ウェストサイド・ストーリー

物語ミュージカル・ナンバー
日本公演スタッフ日本公演キャスト
エピソードほか観劇記こんなところで


原案
オリジナル振付
ジェローム・ロビンス(コーナー作成予定)
脚本 アーサー・ロレンツ
作曲 レナード・バーンスタイン(コーナー作成予定)
作詞 スティーブン・ソンドハイム(コーナー作成予定)

物語

★第1幕
☆第1場:午後5時/街路
プエルトリコ系移民の若者グループ「シャーク団」と、ポーランド系移民のアメリカの非行少年のグループ「ジェット団」は
縄張り争いをしている。今日も両グループは争い、ジェット団のリーダーであるリフは、シャーク団に決闘を申し込むと宣言をする。ジェットの面々は今夜10時に中立地帯の体育館で再会することを約束する。

☆第2場:午後5時30分/ドックの店の裏手
リフが、以前はジェット団のリーダー格だったが、今はグループをはなれて真面目に働いているトニーを訪ね、
今夜、体育館で開かれるパーティーに誘う。最初は難色を示していたトニーも、リフの説得にのり、承諾する。

☆第3場:午後6時/花嫁衣裳店
シャーク団のリーダーであるベルナルドの恋人アニタが、彼の妹のマリアのために、今夜のパーティー用のドレスを縫っている。マリアはベルナルドの腹心チノと結婚するために故郷のプエルトリコから呼び寄せられたが、チノに特別な感情を抱けないでいる。ドレスを着たマリアと共に、一同はパーティーに出かける。

☆第4場:午後10時/体育館
パーティー用に飾られた体育館。対立した二つのグループは、それぞれ独特のスタイルのダンスで
相手を挑発し火花を散らす。そんな中、いつしかトニーとマリアは視線を合わせ、互いに惹きよられて、愛の言葉を交わし合う。唇を交わす二人の間にベルナルドが割って入ってきた。
マリアは帰宅を余儀なくされ、これをきっかけにリフはベルナルドに決闘を申し込み、ドックの店で戦争会議を開く段取りをつけた。残されたトニーは、マリアに対する恋心を切々と歌う。

☆第5場:午後11時/マリアの住むアパートの裏の路地
マリアを探すトニーの声。その声に誘われてアパートの非常階段の上に現れるマリア。
二人は互いの愛を確かめ合い、翌日の再会を約束する。
トニーが去った後、シャーク団の女たちがやって来て、アメリカで始まった新しい人生を歌う。

☆第6場:真夜中/ドラッグストア
ジェット団の連中が戦争会議の開始を今か今かと待ち構えている。
興奮をしずめようと、リフが「クール」を歌い、踊る。そこにシャーク団がやって来て、
翌日の夜、ハイウェイ下の広場で行われることになった。
武器の算段をつけている途中、トニーが来て、素手で戦うことを提案する。

☆第7場:翌日の午後5時30分/花嫁衣裳店
店か閉まった時間帯にトニーがマリアを訪ねてくる。
洋裁店の中を教会に見立てた結婚式ごっこを始める二人。
互いの愛を神の前に誓うのだった。

☆第8場午後6時〜9時/近所
リフとジェット団、ベルナルドとシャーク団、アニタ、マリア、トニーのそれぞれが
それぞれの「今夜」の思いを歌う。

☆第9場:午後9時/ハイゥエイ下の空地
決闘が始まろうとした時、トニーが駆け込んできた。
マリアとの約束でこの決闘をやめさせる決意のトニーをベルナルドはしきりに挑発するが、トニーは無視する。
しかし、親友を腰抜け扱いされたリフは、堪えきれずにベルナルドに襲いかかり、
ベルナルドは手にしていたナイフでリフを刺してしまう。
親友を殺されたトニーは逆上してベルナルドをナイフで刺し殺してしまった。

