないですよ〜。いや,俗物役なのは知ってますが(笑)。

 シシィとフランツの結婚式後の広間(推定)で新皇后が皇帝に似合うの似合わないのと騒ぎ立てる宮廷雀たちの中央ほどにヘレネ(設定は違うんでしょうが)発見。ひときわ力強く“(皇帝陛下に)ふさわしくない!”と歌っている姿に女の怖さを感じました(笑)マックスとゾフィーのデュオは正反対のようなふたりがここに関してだけ声が揃うのが何とも可笑しいような怖いようなです。

     第二幕

 初っ端からルキーニ。土産物の箱を首からさげた姿がまた素敵に胡散臭いのです(おいおい)。ちなみにこの時舞台の端まで来て目の前の客席にかけてました。いいなぁあの席…いや目の前にあんなの来たら気になって舞台なんて見てられないだろうから来ないのはそれでいいんですが。

 皇后の勝利〜マダム・ヴォルフのコレクションでは大后のお取り巻きオジサンどもに大うけでした。ああああ皆さんしょぼいです!情けないです!俗物です!!小物です!(褒めてるんですよ…)特に司教様なんて娼館に行ったことがあるのかと大后につっこまれてあさって向いてとぼけるとことかそれで誤魔化しきれてないあたりとかが(笑)娼館でもおじさま方,非常に楽しそうでした…それとルキーニも。シメなんてかなり笑いましたよ!マダム・ヴォルフ格好良いからホントいい対照です。

 娼館は色っぽいお姉様が揃っていて目の保養です。しかし自分,休憩時間にパンフで見つけたモトシキという小野佳寿子さんが気になるためあれかこれかと探してしまってました。…イスの上で踊っていたお姉様方のうちはじめに中央上手,後ろへ下がってからは中央下手で踊っていらした方,多分そうじゃないかと思うんですがどうでしょう(ってか何してるよ自分)。いやひとつだけ,キャッツのジェリクルボールにあるのと同じ振りがありましてそれがめっちゃキマってたんですよ!ハケてく時に後ろへ手だけ振ってたのもまた格好良かったです(しかしこんなに言ってて違ったらどうするんだろう私)。

 皇帝の浮気がばれたとき,エリザの「もし本当なら命を絶つ」という台詞に「それがいい!!」と大乗り気なトート閣下に爆笑。なんですかやたら嬉しそうです。アクションでかいし。早変わりも勢い良いですしね。バッと上着を脱ぎすてるあたりとか(笑)良いんでしょうかこんなお茶目で…?(ってか笑うのがいけません)

 『闇が広がる』ではあのトート閣下と声が張り合えてたルドルフ君が素敵でした。綺麗な高音が伸びる伸びる。思いきり聞き惚れて参りましたvしかしこの後の革命家達とのナンバーでひとり新聞を破り捨てる閣下。そ…それは…ああ,冷酷な表情が良くお似合いです(違)。直後官憲に早変わりしたトートダンサーズによる逮捕シーン観てても,彼らは本当に駒でしかないのですね,閣下にとって。…後で先輩と喋ってたんですがルドルフが女だったら完全に犯罪ですよこれってば(笑)利用するだけしといてポイ捨てですし。いや,男でも充分ひどいですがね。

 マイヤーリンクのナンバーではトート閣下,真っ正面からキス行きました。まさかああもガッと行くとは思ってなかったのでちょっとびっくり。しかし閣下,その後ピストルを握らせるときの動じない表情が素敵です。ってかルドルフ君が腕のなかで思いっきり動揺してるのとは好対照。そして自殺の後の腕の離し方はかなり無造作でした。あれじゃルドルフ,きっとどっかぶつけてますよ…。ついでにその後,ルドルフの葬儀の場面でシシィを突き放した仕草がまた冷徹そうで好きでした(爆)。

 悪夢のナンバーはどう見てもフランツが可哀想です。トート閣下がいじめっこに見えて仕方ありません(…)

 ラストシーン,トートダンサーズが…。めちゃくちゃ気になります。視線は中央いきたいのに柱でうごめいてるモノに気がいってしまう(汗)おかげでエリザの【脱皮】見逃してしまいました。不覚っ。しかしトート閣下の白い衣装,似合わないというか何というか(無礼者)。いや何というか,山口閣下には白より黒,さもなきゃせめてマントつきの衣装の方が似合うと思うのですよ!このナンバー,他の方々の衣装が暗色基調だからひとり浮いてて良いんですけどね…でも白は…。

     カーテンコール

 最初にアンサンブルからだんだんと出てきながらのご挨拶。孫達(大小ルドルフ)を伴って現れたゾフィー,ふたりがお辞儀してる間後ろで見守ってる姿がおばあさまらしくて素敵です。オケピットへみんなで拍手を送ってたときは鈴木フランツ陛下にやられました。他の誰より深くしゃがみこんで,しかも思いっきり手をのばして拍手してるんですもの。めちゃくちゃ可愛いですよ!!その後後ろへ下がっていくところでは山口トートの背中にぽんと手を当てて非常に仲良しさんでした。それと,みんなでお辞儀してたとき後ろで手をふりつつ跳ねていたトートダンサー達めっちゃ気になるんですけど…。何かキャラ違いませんか?しかも可愛いってどうよ,それ。

 全員集合のコールが2回,その後はトートとエリザふたりのコールでした。ここから山口さんのお茶目爆発。まずは自分が進み出て拍手を受けた後エリザを手で示すんですが,ここのふりがやたら大きいのです。拍手に応えて広げた手を,そのままぐるんっっと回してエリザをさしてました。そしてまた拍手に応えて手をふりつつ,幕が下りてくると上半身が隠れるか隠れないかのぎりぎりラインを狙ってエリザの手に!熱いキスをかましてくれました…。黄色い声上がってましたよ,後ろの方で。んなモン見せられてどうしておとなしく帰れましょう。当然客席はヒートアップ,もう一度おふたりに出てきていただきました。さすがにこっちでは何もしてなかったけど,それでも幕が下りてくるのに会わせて振る手が下りてきてます。顔が隠れても下でぱたぱた振られてるその手がめちゃくちゃ笑えるんですけど。非常に楽しいカーテンコールでした。

 

 

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