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Kinoppiの音楽日記


ジュゼッペ・ヴェルディ歌劇場「ルチア」 2003年6月8日(日)

トリエステ・オペラ(ジュゼッペ・ヴェルディ歌劇場)の来日公演、
昨日の「タンクレディ」に続いて、ドニゼッティの「ルチア」を観
てきました。今日は、なんといってもタイトルロールをボンファデ
ッリが歌う、というのが最大の楽しみです。
ボンファデッリの舞台は、1月の来日公演(トラヴィアータ)は見
逃してしまいましたが、ウィーンで2月(リゴレット)と4月(夢
遊病の女)に観てますので、これが3回目になります。
 

 
さて、ボンファデッリのルチアは、ヨーロッパの多数の歌劇場で好
評を博し、彼女自身も得意としている役のようなんですが、今日の
ルチアも、期待を裏切らない素晴らしい出来だったと思います。
狂乱の場の前でも、重唱やアリアで高音が結構ででくるのですが、
そのひとつひとつをぴたぴたと決めていくのはさすが。あと、第2
幕のフィナーレなどでも合唱の大音量のなかを突き抜けて声が届く
のもすごいなあ。
そして、最大の見せ場である「狂乱の場」。彼女の美しい舞台姿も
あって、他の歌手ならリアリティに欠けることがあるかもしれない
”音楽的・演劇的虚構”で埋め尽くされたはずのこの場面に、意外
なほどのリアリティがあったように思います。♪的な頂点は2箇所
あるんですが、1つめの山では 最初は最高音をきっちりとらえた
けど その後のロングトーン?で ちと音がずり下がったような。
2つめの山のほうは、ぴたりと音を決めてから最後まで きっちり
歌い切りました。この直後のカーテンコールでの熱狂的な拍手と
”ブラーヴァ!”が、ボンファデッリの好演の証左だと思います。
あと、この長大なソロの途中のフルートのオブリガード、ビミョー
にボンファデッリの歌のテンポとずれていたような。ちと気になり
ました。
 
続いてエドガルドのマルセロ・アルバレス。4、6、8日と中1日
での東京公演3連投の最終日ということで疲れていたのか、ちょっ
と声が裏返るような場面が何度もあったような?(あるいは、そう
いう歌い方をする人なのかもしれませんが)。
それでも、第1幕でのルチアとの二重唱は聴き応えありましたし、
第3幕後半でのアリアはまさに絶唱、でした。第3幕後半はルチア
が退場した後なので、盛り上がりに欠けるかな?と思ったら とん
でもない間違いで、直前のルチアのカーテンコールよりもずっと激
しくブラーヴォが飛び交ってました。
エンリーコのガブリエーレ・ヴィヴィアーニは、特に前半精彩を欠
きました。声はかすれるし、音程は不安定だし。。。でも、第2幕
以降は調子を取り戻したのか、特にミスなどは目立ちませんでした。
 
ダニエル・オーレン指揮のジュゼッペ・ヴェルディ歌劇場管弦楽団。
オーレンの指揮は、幕(場)の終わりで、オケを追い立てるような
アッチェレラントをかけることが多く、オケの音と拍手が交錯しな
いように、という配慮なのであれば それはそれで良いのでしょう
が、どうにも落ち着きがないなあという印象のほうが強かったです。
 
 
 
なんとまあ、昨日と今日の2日だけで新日本フィル・トリフォニー
定期の年間会員席(S席、年8回公演)をはるかに超えるチケット
代を使ってしまったのですが、その負担を別にすれば、2日間とも
充実した舞台だったので大満足です。
 
 


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