★第二幕
☆第1場:午後9時15分/寝室
シャーク団の女の寝室。マリアは今夜は私の結婚の夜なの、と幸福感に溢れている。
そこにチノが現れてトニーがベルナルドを殺したことを告げる。
「今の話は全部嘘に」と、ひざまづいて祈るマリアのもとに、非常階段を登ってきたトニーが佇む。
マリアはトニーを人殺しと罵倒するが、愛するトニーを憎みきれず、自首しようとするトニーを引き止め、
誰もが幸せでいられる場所を夢見て、二人で一夜を過ごす。

☆第2場:午後10時/別の路地
トニーを捜しているジェットの面々が、クラプキ巡査の尋問を受ける。
巡査を何とかまいた彼らは、自分たちの境遇を誰にともなく訴え、歌う。
チノがトニーの命を狙っているという情報が飛び込んで来てジェット団はトニーを守るために、
彼を捜しにでかける。

☆第3場:午後11時30分/寝室
トニーとマリアがベッドで眠っているところにアニタがやってくる。
マリアはトニーを逃がすが、アニタはそこに彼がいたことに気付き、
あんな男を愛するなんて、と歌う。マリアはトニーへの真実の愛を歌う。
マリアの真剣な思いに心を動かされたアニタは、マリアに頼まれてトニーへの伝言を伝えに出かける。

☆第4場:午後11時40分/ドラッグストア
ジエット団がたむろしている所にアニタがやってくる。
アニタはマリアからトニーへの伝言を伝えようとするが、ベルナルドの恋人アニタの言葉を信じる者はなく、
逆に彼女に暴行をはたらこうとした。
ドックがきて騒ぎを止めるが、自分されたことに我慢できなかったアニタは「チノがマリアを殺した」と言い捨てて出て行ってしまう。

☆第5場:午後11時50分/酒倉
トニーをかくまっていた酒蔵にドックが金を持って降りていき、マリアがチノに殺されたということをトニーに告げる。
愛する者を失い自暴自棄になったトニーは「チノ、俺も殺せ」と叫びながら街に飛び出して行くのだった。

☆第6場:真夜中/街路
チノを探し回るトニーの前現れたのは、警察の事情聴取で遅れたマリアだった。
二人が駆け寄ろうとした時にチノの銃声が響き、トニーは銃弾に倒れる。
「きっとどこかへ行こう」という言葉を残してトニーは死んだ。
残されたマリアは怒りを込めて拳銃を皆に向ける。「トニーほ殺したのはあなたたちの憎しみだ」と。
しかし、マリアは引き金を引くことができなかった。
トニーの遺体はジェット団とシャーク団の手によって運ばれていくのだった。


