

<簡単な解説&撮影開始までのエピソード>
この映画は「ゾンビ」でも組んだアメリカの巨匠G・A・ロメロの新作、
「死霊のえじき」の企画から(恐らく資金面の都合で)抜けたアルジェントが、
新たにランベルト・バーヴァを監督に据えて自らのプロデュースで作り上げた
ロメロのゾンビ映画への、イタリア流の返答だと言えよう。
日本公開当時の宣伝には製作費6億リラ(当時の換算で
約15億円相当!)、その半分を500ものSFXに投入した
イタリア映画史上最大のショック映画!みたいな宣伝が打たれているが、
バブル真っ直中の話だし、どのくらい真実なのかはやや疑問。
また公開に合わせて、劇中のデモンズに妙なキャラクター名を
付けたりした宣伝が話題を呼んだが、今となっては
当時の宣伝プレスを読み返しても、もの悲しいばかり。
(多分「バタリアン」の路線で売ろうと思ったのかも・・・
N・ホーヴェイのデモンズは牙が自在に伸びるバルバトス、
F・トレードがグシオン、最初の黒人女デモンズがサタナキア・・・
そうそう、最後に出てくるデモンズは<アキロンの大王>でした:笑)
スクリーンからデモンズの侵略が始まる、というアイデアは
ウッディ・アレンの「カイロの紫のバラ」を見たバーヴァが
思いついた物とされるが、恐らく本人は既に忘れているだろう。
「暗闇の殺意」より3年前(つまり「首だけの情事」の頃?)、
バーヴァの頭にふと浮かんだアイデアを元に、
ダルダノ・サセッティと共同でわずか3ページ程度の
原案を書いたのが「デモンズ」の始まりだった。
当初の原案では3話からなるオムニバス物だったようだが、
アルジェントが企画に参加してからはゾンビ風の味付けを持った
内容へまとめられていった。悪魔の侵略というテーマは
アルジェントを魅了し、2ヶ月間で100ページにも及ぶ第1稿が
完成したという。脚本には最終的に「フェノミナ」の
フランコ・フェリーニも参加し、84年の9〜10月にかけて
内容を討論していったらしい。その当時の題名は「Demons'
Heads
(デモンズの頭)」だったが、結局は「デモンズ」に落ち着いた。
アルジェントが脚本を書き進めるのと平行して、
特殊メイクや演出に関する討論が行われ、簡単な
絵コンテが制作されて行った。第2稿、第3稿を書く作業に
入る頃には、演出プランも固まってきたが、物語をシンプルにする為、
結局脚本は5回ほど手直しされたという。
映画の上映は試写会からレイト・ショーへ変更され、
舞台もロンドンから緊張感を孕んだベルリンに決定した。
キューブリック同様(あっはっは!)同時録音を好むバーヴァの意向で、
撮影は英語のセリフを話して行われた。
撮影は1985年の5〜6月にかけて、およそ7週間行われた。
そのうちベルリンでの撮影は実質的に10日程度で、
映画館の中をメインに特殊効果のシーンも含め、
残りの撮影はイタリアのデ・パリオス・スタジオで行われた。
(スタジオの所在地はローマの東にある町、クルビアセンシ?)
この年の夏も例年に負けず凄まじい猛暑だったが、
幸運にも?撮影場所が地下のホールばかりだったので、
それほど気候の問題は起こらなかった。
バーヴァは一日平均20カットのペースで仕事を進め、
うち3/4をOKテイクにする感覚で仕上げていったらしい。
特殊メイクを必要とする場面も、本編の撮影中に行われた。
本編終了後、ポスト・プロダクション期間を作り、
その間に特殊効果の場面をまとめ撮りする方法を採用すると、
つながり感が悪くなることをバーヴァが心配していたからだという。
スティヴァレッティらは迅速に作業を進め、メイク部分も
特にトラブルなくキャメラに収められていった。
役者達はスチームを浴びた後、暫くランニングしたりして
実際に汗をかき、撮影に望んだ。バーヴァは自然なリアクションが
出るまで何度となく同じ作業を繰り返し行わせ、
俳優のテンションを高めていったのだという。
<出演者たち>
主役グループの4人のうち、N・ホーヴェイは日本では無名の若手女優だが、
本国ではそれなりに知名度のある人らしく、「デモンズ」は彼女が出演した
唯一のホラー映画だとのこと。主な活躍はコメディ映画らしい。
出演作として「Acqua e Sapone(水と石鹸)」が某誌に紹介されていた。
1967年レバノンのベイルート生まれ。
映画の後半で突如ランボーと化すジョージを演じるU・バルベリーニは、
1962年ローマ生まれ。D・アルジェント関連の「オペラ座/血の喝采」(88)、
「デモンズ6/最終戦争」(90)での好演が記憶に残る俳優。
その他に「タイムスリップ TO ゴア(V)」(87:続編も同じ年に制作された)、
「ミス・アリゾナ」(88)等の出演作がある。イタリアの名家(貴族?)出身で
彼の一族の名前を取った地下鉄の駅があるという。
ランベルト・バーヴァの「首だけの情事」(80)に出ていた子役の
ベロニカ・ジニーは彼の実妹にあたる。最近はちょっと老けちゃってガックリ?

