
NHK交響楽団・第1377回定期公演 1999年04月08日(木)
NHK交響楽団の第1377回定期公演が、4月8日にNHKホールで開かれ ました。指揮は、N響音楽監督のデュトワ。 N響のコンサートを聴くのは、デュトワ/N響がアルゲリッチと共演(ショパン のピアノ協奏曲第1番を演奏)したコンサート以来です。1曲めは、バッハ(ストコフスキー編曲)の<トッカータとフーガ>。 オーケストラ編曲版は初めて聴きました。ストコフスキー自身が「オーケスト ラの観客に、バッハの世界を聴かせたい一念で編曲を行った」と述べているそ うですが、輝くような華麗な響きに包まれた厚化粧のバッハでした。デュトワ の指揮棒が指示する激しく揺れ動くテンポの変化に、しっかりと反応するN響 のメンバーの実力はさすがです。 続いて2曲めは、ストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲を、カナダ出身の ヴァイオリニスト、ジュイエの独奏で。 ストコフスキー編曲のコテコテの響きから一転して、とってもシンプルな感じ の曲です。いわゆる新古典主義的な作風を持つ作品ということですが、 「メロディを奏でない」ヴァイオリンは、あまり魅力がありませんでした。 好みの問題なのでしょうが。。。この曲で、少々居眠り(^^;;; 休憩をはさんで、マーラーの交響曲第1番です。 CDで聴いている時はさほど感じなかったのですが、実演に接してみると、こ の曲は、管楽器奏者の実力が演奏の出来を決するのかな、と思いました。曲の あちこちで木管金管それぞれが彩りを添えていて、それが強く印象に残ります。 第1楽章のはじめから、木管パートが大活躍。「カッコウ」の鳴き声を模した ような動機が曲のあちこちで響きますが、実に上手い! 金管では、ホルン8人が◎でした。メンバー表には6人しか載っていないので、 エキストラを動員したのかな。ソロを力強く演奏する首席奏者も素晴らしいで すが、クライマックスで鳴り響くホルンたちの迫力は、CDでは味わえないも のでした。大■フィル(一部伏せ字・・・って、ばればれか(^^;;)だと肝心な ところで音を外さないかと冷汗ものですが、N響では安心して聴けました。 そして、何といっても圧巻は第4楽章! シンバルの強打で嵐のようにはじま る長大な楽章ですが、途中には弦を中心とした息の長い美しい旋律が挟み込ま れ、激しい部分とのコントラストが鮮やかに表現されていました。 この二つの対照的な部分が何度か繰り返されてから、勝利のファンファーレに も似たトランペットに導かれて、圧倒的なフィナーレへ突入。指揮台のデュト ワも「ほらほら、もっと音を出して!」とばかりに、激しい身振りでオケを煽 り、弦楽器も管楽器も打楽器も渾身の力を振り絞って演奏しました。 最後の和音が「ダ、ダン」と鳴り終わらないうちに、拍手が湧き起こったのも 当然と思えるほどの盛り上がりだったと思います。 今日の演奏では、デュトワの踊るような指揮ぶりもさることながら、N響のア ンサンブル、そして個々の奏者のレベルの高さに感心しました。 1999-2000年のシーズンでは、インバルとのマーラー:交響曲第2番<復活>、 朝比奈隆とのブルックナー:交響曲第9番 など魅力的なプログラムがいっぱい! 「木曜日はN響」というのも良いかもしれない。。。

