第8回目(7/6)






私は、人と接するのが苦手・・・です
特に、良く知らない人相手だと・・・

(そのくせに、人の肉は食べたい)


でも、どうしても接しなくてはならない時が、有ります



一緒に、何かをしなくてはならない
そういう義務を課せられている時


たとえば、当番のお掃除とか・・・









私のクラスでは、日替わりで掃除当番を勤めます
男子と女子で、三人

めずらしい組み合わせ方です・・・


どちらかの性が二人になることで、組み合わせがずれてゆく
だから、私は良く知らない、親しくない人と、組むことになる
そういうことです






(だから、お掃除はそれほどきらいでもありませんが
当番は、好きではありません・・・・)












ちなみに、今日の当番は、女の子、私ともう一人、
そして、前に朝礼で倒れた私を保健室に連れていった、あの男の子です・・・



もう一人の女の子は、親しくはありませんが男の子を良く知っています
どちらもここの地元の出身の子です


(私は、二人とも良く知りません)













でも、実はその女の子も、困っていました
(といいますか、戸惑っていました・・・)

だって、同じ女の子(つまり私)は親しくもなく自分と合わなさそうな子だし
男子の方も、彼女にとってちょっと恐い子なのです、














八房 次郎丸
古風な感じの、それが男の子の名前です

頭は短く丸めていて(戦前めいてこれも古い感じです) 背は真ん中くらいで学級委員をしている
彼は、皆から、ちょっと恐い子だと思われています


いいえ、決して粗暴なところがあったりするわけでもありません
言動がおかしかったりするわけではありません
嫌らしかったり、執念深そうなところがあったりするわけでもありません
むしろ、そういうところが全くない人です

(では、何が恐いの?)



この狭い盆地の町の出身で、幼いことから誰も彼を知っています
(いつも学級委員なんかに選ばれているそうです)
男の子達なら、割と親し気に挨拶もしたり、休み時間の球技に誘ったりもします
女の子達も、挨拶や短い会話を交わしたりします


(では、なぜ・・・?)


確かに、彼の背中は常にまっすぐです
勉学は、非常に優秀です
スポーツも、なんでもこなすようです
(私の聞く限り。確か剣道かなにか、そういうのが巧いのです)
下品な会話は、しません
動揺も、絶対しません
誰に対しても、言うことは常に明快で、(苦痛なくらい)論理的です
(だからでしょうか、特に親しい友人はいないようです)





でも、それ以上になにか、漠然と、恐いのです
(それは単なる恐怖とは、また違います)
(苦手というのの、もっと強くなったものでしょうか・・・)

(いつも、きっ、と見据えるような目が恐いのではないかと思います)












だからでしょうか?
私と一緒に当番になった女の子は、そそくさとゴミ箱のゴミをまとめると
それを一人で捨てに行ってしまい、

教室に私と八房君を残しました・・・











私は、人といるのが苦手です
男の子は、もっと苦手です
おまけに、ちょと恐い八房君です







なんだか辛い・・・














(そして本来、無言で掃除は終わるはずでした

八房君のような人は、同級生だけど良く知らない 名前も覚えてない人の群れに入るはずでした)










なのに・・・













「神原さんは、確か、家、高台のほうだったね。」



「え、・・・あ、うん。」



「同じ方向だから・・・今日、一緒に帰らないか?」






彼は、窓から身を乗り出し、二つの黒板消しを打ち合わせ
チョークの粉をはたきおとしながら、こちらも見ずに、そう言いました








だから、思わず箒を落としそうになったのも見られてないと思います・・・

(彼の声は、少しの照れもなにもありませんでした)











どうしよう・・・

(でも断る理由が外にも私の心の中にも見つからないから・・・多分・・・)










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