第三回『シルビア・チャン張艾嘉』
現在、日本で公開中の『君のいた永遠(原題/心動)』で監督、出演のシルビア・チャンは、台湾のDJ出身。製作、監督、女優という才能の持ち主で香港と台湾映画界をつなぐゴッド・マザー的存在と言われています。ゴッド・マザーなんて言うとコワ面を想像をしてしまうけど、彼女は40才前後になった今も美しく、可愛らしい人です。
私が彼女を初めて観た作品は『山中傳記』というキン・フー胡金銓監督の古い作品。
キン・フー作品でお馴染みの面々で繰り広げられるおばけもの古装片。その中でシルビアは主人公を好きになってしまう若い幽霊(といってもちゃんと人間の姿で生活してます)を演じているのですが、これがスゴく可愛いの!たぶん10代だと思うのだけど「まぁ、この持田真紀知ってます?似の可愛らしいお嬢さんは誰?」ってカンジです。
彼女の出演作で忘れてならないのがチョウ・ユンファと共演の『過ぎゆく時の中で(原題/阿郎的故事)』
阿郎(ユンファ)と息子のポーポー(黄坤玄)は二人暮らし。不自由なことは多々あれど、お互いを信頼し愛し合っている。そこへ突然、10年程前に別れた妻(シルビア)が現われて・・・というありそうな話だけれど、父子の微笑ましい仲の良さ、母の子供への愛情、子供の両親への本能から来る愛 、若き日の二人の過ち・誤解、それらが絵空事にならずうまく絡み合って観ているこちらの気持ちをガッチリ捕えてしまいます。
3人とも演技がうまいのは言うまでもないですが、シルビアの抑えた演技が光ります。その表情や言い回しで微妙な想いが伝わってくる・・・ラストは号泣ですよ〜。泣き過ぎ、ってくらい泣きました、私。「老豆〜!!」
その他の出演作では『つきせぬ想い(原題/新不了情)』の女医さんも知的、でもって美しい。『求愛反斗星(未)』では強〜い刑務所教官役。といってもこれはコメディでナット・チャン(その時点でコメディ)とドタバタの挙句結ばれるという話で、彼女の演技力うんぬんの作品ではない。あ、おぼっちゃまくんレスリー(張國榮)が弟役です。
『上海ブルース(原題/上海之夜』『最愛(未)』も有名。
監督作品で私が観たことあるのがケニーB、コン・リー共演の『夢醒時[イ分](未)』
文芸大女優のイメージのある鞏俐ですが(ま、日本のCMじゃラーメン注文してるけど)ここでは大陸出身の女性(鞏俐)がお金持ちの恋人との関係に疑問を持ち始め、自分のアイデンティティを認め歩き出していく姿を演じています。阿Bとの出会いが彼女の心に生気を蘇らせていくのですが、彼に頼るようではまた前と同じだから、と離れていく。女性の自立、みたいなものが声高にではなく描かれています。ラストはハッピー・エンド。
先日の映画祭で公開された『美少年の恋(原題/美少年の戀)』は彼女のプロデュース作品で、ナレーションには銀幕にちょっとご無沙汰のブリジット・リンを起用しています。



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