
いきなり、ヘビィな話だと、思います?(笑)
でも、ずっと気になってたことなんです。
どうしてこんなにも考えていることが違うんでしょう?
管楽器には管楽器の言い分が、弦楽器には弦楽器の言い分があるのでしょう。
お互いが考えていることが解れば、もっと素敵な音楽ができると思うのです。
管楽器と弦楽器の違い。この溝を埋めるべく考えてみたい。
そうです。ここだけの話ですが…実は、弦の人間はこんなことを思っていたりして(笑)
管楽器が言ってることについて、弦楽器はこんなこと思ってる…。
・「音が出ない」
これは、選曲の時にいつも言われること。
「その音は鳴らないから、私には吹けない」そういわれちゃうと、そんなもんかなぁと思う。
…怒らないで、聞いて欲しい。
確かにお遊びで吹かせてもらっても、ある点以上の音はでない。
だから「音が出ない」って気持ち、分からない訳じゃない。
けど、「それ言うの、ずるいんじゃない?」って思うときもある。
だって、ヴァイオリンだって、出ない音がある。
かなり勘違いされてる気がするけど、押さえれば鳴るってものじゃない。
ヴァイオリンも、高い音を出すのは、結構難しい。
単純に、押さえるのが難しいし(ヴァイオリニストが高音を弾くときの、あの不自然極まりない体勢を見よ!(笑)不自然さが解らない人は、一度まねしてみたら解るはず。かなり体中を不自然にねじらないと弾けません。)、
フレットがないヴァイオリンだから、音程をとる目安になるものが少なくなる高音域は、音程の感覚がわかりにくいから、音がはずれがち。
初心者にとっては、ホント泣きたいほどにできない芸当。
音が飛べば、それだけ当たる確率が減るのは、弦楽器だって変わらない。
けれども、「無理に出そうとしたらでるんじゃないの?」って思われてる。
わかってもらえない…。
それが、ヴァイオリンパートには、積年の恨みになってることさえある(笑)
実際、毎回、どんな曲でも無理しなければいけないことが、ほとんど。
わたしたちだって、ある程度は諦めている。
無理しないで弾ける曲なんて、ありえない。
けれども、それを当然のことのように要求されると、カチンとくる。
ものすごく無理して、それでも頑張ってやってるのに…。
できないのを承知で、それでも今回もこの無理な曲を弾けという。
その上、わたしたちがやりたい曲は「音が出ない」と主張する管楽器のせいで、やらせてもらえない…。
そんな状況を、考えて欲しい。
わたしたちは毎回無理させられてるのに、わたしたちだって本番に当たるか当たらないか不確実なのに、それでも毎回頑張ってるのに…たったそれだけの理由で、その曲が出来ないのは不当だって思ってしまう。
特に、自分のやりたい曲が、その理由で出来なくなってしまうようなとき、そんなの勝手だって思うときもある。
決して、解らないわけではない。
本番緊張して、しかもソロで、はずすかも知れない曲をやるというのが、どれだけしんどいことか。
弦楽器の人間だって、解ってる。
だけど、少しはこっちの立場も考えて欲しい。
ちょっとは遠慮がちに言ってくれてもいいんじゃないかと、思う。
わたしたちが無理してないなんてことは、決してないのだから。
だから、ね。管楽器の皆さん。
気をつけて下さいね。
「音が出ない」というそのセリフが、どれだけ弦楽器の、特にヴァイオリンの反感を買いかねない危険なものだということを、解った上で発言して欲しいのです。
それでもいいって言うなら、仕方ないけど…(笑)
相当危険度の高い暴言ですよ、あれは。(^^;)
・大人数で同じパートを弾いてるから、落ちても目立たない。
これは、ある意味真実で、ある意味大嘘。
確かに、大人数パートは、ほとんどの人間が落ちてしまっても、たった一人でも弾いているのなら、曲は進んでいくかもしれない。
けれど、それは落ちられるってことにはならない。
同じパートを弾いているってことは、一人が違うことをしたら、どうなるか?
…まわりに思いっきり動揺が広がるのだっっっっつ(爆)
同じプルトを組んでる人(隣の席の人)が間違ったら「ええっ?!」思わず、引きずられて間違う。
段々学年があがってくれば、それだけ間違わないで弾く責任みたいなものも出てくる。
だって、隣で先輩が間違ったら、後輩は確実に引きずられる。
後輩が一生懸命練習して、合奏に出てきているのに、先輩である自分が間違ったために弾けなくなってしまっては、申し訳ない(^^;)
それだけじゃない。
ヴァイオリンは大人数で同じパートを弾いてるから、前(の席の奏者)にあわせて弾くのが基本。
そうしないと、パートとしてまとまらないですからね。
じゃ、それは一体何を意味するか…?