ミュージカル・ナンバー

一幕
原題 日本語タイトル 歌い手 その他
Prologue プロローグ ジェット団とシャーク団との対立のようすをダンスとマイムで表現します。
アレグロ・モデラート。6/8拍子の静かな弦のピチカート…っつったって、一体何のことなんだかわかんないよ>ピチカート(笑)。フィンガースナップが響き渡り、リズムを刻みます。
Jet Song ジェット・ソング リフほか ジェット団がどれだけ素晴らしいグループかを歌います。
序盤は伴奏が6/8拍子なのにメロディは3/4拍子という、超難曲。聞いてる分にはリズム感溢れる気持ちのいい曲なんですけど…。
Something Coming 何かがやってくる トニー 「何か奇跡のような素晴らしいことが起こる予感がする」というトニーがそのワクワク感を歌います。
非常に速い3/4拍子の曲。時々2/4拍子になる所や転調もあって、歌うのはかなり難しい曲です。そのため、劇団四季ではトニー役をトップ格のテノール俳優が演じることが多いですけど、個人的にはもっとギラギラした雰囲気のある人にやってみてほしい役です。お坊ちゃま風のトニーは、説得力がないですもの。英語歌詞は歌詞がギッチリ詰まっているので更に歌いづらそうですが、日本語では「一音符一文字」調の歌詞です。
The Dance At The Gym 体育館のダンス ブルース、パソドブレ、マンボ、チャチャと、色々なリズム・テンポの曲に乗せたダンスが楽しめます。チャチャは「Maria」と同じメロディライン。二人のキスシーンから、「パソドブレ」のメロディに戻っていき、「ジャンプ」に移るところなんかは、二人だけの世界かに現実の世界に移っていくという感じがよく出ていて、生意気ですけれど、ホントよくできてるなぁって感じです。
Maria マリア トニー マリアの名前を知ったトニーが、もうとにかく、マリアマリアと歌いまくるナンバー。歌詞の大半で「マリア」って言ってるといっても過言ではないです。コーラス部分を入れると確実に30回は「マリア」って言ってます。恋をした男のおバカさん加減がとてもいい感じです。この歌を聞くと、好きな男の子の名前をノート30枚分にぎっしり書いてた小学校時代の同級生を思い出します(笑)。この曲は「高音、しかもピアニッシモ」というなにげに難しい終わり方をします。
Tonight トゥナイト マリア・トニー トニーとマリアの二重唱。超有名。私の高校時代の音楽の教科書にも載っていました。歌のテストで「一人でトニー&マリア」をやって叱られましたけど(笑)。
America アメリカ アニタほかシャークガール プエルトリコを懐かしむロザリアに対し、アメリカは素晴らしい所よと歌うアニタたち。
スペイン舞曲という感じの前奏から一気に6/8拍子のウァバンゴリズムにもっていく「ご陽気もの」ソング。ダンスもスパニッシュ系で楽しい。映画ではシャーク団の男女の場面になっていて、楽しさがアップしているのと同時に、プエルトリコで女性が受けている差別的な雰囲気も感じさせる構成になっていて、単なる「お祭りソング」じゃないなって感じです。プエルトリコの女性はアメリカにいると人種差別を受けるけど、故郷に帰ったらきっと女性差別を受けていたのでしょうね。同じ差別ならアメリカの方がマシよ!という心意気ソングでもあると思います。
Cool クール リフ 決闘を前にはやる男たちに「クール」になれと言い聞かせる歌。