↑「うふッ、来ちゃったッ!」「イイから帰れ!」みたいな状況の
U・バルベリーニ(もちろん左)
バーヴァはバルベリーニが大好きで、自分のTV映画でも一緒に
仕事しているという。彼はどちらかというと役者よりも、実生活通り
プリンスといった雰囲気で、バーヴァが子供の頃に見た
王子様(絵本か何かだろうか?)のイメージそのままなのだという。
映画のクライマックスで登場するハデなバイクのスタントも
バルベリーニ本人の運転によるもの(バイクスタントの達人、
M・ソアヴィが助監督なので、ソアヴィがやっているのかと思ったが・・・
少なくともバーヴァの弁によれば、映画館の階段をシェレルを
後部座席に乗せて駆け上がるショットはバルベリーニ本人らしい)
バルベリーニ扮するジョージの友達ケン役を演じるのは
「デモンズキラー」、「グレイブヤード」等のL・バーヴァ監督作品に
数本出演したカール・ジニー(83年の「ザ・エクスキューター」にも出演)。
やはりこの俳優もバーヴァのお気に入りらしく、4,5本の映画で
一緒に仕事をしていると語っている。1964年生まれ。
母親は「エロチカ海賊'73」などに出ていた女優のヴィクトリア・ジニー。
バーヴァ自身に「最初で最後の映画出演なんじゃない?」と
コメントされてしまったキャシー役のパオラ・コッツィオは、
実際にはフルチの「新・デモンズ」で妊娠した尼僧を演じているほか、
数本のエロティック映画に出ているようだ。
その他、「サスペリア2」の赤毛の悪魔っ娘、N・エルミが、怪しげな
映画館の案内嬢イングリット役で、「墓地裏の家」のボブ少年こと
ジョヴァンニ・フレッザ(1972年ポテンザ出身)が主人公達を助け出す一家の
幼い少年カーク役で出演(因みにジープを運転しているのは「デモンズ」の
スタント・コーディネーター氏で、S・スティヴァレッティの監督作品
「肉の蝋人形」にも同じ役職で関わっている)しているのも話題に。
それ以外の出演者は大半が無名の若いスター達。彼らの中で
目立つのはアルジェントの長女フィオーレ。「フェノミナ」(85)で演じた
最初の犠牲者(デンマークの旅行者少女役!)に続き、
今回はハンナというドイツ人少女の役で登場している。
映画の中盤から登場してくるパンクの一団で、リーダーに扮するのが
パスクワリーノ・サレーメ。この人はリーノ・サレーメとクレジット
されることが多いが、どういう訳か「デモンズ」では名前に
余計な文字が付いている。バーヴァの「グレイブヤード」や
フルチの「ホラーハウス」などに出ているが、ワイルドな見かけによらず
監督としても活躍しているようで、コメディを手がけているとか。
この映画の続編の「デモンズ2」でもビルの警備員を演じている。
他に記憶に残るのが白スーツを決めて、リーダーぶる黒人男トニー。
この役を演じているのはイタリアの娯楽映画に良く顔を出している
ホビー・ローデス。彼はローマ生まれで英語が上手く話せず、
全編英語台詞の「デモンズ」の撮影現場は、彼のローマ訛の強い発音に、
スタッフ・キャスト共々失笑の嵐だったという。
トニーにくっついているケバイ美女2人のうち、カルメン役は
スペイン女優ファビオラ・トレード。「暗闇の殺意」(83)では
浴室にいるところを殺人鬼に襲われ、掌にナイフを突き立てられる
ショッキングな場面を迫力タップリに演じた女優さんだ。
それ以外にもジョー・ダマートの「カリギュラ2」に出演。
ローラ・ジェムサーの親友ながら、カリギュラ皇帝に陵辱されてしまう
処女の役を演じている。もう一人、黒人娘ローズマリーを演じる女優は
ゲレッタ・ジャンカルロ。他にジャンナ・ライアンなどの変名で
「ラッツ」などに出演。撮影当時彼女はイタリアに住んでおり、
現在はロサンジェルスでダビング関係の仕事をしているという。
ローズマリーに喉を引き裂かれる小言親父フランクを演じているのは
「バンパイアの惑星」のステリオ・キャンデーリ。
その奥さんルースがニコール・テッシアー。
大した活躍はしないが、マスカラが流れた泣き顔が怖い。
以下は本当に不確かなのだが、劇中劇の出演者について。
お面を被る男と、試写状を配って回る男を演じているのは
この作品の助監督でもあり、後にバーヴァを裏切る?形で
「デモンズ3」の監督を務めたミケーレ・ソアヴィ。
