ベルワルドの歌劇、歌曲

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 ベルワルドは、生涯で11の歌劇、オペレッタを手がけたが、現在、ほぼ完全な形で残されているのは、歌劇『ソリアのエストレルラ』、歌劇『ゴルコンダの女王』、オペレッタ『修道院行き』の3作品である。また、創作の初期からいくつかの歌曲を作曲している。しかし、こうした声楽作品には、彼の作風を代表するようなものは思いの外少ない。

 

 

 

子守歌

 ニ短調、4分の2拍子の有節歌曲。詞はサムエル・ヘドボーン(スウェーデン語)による『夏風の中に聞こえる笛』。1819年、自ら発行していた雑誌『音楽ジャーナル』に発表された。1842年改訂。同一のリズムパターンを繰り返す、自由な形式で書かれている。ロシア民謡を思い起こさせる、ほの暗いメロディーが聴かれる。結びに6度の跳躍がある以外、音程の変化がなだらかで、静かなたたずまいを見せている。

 

《『子守歌』を聴く。》

 

 

 

1865年12月7日、近くから遠くから聞こえるこだま

 変ロ長調、4分の3拍子の有節歌曲。詞はフランツ・ヘトベルク(スウェーデン語)。ベルワルドの晩年、1865年から1866年初頭に作曲され、1866年4月5日、ストックホルムで初演された。このときの伴奏はオルガンだったともいわれている。アルペン・ホルンを思わせる開放的なメロディーや、家庭的な親しみやすいメロディーが聴かれる一方で、独特の転調法が盛り込まれ、いくぶんベルワルドらしさの感じられる作品。後半では、歌のメロディーをクラリネットが模倣し、こだまを再現する工夫が見られる。

 

《『1865年12月7日、近くから遠くから聞こえるこだま』を聴く。》

 

 

 

オスカー王の墓で

 ヘ長調、4分の3拍子の有節歌曲。詞はユリウス・マンケル、あるいは、カール・ヨハン・グスタフ・アドルフ・ユリウス・フォン・シュヴェーリンのどちらかではないかといわれている(スウェーデン語)。1859年、同年8月に死去したオスカー1世を悼んで作曲された。自筆譜は紛失しており、ベーレンライターの全集では、出版された楽譜のうち、高音部用のものを採用している。集会用に作曲されたとも考えられ、追悼とはいえ、軍歌調の軽快なリズムと威勢の良いメロディーが聴かれ、悲痛な趣きは感じられない。

 

《『オスカー王の墓で』を聴く。》

 

 

 

少女の嘆き

 ト短調、4分の4拍子の有節歌曲。詞はフリードリヒ・フォン・シラー(ドイツ語)。1831年、ベルリンで作曲された。1833年ごろ改訂。半音階的な進行や、非定型的な転調が多用され、対位法も手が込んでいて、ユニークだが、表現としてはあまり成功していない。

 

《『少女の嘆き』を聴く。》

 

 

 

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