フィンガースナップ、日本名「指パッチン」がアクセントになる、ジャズテイストの一曲。込み上げる気持ちを抑えながらクールに徹しようとしている振り付けがついているので、ダンスも見物。映画では決闘の後、リーダーであるリフを殺されたジェット団が歌い踊るナンバーになっていて、緊迫感が更に感じられます。
One Hand,One Heart ひとつの手、ひとつの心 マリア、トニー トニーとマリアのアダージョ。
ゆったりとしたワルツで、長いブレスを要求される歌なので、たま〜に、すごく苦しそうなマリアがいたりする(笑)。
元々は「キャンディード」のために書かれた曲で、全然違う内容の歌詞がついていたそうです。
Tonight(Quintet&chorus) トゥナイト(五重唱) マリア・トニー・アニタ・ジェットボーイ・シャークボーイ ジェット団・シャーク団・トニー・マリア・アニタ、それぞれの「今夜」の思いが交錯する五重唱。どれか一つでもどこかのパートがショボイとダメになってしまう。
The Rumble ランブル 決闘のダンス場面。
プロローグと同じメロディ・ラインなのに、まったく違う色合いを見せてくれます。
メロディ・リズムの一つ一つに合わせた振り付けもスゴイ!
二幕
I Feel Pretty すてきな気持ち マリアほか 3/8拍子の軽やかなリズムが、浮き足立ってるマリアの心をバッチリと表現しています。
Somewhere サムホエア サムホエアの歌手(録音) どこかにきっと二人だけの新しい世界があるという歌。
バレエ・シークエンスの中の一曲。陰ソロで歌われ、録音テープが使われることが多いです。差別も何も関係のない「どこか」、というのは「ウェストサイド・ストーリー」全体のテーマにかかってくると思いますが、映画ではカットされています。映画はとことんリアルを目指す作りになっているので、幻想シーンじみたものを入れたら浮くこと必至ですから、削ったのでしょう…。ベートーヴェンの「皇帝」の第二楽章のメロディを一節で使っています。
Gee,Officer Krupke クラプキ巡査の悪口 ジェットボーイ 社会風刺がきいた、この作品唯一のコミカルナンバー。ただ、私の場合、前の場面の空気が重く、可笑しくても心情的にあまり笑えない場合が多いです。映画では決闘の前にこのナンバーを歌うため、心おきなく笑えます。
A Boy Like That and I Have a Love あんな男に/私は愛している アニタ・マリア アニタがトニーは人殺しだと歌い、それに対してマリアがトニーへの愛の強さを歌う。
この曲の中で流れるメロディが、ワーグナーの「ニーベルンクの指環」の「愛の復活のテーマ」と言われているメロディのパクリであることは有名。パクリと言ってしまえば言葉は悪いですが、単なる「盗作」ではなく、自分の曲として使いこなし、新しい名曲を作り上げて人々の感情を動かしたという点では「本歌取り」と呼んでもいいと思います。
Taunting トーンティング 体育館のダンスで使われた「マンボ」のメロディ。アニタを陵辱するシーンで、ダンスパーティーの時よりも更に激しいアレンジになっています。
Finale フィナーレ サムホエアと同じメロディーです。トニーがマリアと夢見た「どこか」の旋律に乗せて、トニーの遺体が運ばれていく、切ない一曲です。


