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Kinoppiの音楽日記


新国立劇場「ジークフリート」 2003年4月6日(日)

新国立劇場の「ジークフリート」を聴いてきました。本格的に
オペラを観始めてから約1年、いよいよトーキョーリングに挑戦です。
 

 
トーキョーリングでのキース・ウォーナーの演出は、「ラインの黄金」
「ワルキューレ」の舞台写真などで何となくイメージしていたんです
が、「ジークフリート」も相当に斬新な演出でした。
第1幕、ミーメの家はアメリカのホームドラマに出てきそうな造りで、
冷蔵庫や電子レンジ、アイロン、テレビといった電化製品が並んでい
ます。ジークフリートは、スーパーマンみたいな「S」の字をプリン
トしたオレンジのシャツにジーパン。ミーメは町工場のおっさんみた
いな適当な格好、さすらい人(ウォータン)はスーツを着込んだ現代
風の旅人といった感じ。さらに彼の隻眼は、片目が伊達メガネのサン
グラスで表現(海賊風の眼帯ではなく、、、)。
ウォータンとミーメの「3つの質問」対決では、解答者の顔がテレビ
番組みたいにモニターに映されたり、
ジークフリートがノートゥングを鍛え直すときには、粉々に砕いた
ノートゥングの破片をボールに入れ、冷蔵庫から取り出したミルクを
混ぜて電子レンジで加熱する、、、などなど。
第2幕、アルベリヒとウォータンが言い争っているところは、アメリ
カ風のモーテルの一室といったところ。部屋にあるテレビにはウォー
タンが馬に乗って颯爽と去るシーンが映し出されます。
このテレビは、第2幕の終わりで ついついミーメの本心が出てしま
うところでも効果的に使われていました。
第2幕半ばで青い鳥の「かぶりもの」で登場した「小鳥」、愛嬌たっ
ぷりに演技したかと思うと、第2幕の終わりでは、ミーメとジークフ
リートが言い争いをしている上を、サーカスさながらに宙を舞う!
これにはびっくりしました。
第3幕、ジークフリートが炎を超えてブリュンヒルデの許に向かうと
ころでは、さきほどの小鳥(菊地美奈さん)が消防士風の衣装で舞台
に現れたような(小鳥はジークフリートの案内役、ということ?)。
ブリュンヒルデが長い眠りについていたのは、ちょっと傾いた巨大な
ベッドの上で、まるで病院の一室のよう。
ほかにも いろいろな仕掛けがあったけど、「音楽を聴く」妨げにな
るほどのことはありませんでした。
 
ソリストたちは、それぞれ その実力を発揮したと思います。特に、
ウォータン(さすらい人)役のユッカ・ラジライネンさんの貫禄たっ
ぷりの歌声は迫力ありました。ジークフリート役のクリスチャン・フ
ランツさんの「若々しい」声も良かったし、ゲルハルト・ジーゲルさ
んは いかにも狡猾そうなミーメを演じてくれました。
準・メルクル指揮/NHK交響楽団も、ほぼ完璧といえる演奏だった
と思います。特に、金管セクションの強靭さは素晴らしい!
 
要するに文句のつけようのない上演だったのですが・・・上演時間の
割にストーリーの進行がゆっくりという作品のせいかもしれませんが、
個人的な好みとして、そもそも「ニーベルングの指輪(リング)」の
なかでは「ジークフリート」が一番苦手。。。
リングを観るとしたら、まずは「ワルキューレ」、次は「神々のたそ
がれ」、といったところかなあ。
 

 

 


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