第28回目(11/2)





今日は、なんともいえず、落ち着いた日でした




秋の空には薄曇、道の傍の林には静けさ……
教室には、弱くなった日の光…





いえ、そういうことだけではありません
今日、私はなんともいえず落ち着いた気分です

これはどうしたことでしょう……?











そっと、考えてみます……








ああ、そうです
咲ちゃんが、休み時間に教室にいないのです

(いえ、学校には来ていました。朝、挨拶はしました。)




どうしたんでしょう?

いつもは、あれやこれやと話し掛けて来るのに……









(誰も話し掛けてこない教室は、寂しいけど落ち着くことも確かなのです)

















昼休み、私は付き合う人もなくするべき用事もないので
そういう時にいつもしてるように、図書室に行きました



廊下を歩いていると、外には殆ど散りかかった広葉樹が見えます
私は、窓の傍に寄って枯れ葉の散る様を見ます


あれ……下を歩いている人影……


あれは咲ちゃんと、彼女が好いているよく図書室にいる男の子です




成る程、そういうことですか
うまくいったみたいですね……




私は咲ちゃんの幸福を思い、つい微笑んでしまいました
























ところが





「神原さん!」



図書室の扉に手をかけて、そっと開こうとした私に声を掛けてきたのは…



廊下の向うから小走りに走ってくる、あの男の子です!
(どうして、いつの間にこちらに!)

可愛い、ちょっと女の子の様な顔を紅潮させて、彼は私に本を差し出します




「これ、君が読んでる本の続きだけど、図書室には入ってないんだ、だから…」


「え?」


「その……よければ……どうぞ!」





彼は私に本を押し付けます


私は戸惑います

その本は、私としてはどうしても読みたい本ではなかったし、
あまり人との関係を作りたくはなかったのです



「あの、これ!」



私は彼から渡された本を差し上げて、振りながら呼びかけます



「待って!」



彼が一瞬立ち止まり、私の方を振り返ります



そのとき、白いものがページの中から落ちました



「きゃっ!」





それを見た男の子は、もっと顔を赤くして逃げるように走り去ります!









私はわたわたと、くるくる軽く舞いながら落ちて来るものを捕まえようとします

はっし!

(運動神経の鈍い私が、よく空中で捕まえることが出来たものです)










それは……白い封筒でした









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