★日本公演スタッフ
しばらくお待ちください。


★日本公演キャスト

☆1964年、来日公演
総勢49名の来日公演。プロデュースしたのは浅利慶太さん。
当時は「来日公演」という呼ばれ方はせず、キャッチコピーの「ブロードウェイがやって来る!」
の通りに、「引っ越し公演」と呼ばれていました。
うちのおばちゃんは、ついこの間まで「引っ越し公演」と言っていました(笑)。
キャストはリフ役=タッカー・スミス、ロザリア=マリリン・クーパー以外は不明。

☆1988年 来日公演
資料捜索中(笑)。
絶対にどっかにあるはずなのに見つからず。
誰かに貸しっぱなしの可能性大…。

☆1996年、来日公演
トニー:スコット・カローロ
マリア:マーシー・ハリエル
リフ:ジェイミー・ガスティス
アニタ:ナターシャ・A・ディアズ
ベルナルド:ヴィンセント・ザモーラ

☆宝塚バージョン
役名 68年月・雪組合同 98年月組
( )内は新人公演
99年星組
( )内は新人公演
トニー 古城 都 真琴 つばさ
(大空 祐飛/大和悠河
稔 幸
(朝澄 けい)
マリア 八汐路 まり 風花 舞
(花瀬 みずか/叶 千佳)
星奈 優里
(秋園 美緒)
ベルナルド 千波 淳 紫吹 淳
(霧矢 大夢)
彩輝 直
(水瀬あお)
リフ 清 はるみ 初風 緑
(嘉月 絵里*代役)
絵麻緒 ゆう
(真飛 聖)
アニタ 砂夜 なつみ 樹里 咲穂
(西條 三恵)
羽純 るい
(雪路 歌帆)
ドック 小柳 日鶴 立 ともみ 夏美 よう
(彩勢 沙樹)
シュランク刑事 美山 しぐれ 真山 葉瑠 英真 なおき
(莉理せいら)
コンスエーロ 千草 美景 美原 志帆 秋園 美緒
(妃里 梨江)
ロザリア 笹 潤子 星野 瞳 (美椰エリカ)
グラジェラ 雛 とも子 千紘 れいか
(水沢 葉月)
妃里梨江
(美乃 杏花)
アクション 榛名 由梨 成瀬 こうき
(越乃 リュウ)
音羽 椋
(涼 紫央)
A−ラブ 水 はやみ 大和 悠河
(一色 瑠加)
朝澄 けい
(美稀 千種)
チノ 大 滝子 大空 祐飛 高央 りお
(嶺 恵斗)
☆劇団四季バージョン
役名 初演キャスト
74年2月
その他( )
内は初登場年
役名 初演キャスト
74年2月
その他
( )内は初登場年
トニー 鹿賀丈史 山口祐一郎(83)
芥川英司(86)
石丸幹二(95)
ベルナルド 郡司行雄 市村正親(77)
田代久雄(83)
吉元和彦(86)
加藤敬二(86)
菊池正(94)
リフ 飯野おさみ 荒川務(86) チノ 芹川英樹 すずききよし(74)
西久保治好(77)
田代久雄(78)
岸川洋一(83)
畠山昌久(86)
山口正義(86)
栗原英雄(86)
遠藤敏彦(91)
青山祐司(94)
アクション 菱谷紘二 園岡新太郎(78)
岸川洋一(86)
栗原英雄(91)
内田典英(95)
マリア 雪村いづみ 久野綾希子(77)
野村玲子(83)
保坂知寿(86)
鈴木京子(86)
堀内敬子(94)
井料瑠美(95)
A−ラブ 青井陽治 深見正博(77)
岩淵憲昭(86)
遊佐真一(91)
アニタ 立川真理 前田美波里(83)
服部良子(83)
保坂知寿(86)
山田千春(86)
鎌田真由美(86)
柴垣裕子(91)
山崎佳美(94)
ベイビー・ジョン 市村正親 宮崎厚巳(77)
野垣真実生(83)
堀米聰(86)
味方隆司(86)
澤村明仁(91)
ロザリア 田中紀久子 宮島美智子(74)
青山弥生(83)
浦田千尋(86)
和田麻里(86)
井料瑠美(91)
相川忍(94)
今泉りえ(94)
グラジェラ 田口共子 沢アイ子(77)
羽永共子(78)
八重沢真美(86)
林下友美(94)
鈴木久美子(94)
ドック 井原幹雄 宮部昭夫(77)
井関一(78)
立岡晃(86)
エニーボディズ 亜矢ゆたか 浅見陽子(77)
磯津ひろみ(86)
相川忍(95)
シュランク 瀬下和久 松本幸生(74)
岡本隆生(83)
松宮五郎(86)
深見正博(94)


エピソードほか

1949年、ジェローム・ロビンスからバーンスタインに「ロミオとジュリエット」の現代版を復活祭と過ぎ越しの祭にかけての
スラム街を舞台にして作ろう、という提案の電話がかかってきた。
その時はユダヤ人とカトリツク教徒の対立という設定でした。タイトルも「イーストサイド・ストーリー」。
当時、ミュージカル=コメディ・楽しい、というイメージがあったので、
結末が悲劇のミュージカルを作ることに対してバーンスタインは躊躇したようです。
ロビンスは、脚本をアーサー・ロレンツに任そうという提案もしました。
1949年の1月にロビンス・バーンスタイン・ロレンツの三人が顔を合わせ、
この企画と、オペラの相違点を長時間話し合い、計画を進めることになった。
しかし、バーンスタインが指揮旅行のため世界各国を巡っていてなかなか企画が進まず、
ネタが時代遅れになってきてしまうという問題が起こりました。

☆「イーストサイドストーリー」の先行作品
当初、ユダヤ人とカトリック教徒の対立を描こうとしていたスタッフ陣ですが、実は先行作品がありました。
1922年に上演され、5年間で2327回という、当時としては驚異的なロングランを記録した
「アイルランドの花嫁ローズ」です。こちらはユダヤ人青年とアイルランド娘が、両方の親や司祭たちを
だまし、それぞれの宗教にしたがって二回結婚式をあげ、3度目の正直で何とか丸くおさまるという話。
ところが、1946年の再演では一ヶ月とちょっとの公演期間でクローズ。
更に54年の三演は20日ともたなかったのです。
ユダヤ人とカトリック教徒の対立という設定に既に「時代遅れ」の感があったのを脚本家のロレンツは感じ取って、
それで設定が少し違う「ウェストサイド物語」の誕生につながったわけですね。
ちなみに、プエルトリコ系の移民を登場させようと思ったのは新聞の一面に載ってた
メキシコ人とアメリカ人の少年の乱闘騒ぎの記事だそうです。

