第18回目(12/19)








久しぶりの学校は、よく冷えて澄んだ空気のなかに佇んでいました





私は、たくさんの黒い制服に混じって、久しぶりに門をくぐり
みしみしときしる階段を踏みしめ
ぎしぎしという廊下を渡り
誰にも挨拶されることなく、教室の扉を開けました








カラカラカラ・・・・滑らかに、軽やかに・・・木の滑る音








教室にいた級友達が、私のほうを向きます






その眼には・・・
好奇や、疑いがありました・・・・







ひそひそひそ・・・
・・おいおい来たよいなくなったんじゃなかったのかおい・・
・・・やっぱりあの子関係あるんじゃないだってさほら一緒の日に・・・
・・・・まさかね偶然だろいやいやまだ死体だって見つかっていないし・・・




級友はひそひそと話すばかり
誰も挨拶をしてくれないので、
私も「おはよう」と言えず
黙って席に着きます









カラカラ!!





勢いよく扉が開いて、次に入ってきたのは咲ちゃんです



「おはよー!」

「おはよう」

「おはよう」






「あ、水生ちゃん!風邪は良くなったの!」

「うん・・・」


咲ちゃんだけがいつもの通り、私に明るく振る舞います

それは、とても助かります
とても安心することでした










でも・・・




休み時間・・・












「あなた、彼がいなくなった訳知ってるんでしょ!」


ここは、校舎裏です




「私、知ってんだから、彼、あなたに会うために学校残ってたの」


私の前には、とても背の高くて髪の短い、よそのクラスの女の子が立っています




「何があったのよ!あなたがなにかしたんでしょ!」



きっと彼女は、私に喰われた子を好きだったのです




「私、何も知らない・・・」


私は、白々しく言います・・・







彼女は私の胸座を掴んで、私を問い詰めます




「嘘、嘘でしょ、本当のこといいなさいよ!」


そう、それは嘘です
彼は、私が食べました・・・
でも私は言うのです・・・



「本当に、何も知らないの・・・」





















事の真相を問い詰めたのは、彼女だけではありません









私は昼休みに、校長室に呼ばれました


そこには警察の人が来ていて
(いかつく浅黒い顔をした、刑事さんが二人です)
私にいくつも質問をしました

私は答えます


「・・・いえ、彼とは会っていません」


「・・・特に物音は、聞こえませんでした」


「・・・ええ、知りません、あまり話したこともありません」


















・・・私は、うまく答えたのでしょう

刑事さん達は、私に質問を終えると、校長先生と何か話したあと、部屋を出て行きました
私も、教室に戻るように言われました




私の顔には、一滴の汗も浮かんでいませんでした


でも、掌中には小さな汗を握っていました
いずれ真実が明らかになる、その恐れを胸に抱いていました





なにか見えないものが、周りから押し迫ってくる、そんな感じがします
足元が頼りなくて不安で体が冷たくて凍えそうでとても震えていました
重ねた嘘と奪った命で胸焼けがします、吐きそうな感じです







それでも、皆の前ではおとなしく
咲ちゃんの前では微笑んでいました







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