上野科学博物館 展示品
富士重工社内には、スバル360設計時の資料などが僅かながら保管されています。
しかし、保存状態の問題からその多くは損傷が激しいようです。
そんな中、比較的状態の良いボディ製作用の石膏モデルと設計図が
2000年の3月から6月まで上野の科学博物館で特別展示される
事になり、期間限定という事もあり急いで見に行ってきました。
これらはその時撮影した物です。

石膏モデル 全景
ご覧の通り、迫力があります。
スバル360のボディ製作の様子は書籍「てんとう虫が走った日」で
詳しく解説されていますが、このモデルは本に載っている最初の2台とは、
異なるようです。ライトがなかったり、窓が塞がっていなかったり・・・
どの段階で作られた物でしょうか?

石膏モデル 横から
現代でも普段日常的に乗り回しているてんとう虫ですが、こういった
資料を目の当たりにすると、隔世の感というか、戦後から僅か13年の
1958年という時に作られた車なんだなぁと改めて思います。

石膏モデル 正面
初期型デメキンとのツーショット。
更に奥にチラッと見えるのはスズライト。

正面 アップ
良く見ると、色々書き込んであります。

設計図
当時エアコンが無かった事から汗をかくため普通の紙は用いなかったそうです。
これは絹に油を染み込ませた、キャンバス地のような物に書き込まれています。
セロテープで修復してあるのがなんとも・・・
ただ、事情通の方によるとマスターの設計図はベニヤ板で
出来ていて、そちらは虫食いでもっと酷い状態らしいです。

設計図 アップ
これはリアの部分のアップですが、見にくいですね。
元々、見にくいのを写真で撮ったので。
スバル360は、まず粘土の実物大模型を作って、それを石膏で
型取りし、それを採寸して初めて図面を引くという方法を採りました。
これは、普通の自動車の設計のプロセスとは逆です。
スバル360のスタイルが特徴的な事の理由のひとつではないでしょうか。