☆「ロミオとジュリエット」との比較
1954年、細かい設定が決定していきました。
ロミオはポーランド系のトニーに、ジュリエットはプエルトリコ移民のマリアになり、
モンタギュー家はジェット団、キャビュレット家はシャーク団に、
舞踏会の場面は体育館のダンスパーティーとなり、
バルコニーのシーンは、そのままウェストサイドアパート街のバルコニーでのラブシーンになりました。
こうした設定の置き換えをしただけでなく、因習や人種問題、貧困問題などの社会問題までもが盛り込まれた、
新しいエンターテイメントの形をとった作品になっていきました。
元作品の「ロミオとジュリエット」と決定的に違うのは、ラストでマリアが一人生き残る点。
「憎しみのないどこか」を求める「サムホエア」の曲が流れる中、物語は終わります。
「どこかにきっとあるはず」という微かな希望を抱かせるラストシーンです。

☆初演
1957年
ウィンター・ガーデン・シアターにて上演。
トニー:ラリー・カート
マリア:キャロル・ローレンス
ベルナルド:ケン・リロイ
アニタ:チタ・リヴェラ
730回以上のロングラン後、ツアー公演を経て、ブロードウェイに戻り、再びロングランに入り、249回上演した。
1958年のトニー賞では、ジェローム・ロビンスの振付賞とオリヴァー・スミスの美術賞の2部門しか受賞していなくて、
「審査員、ちょっとここに連れて来て」って感じです。当時の審査員と一度腹を割って話をしてみたいもんです。
当時は「ミュージカル=豪華絢爛・ロマンチック・ハッピー・エンド」という伝統的な考え方があったからにんでしょうけれど…。
ちなみに、この年のトニー賞は「ミュージツク・マン」が総ナメ。

☆プエルトリコって?
小学生の頃は「トルコ」のことだと思っていました(笑)。
本当はカリブ海に浮かぶ島国。
スペイン領だったのが1917年、ウィルソン大統領の時代ノジョーンズ法に基づいて
アメリカ合衆国の準州になって、国民はアメリカの市民権を獲得しました。
住民はスペイン系白人がほとんど。現在では工業化が進んでいますが、
当時はサトウキビの生産が産業の主となっていて、ハリケーン一発でその年の収入がパーという生活でした。
そうした暮らしに嫌気がさして、アメリカ本土に移住するのでした。

★観劇記
劇団四季・宝塚歌劇団・88年来日公演・96年来日公演・某高校演劇部公演(笑)
しばらくお待ちください。

こんなところでウェストサイド
公演以外のところ、意外なところで出会った「ウェストサイド物語」の数々をご紹介〜。
☆88年青山劇場「35ステップス」
「サムシング カミング」女性バージョンを今は亡き志村幸美さんが歌いました。それに続けて
「トゥナイト」を、私が観た日は芥川英司さんのトニー・鈴木京子さんのマリアで。
五重唱をほぼフルメンバーで歌った後、ウェストサイドダンス組曲。
(アメリカ・クール・サムホエア・マンボ・トーンティング・ワンハンド・ワンハート)
二幕冒頭では「アイ・フィール・プリティ」をチュチュ姿で踊るという、新鮮なんだか
突飛なんだかわからない場面もありました。