要するに、前が間違ったら後ろも間違う(^^;)
管楽器の人が思っている以上に、弦楽器の人間はトップに会わせて弾いています。
指揮者は見なくとも、トップは見る(笑)
だから、あれだけの人数が居て、入りがバラバラになったりしないんです。
(飛び込んだりする失敗は、ま、この際置いておきましょう(爆))
つまり、何が言いたいかというと…
トップ奏者が落ちたら、確実にパートの音がなくなるのです。
すべての音が消えます。
トップが入り損ねたばっかりに、皆が一瞬「え?」と思って、入れなくなるのです。
自分一人の音が消えるだけなら、他パートに迷惑がかかるとしても、所詮は自分の責任に過ぎません。
けれども、弦のトップは「自分が落ちたら、後ろの人間すべてが落ちる」という、重責と戦っているのです。
「自分のせいで音がなくなる」というのは、管楽器だろうと弦楽器だろうとものすごい恐怖だと思います。
ならば、「自分のせいで、弾けているはずの後ろの人の音まで、すべてなくなる」という恐怖が、どれほどのものかは、十分に想像していただけると思います。
常に完璧でなければならないと言うのは、非常につらいことです。
ましてや、自分の分だけでも大変なのに、さらに11人分(6プル編成の場合)の責任まで負わねばならない、弦楽器のトップ。
絶対に落ちられない。
この緊張感は、管楽器のどソロに勝るとも劣らないものでしょう。
で。
要は。
弦楽器の人間に「落ちても誰か弾いてるからいいよね」なんて言うのは、実は結構危険なんですよ、って言いたいんです(笑)
たとえ、初心者であんまり弾けないとしても、「できる限り足手まといにならないように…」なんて思って、必死に練習するものです。
上級生になれば、後輩のためにも上手に弾いてあげたいと思う。(実際、うまい人の隣は、ものすごく弾きやすいんです♪)
トップは、相当悲壮な決意で、完璧を目指して弾いている。
前に座ったら、後ろに迷惑にならないようにって思う。
そんな思いで弾いてる人に向かって「落ちてもいいよね」なんて言うことは、どれだけ思いやりのない言葉か…。
確かに「落ちても誰かが弾いている」のは、否定しようのない事実だし、それで助けられることもないわけではない。
けれども、どんな気持ちで弾いてるかって聞かれたら、それは人数の多さに比例するものではないのです。
・弦楽器が初見で弾けないわけ
経験者の管楽器の人って、楽譜を見たら、割とすぐに吹けますよね?
そりゃ、弦楽器だって長く弾いていれば、初見でも、ある程度までは何とかなるようにはなります。
それでも、初見はかなり難しい。限界、あるんじゃないかなぁ…(^^;)
それは、弦楽器の奏法に原因があると、私は思います。
弦楽器がどんな風に楽器を弾いているか、もう一回考えてみましょう。
左手で、弦を押さえてるんですよね。
これって、よく考えたら…指が4本しか使えないってことです(笑)
4つ押さえたら、もう指がたりなくなっちゃう。
移弦するか、ポジションを移動するかしないと、次の音が押さえられない。
指を効率的に使わないといけないのですね。
ということは、つまり、指が足りなくなったりしないような?指遣いを考えて、計画的にその通りの指遣いを守って弾かないと、弾けない楽器なのです。
ある程度までは初見で弾けるというのは、経験によって、感覚的に、その譜面にあった指遣いを、考えながらでも弾けるようになると言うことです。
さらに事を複雑にしているのは、弦楽器って、弦の一点をとにかく押さえて弾くことによって、音が出るっていうことです。
つまり、指遣いの原則って言うものがない(ある程度はあるけど、基本的に全くの個人の自由)。
どの指で押さえても、同じ音は同じ音。
それって、便利なようで、実は不便。
指遣いを、真っ白から考えなくてはいけないんです。
特に、弦楽器の初心者にとって、効率的な指遣いを考えるのは至難の業。
練習するより前に、指遣いの壁が…ってイメージです(笑)
そんなこんなで、弦楽器は初見が難しいです。
弦楽器の初心者は、練習が進むまでに、時間がかかります。
初合わせの時点では全く弾けないとか、本番直前まで弾けないとかいう弦楽器初心者の気持ち、わかってあげて欲しい、と思うのです。
決して練習をさぼっているわけではないんですから。
・全曲乗りの苦しさ。
管楽器って、一回の演奏会で、全曲に乗ることはまれだと思います。
弦楽器は、ほとんどのアマオケで全曲乗りです。
ってことは、あたりまえですが、全部の曲を弾くんです。
全部の曲を練習するんです。
そのしんどさって、解りますか?
まず、楽譜の枚数が、冗談じゃないほどある。
曲の中に、休みはほとんどありません。
ずっと弾いてるんです。弦は。(ま、木管とかも結構吹いてるとは思いますが。)
ヴァイオリンは特に、ホントずっと弾いています。
連続した休みって、どれだけあるんだろう…??(笑)
だから、一曲を一通りさらうのでも、かなり大変です。
そして、全曲乗りなら、それを何曲も。
考えても見て下さいよ(笑)
しかも、ヴァイオリン…ほとんどメロディーばっかり。
いや、別に嫌じゃないんです。
メロディーはものすごく嬉しい(笑)
けれど、それを練習する時間がないとしたら?
メロディーのところだけ、とりあえず頑張って練習して、後は…
ということが、出来ない。
ここはあんまり練習しなくても弾けるってところは、かなり少ない。いや、ほとんどない。
なにしろ、ほとんどがメロディーの上、練習すべき絶対量が多い。
何とか全体を落ちずに弾けるようになるまで、長い時間がかかります。
そして、何と言ってもその無茶な姿勢(爆)
今さら言うのも何ですが、あれ、相当に不自然な姿勢です。
絶対変。
その無理な姿勢で何曲も弾き続けることは、はっきり言って身体に悪いです。
直前練習や合宿での苦痛は、筆舌に尽くしがたいものがあります(笑)
全曲乗りは楽しいけれど、全曲乗りはしんどいぞ…。
そのしんどさといったら、ハンパじゃない…。
これが、正直な気持ちです(笑)
そんなヴァイオリン、そんな弦。
管楽器の言い分も、よく解るけど…。
そういうつぶやきでした(笑)