■ シルクロード・シリーズ〜砂漠幻想 ■

登場人物は、基本的に名前のある人、それに準ずる人に限っています。

<白泉社花とゆめコミックス版>シルクロード「砂漠幻想」

 シルクロード「砂漠幻想」
表紙(見開き):(手前から)テイサ、スルジェ、ナイアード(?)

登場人物:シッダルータ、ダッタ、ヤショダラ姫、マヤ、パティー、スッドーダナ王、 ツヴィ、テングリ兄弟(テイサ、スルジェは、名前も登場)

◇コメント◇
ツヴィ、「シルクロードシリーズ」本編初登場作品!しかし、この話の中では、重要な役割を 果たしているにも関わらず、名前が登場しません。
作中、彼女は自らとシッダルータを評して「ミュー(異端者)」と呼んでいます。 前作「宇宙ゆく船」と照らし合わせると、 シッダルータは、詩織の銀鈴に応えて全世界から集ったエリナのような超能力者の転生した姿ですね。
シッダルータはまあそれで説明つくとして、ツヴィの正体は、相変わらず不明のまま。 彼女は、異端者であるシッダルータよりもさらに「異端者」です。 もちろん最終巻「永遠を見る娘」で解決しているんですけども…
そのツヴィサイドの視点と、主人公シッダルータの出家と悟りを開くまでの視点の、 ふたつを持つこの作品、実にプロ的なテクでまとめてあります。完成度高し。パティーの嫉妬やヤショダラ姫の敬慕、なにより兄シッダルータを憎むダッタが出色。

永遠を見る娘ツヴィについての一考察
考察というほどのものでもありませんが(^^;)、わたしはこんな風に、ツヴィを見ています。


 シルクロード「聖者の湖−イシク・クル−」
表紙(見開き):オリジンを見上げる王女ラビーア

登場人物:王女ラビーア、ムサ、オリジン、テングリ兄弟

◇コメント◇
テングリ兄弟のお母さんであるアーニャの思い出が登場する唯一の回。
王女ラビーアが「生あるものがこんなにも美しい」と心から思いつつも、 それ以上の恐怖のため生きていけなかったのには、哀しい憤りを感じます。 (多分、作者の神坂さんは、もっと冷静だと思うけど)


 シルクロード「金の髪 金の繭」
表紙(見開き):金の繭を見つめる晶妃(しょうき)

登場人物:晶妃、于てん王ティルカ(うてん:てんの字は「門」+「眞」)、晶妃の父(漢の皇帝)、 サーハス

◇コメント◇
一度「思いこんだら動かない」頑固な娘・晶妃の、一世一代の恋物語。 サーハスが根負けしたほどの純情は、みそっかすと言う晶妃の最大の魅力。
「禁制の繭を髪に隠して」嫁いだ晶妃の物語、たしか原型がNHKシルクロード本にあったハズ。 ダンダンウイリク遺跡から発掘された木簡の絵に、繭を髪に入れて…っていう伝承が残っていて、 多分神坂さんの着想もここにあると思います。
「自分で(望んで)嫁いだのです。だからわたしは一生をここで過ごすつもりでいます」 ときっぱり言い切る晶妃は、実に凛々しい女の子!


 シルクロード「黒水城(カラホト)の魔女」
表紙(見開き):眠る詩織
<自らの金の髪をしとねとして、仰向けに眠る詩織の、人間離れした姿…圧倒的な金髪!>

登場人物:エルドゥン、詩織、テングリ兄弟

◇コメント◇
おちゃめな詩織が存分に楽しめる一話。
西夏の末裔エルドゥン・ダシ・ツァイレンと詩織のやりとり ・一部始終が、コミカルでグー。詩織を、黒水城に住む伝説の「魔女」にしたことで可能になった、 エルドゥンとの奇妙な関係がほほえましいです。

魔女よ魔女…黒水城の魔女。オレはあんたに賭けた。
表が出たら、オレは考え直す。裏が出たなら、互いの死だ。
だけどオレはあんたを見込んじまった。割のいい賭けだ


「墓守しながら魔女に会えるなんて、楽しいだろう」

以上、エルドゥンの名(?)セリフ。


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