☆90年宝塚大劇場「ジーザス・ディアマンテ」
しばらくお待ちください。

☆94年沼津市民文化センター「某高校定期公演」
しばらくお待ちください。

☆95年ニューヨーク・シティ・バレエ団「ダンス組曲ウェストサイド物語」
1995年5月、ニューヨーク・シティ・バレエ団で、ジェローム・ロビンス(当時76歳!)の演出によって上演。
オーケストラ・ボツクスに数人の歌手を入れて歌わせて筋が伝わりやすく工夫されていたそうです。
「アメリカ」の場面ではバレリーナ自らが歌ったとか。大変だったでしょうね…。

☆96年宝塚大劇場「プレスティージュ」
ショーの一場面。
結構踊り込んでいて、シリアスなダンスシーンかと思いきや、
踊り終わった少年たちのもとになぜか「宅配ピザ屋」がやって来る。
ピザをぱくついていた少年の一人、久世星佳さんが一言、
「ウェストサイズ、太ーりー」と言う。なんちゅーこと言うの!という場面。

☆98年本多劇場「ザッツ・ジャパニーズ・ミュージカル」
「アメリカは素晴らしい」という場面で「アメリカ」が使われていました。
「今ではアメリカよりも日本の方が上なのでは」と言う外国人に対して、
「それでも俺たちはアメリカが好き」と「アメリカ」にのせて歌います。 「アメリカ大好き」派のパートを斉藤さんが歌い、
「アメリカより日本の方がいい」というパートを女性キャスト・外国人キャストが歌う。
でも結局どっちもアメリカ万歳みたいな立場になってしまう。

それから、ジェローム・ロビンス風のラジオ体操という世にも不思議な物を見せてくれる場面もありました。
すごく難しそうなラジオ体操でした。

あと、「ダンスレッスン」の場面でも「ウェストサイドストーリー」の曲が使われていました。
チャチャの曲に合わせて全員が踊る中、ずっと棒立ちだった斉藤さんの姿が今でも目に浮かんできます…。

☆98年「NOTHING BUT MUSICALS」
エレクトーン演奏。タナボタの公演に行くと「エレクトーンってすごい楽器だなぁ」といつも感激してしまうんですけど、
ホント、エレクトーンってこんなこともできてしまうのね…と思いました。
最初エレクトーンで「ウェストサイド」を演奏するって聞いて、この作品のナンバーを
電子的な音で表現されてしまうのは何かヤ…と思ったのですが、私が間違っていました。
エレクトーン、すごいです。
#でもやっぱりオーケストラ演奏で聞きたいなー(笑)。

☆98年東久留米市立文化会館「唄う市村座」
「ジェットソング」の節に乗せて、初演時にベイビー・ジョンにキャスティングされた
市村さんが当時の心意気を歌ってくれました。

☆98年沼津市民文化センター
しばらくお待ください。

☆99年1月四季劇場秋「劇団四季ソング&ダンス」
プロローグとマンボで、ダンスナンバー。
「サムシング・カミング→トゥナイト→五重唱」という流れは11年も前の
「35ステップス」とまったく同じ。ワンパターン(笑)。

☆99年沼津市民文化センター
詳しくはココ

お家でウェストサイド
♪CD
しばらくお待ちください。

♪ビデオ
1961年に公開された映画版。初回公開では何と、73週間のロングランだったとか。
映画で、ですよ!二年以上も上演され続ける映画なんて、レンタルビデオ屋ができた今では
絶対と言っていいほどありえないですよね…。
この映画のビデオは販売・レンタルもされていますし、
たま〜にテレビ放映なんかもありますから、十分入手可能です。
セット撮影ではなくて、街頭撮影をした映画なので、雰囲気が盛り上がります。
ただ、トニーとマリアのキスシーンで糸を引いているという報告もあり、油断は禁物。何の油断だかわかりませんが(笑)。

ロバート・ワイズ監督。
トニー:リチャード・ベイマー
マリア:ナタリー・ウッド
ベルナルド:ジョージ・チャキリス
アニタ:リタ・モレノ

♪書籍
しばらくお待ちください。


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