
主演:ジャン.ポール.ベルモンド、ジーン.セバーク、1959年、85分:白黒作品
言わずと知れたヌーベル.バーグのシンボル的な存在になった作品だ。59年の夏、ゴダールは 四週間の撮影期間中、セットを使わずに撮った。パリが画面に溢れ出した記念すべきフィルム。
マルセイユで車を盗み、検問中の警官を射殺するまでの間、ミッシェル(ジャン.ポール.ベルモンド)がパリに向かう車の中で、
パ、パ、パ、、、パ、トリシア。パトリシア。、、ミラノ、ジェノバ、ローマ。田舎は良い。 フランス大好き。そして、私達、映画を観ている観客に向かって吐く台詞が
もし、海が嫌いなら、もし、山が嫌いなら、もし、街が嫌いなら...勝手にしろ!!
大ブームを巻き起こしたセシール.カットのジーン.セバーグ 扮するパトリシアがNEW YORK HERALD TRIBUNEの文字も鮮やかなTシャツを着てシャンゼリゼ で新聞を売り歩いている。声をかけるミッシェル。
気に入っている名場面です。軽妙な会話と初々しい役者の演技、今観ても十二分に鑑賞に 耐える作品。このことが本当に本当に難しい。すべての物がこの映画を作る時に、旨くマッチ したんだろうと思う。
サンミッシェル(忘れていたけど、最初にミッシェルがパリに入った時、画面に映し出されたのが ノートル.ダムを背景にしたサン.ミッシェル橋)、パッシー、オペラ、フランス.ソワール(今も存在するが、当時は絶対的な販売部数を誇った夕刊紙とか)....私の好きなかつての市営バス、エッフェル塔、モンパルナス区域、そしてゴダール作品に良く使われるルノワールやマチスと言った画家のポスターとクラシック音楽。
映画の中でミッシェルが盛んに仲間とコンタクトするために電話の場面が登場しますが、 この当時はまだ交換を通してかけていたために、「エリーゼ99-84」なんて台詞が変に印象に残ってしまった。
また、パトリシアはフランス語を勉強中のヤンキー娘だから、文法的な間違いはフンダンに台詞の中に取り込まれ、俗語は???となって、すぐにミッシェルにどういう意味??って聞くのが私自身の記憶と重なり、なんとなくおかしくなって映画館の中で場違いなシーンに一人笑っていたことがあった。
GAZAIT?...QU'EST-CE QUE C'EST? C'EST QUOI FAIRE LA TETE?
QU'EST-CE QUE C'EST: PLAQUE? C'EST QUOI: ZIGOUILLER? QU'EST-CE QUE C'EST: DINGUE?
QU'EST-CE QUE C'EST: TROUILLARD? QU'EST-CE QUE C'EST: MINOUCHE?
そしてミッシェルも現代の若者(60年代)だから、自分を論理的に表現する仕方が下手で、フランス語教師が聞いたら眉をしかめそうな言い回しがこの映画の雰囲気をイキイキさせるのに一役買っている。
我同胞のブランド好きはこちらのマスコミによく紹介されるが、それはもう大変なもので、ここパリでも例外に洩れず、彼らが大挙して押しかける高級ブティック街のひとつ、モンテーニュ通りもこの映画に出てくる。既に、この当時、ディオールの店は存在し、パトリシアが服を買ってとミッシェルに頼むと彼が
これとよく似た印象で忘れられないシーンが渥美清扮する「寅さんシーリーズ」の第一作「男はつらいよ」のファースト.シーンなんです。
記憶を頼りながら、ちょっと再現してみましょう。
寅さんが川原を散歩しているとゴルフの玉が転がってきて、まさにホールの中に入ろうという瞬間を彼が拾い上げて、にっこり笑いながら
と、そして、あの懐かしのテーマソングが流れたと、遠い遠い記憶に思いを馳せています。
ホント、何時ごろからなんでしょうか、日本全体が拝金主義の道を歩み出したのは...私達って、ホントは小津監督の「長屋紳士録」の民であったり、山中貞男監督の「人情紙風船」の民であったりしてたわけで、決してエルメスだ、ヴィトンだという類のそれじゃなかったと思っていたんですが、人間、妙にこがねを持ち出すと一部だけじゃなく全体が変わってしまうんでしょうかね。
だから、寅さんは日本の心なんて理想化して、全員でざんげのつもりでこのシリーズを見続け、支持することで自分達の原点を忘れてませんよって、意思表示しているんだ、きっと...勝手にしろ!
こんな風に物事をとらえる私なんかは、今の日本じゃナイーブ過ぎるんですかね。勝手にしろ! ヤッパ、かみさんのいるフランスに住んでた方が個人的にはまともに暮らせそうだ。勝手にしろ!!
ただ、このモンテーニュ通りも昔は娼婦達がかなり出没する謎めいた所だったらしい。
夜のシャンゼリゼからコンコルド広場
patricia:ホントーッ、全部の灯りが神秘的 カフェ.セレクト辺りの夜景。
終わりに、
パトリシアはとうとうミッシェルを警察に訴えた。 ミッシェル---ウンザリだ。疲れた。眠りたい。 警部に打たれた背中を押えながら石畳をヨタヨタ走るミッシェル、遂に倒れて、最後にふりしぼって吐いた言葉が Qu'est-ce qu'il a dit? なんて言ったの? Il a dit:vous etes une degueulasse. 彼は最低の女だって、言った Qu'est-ce que c'est:DEGUEULASSE?
この作品が映画史上に与えた影響とか意義なんて言うのは、色んな人がそれこそ枚挙にいとまがないほど書いてくれているので、興味のある人には映画関係のホームページや図書館を調べてもらうとして、私がここで書いておきたいのは私にとってのB級映画にまつわる話です。 ゴダールはハリウッドのプログラム映画にオマージュを贈る形で「勝手にしやがれ」の冒頭字幕に、モノグラム社に捧げるなんてことを書いているわけですが、私にとって現在までに最高のB級映画は と言う映画なんです。この映画はパリのシネマテックで観たものなのですが、今村監督の「赤い殺意」と全く同じ役者(春川ますみと西村晃)主演のフィルムで、偶然ですが、渥美清が車の運転手役で出演しています。恐らく64年か65年に、その当時盛んに撮られたと思われるどこかのスタジオで作成したものなんですが、ブラックユーモアのものすごく効いた素晴らしい映画だったと思い、個人的には今なお最高のB級映画に君臨しています。 資料が手元に全くないので、この作品の監督のフルネームや作成年度を正確に記せないのが残念です。
プリズニック(パリで知られたスーパー)の方が10倍以上可愛いものがある。駄目だ。
ディオールは。服なんか買ってはいけない、ここでは電話を使わなければ。知ってるのか、
パリで唯一タダで電話が出来るところなんだぜ。外に12本の線が直接繋がってる。
って答える場面は、今も私の周りにいるフランス人の心情と全く同じと言って良い。私なんか根が単純だから、これだけで楽しくなって、ジャン.リュック.ゴダールと言う人に興味を持ってしまった。michel:見ろよ、コンコルドのイカシテルのを!
ネオンの灯りが美=繁栄=善と教えられて育った世代としてはSHOCKだった。Allo!....Danton01-00?...ビダル警部、お願いします。
Allo!...貴方が探している人と今会ったばかりです。彼は11 rue campagne-premiereにいます。..そうです。11 rue campagne-premiere. Allo..Allo..Allo..C'est vraiment DEGUEULASSE! 最低だ
です
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