彼に同行するのが「白い道」(59)や「ベニスの出来事」(66)で
知られる俳優兼シンガー、ドメニコ・モドゥーニョの息子
マルチェロ・モドューニョ(もちろんクレジットなし。RoanのLDに
収録されたコメントで「彼はD・モドゥーニョの息子・・・マッシモ!」と
みんなが答えているのだが、IMDbにそういう名前の俳優はいない。
で、一番表記が近いのがマルチェロ・M。彼はデオダートの
「ダイヤル・ヘルプ」や、バーヴァの「キャロルは真夜中に殺される」
などにも出演している男優さんだ。)、
テントの中で刺し殺されるのが「デモンズ2」や「キャロルは
真夜中に殺される」に出ているエレーナ・ホッペ。
監督のL・バーヴァがヒロインと入れ違いに地下鉄から降りてくるおっさん、
特殊効果のS・スティヴァレッティがデモンズの一人(主人公達が
映画館の屋上に上って、町を見回すと、向かいの建物の窓際に立っていて
爪をガラスに立てるのがスティヴァレッティ)で顔出ししているのもチェック。
若い頃はボディビルをやっていたスティヴァレッティのデモンズは
なんか、ちょっとムキムキ系でコワイ。
<特殊効果とスタッフたち>

「デモンズ」は15年以上前の映画だが、CG全盛の今見返しても
特定のシーンのアナログな特殊効果は極めて衝撃的で、
非常に気持ちの悪い効果を上げている。
映画が作られた80年代の中頃は、世界的にスプラッター物が
持てはやされていた時期であり、現在このような大量の血が
流れるような商業映画を作ることは不可能に近いらしい。
こうした血まみれ場面を撮っていた彼ら自身は、
「実際にはあり得ないことだし、ひとつのジョークとして
こういうシーンを撮影したんだ」と語っている。
(スティヴァレッティらは「デモンズの」過激なゴア場面に対して、
ボソッと「恥ずべきだ」と発言している:笑)
「フェノミナ」で初めて特殊効果の世界に足を踏み入れた
S・スティヴァレッティが、デモンズに付けるパーツを製作、
実際にそれを役者にメイクするのが、ジャネット・デ・ロッシの元で
修行を積んだツワモノ=R・プレストピーノ、
という役割分担になっていたらしい。
今ではすっかりその道の大家となり、フルチの死後、アルジェントから
「肉の蝋人形」の監督に抜擢されたスティヴァレッティだが、
様々な特殊効果が満載された「デモンズ」は、若かりし彼
(撮影当時は28歳?)にとって、一つのチャレンジであり、
自分のキャリアにおいても非常に重要な作品になったと、
彼自身がコメントしている。
映画のコンセプトとして、デモンズはメディアから発生し、
その姿はG・A・ロメロの「ゾンビ」シリーズに登場する
生ける死者のような姿にはしない、ということが
最初から決定されていた。このお約束はパート2では
テレビのブラウン管からデモンズの侵蝕が始まり、
パート3では本=文化・歴史から物語が始まる点を見ても
キッチリ守られていると言えよう。
その他、具体的なデモンズ変身シーンのメイクは
レナートとトニーノのコリドリ兄弟が担当。自社?スタジオを
使って、様々な地獄絵図を作り出すのに貢献を果たした。
また視覚SFX(というか照明?)をヤシント・ブレッティ
(マリオ・ブレッティとする資料もある。この映画の時点で
45年のキャリアを持つイタリア映画界屈指のベテラン照明マン
らしいが、ギャラが高いので「金食いマリオ」というあだ名があるらしい)、
ヘリコプターやバイク、デモンズの面など、劇中の大・小道具
製作にアンジェロ・マッティがクレジットされている。
舞台装置を手がけるデバイデ・バッサンは
アルジェント映画の常連。ついでに編集をスーパーヴァイズ
しているフランコ・フラッシェリもアルジェントの友人だという。
彼らが頑張った特殊メイクは血糊グッチョリで確かに見物だが、
映画の方の作りが大味な為、どうも真剣に怖くならないまま
怪物と血みどろの惨劇を羅列した印象が強い。
予算もかなりかかっているが、結局はバブル映画なんだろうか。
(音楽のC・シモネッティとかに関しては書かなくても良いですよね?)
<映画のロケ地>
舞台となっているのは、製作当時、東西の壁に隔てられていたドイツ、
西ドイツのベルリンが選ばれた。冒頭の駅のシーンは当然ベルリンだが、
電車の発着の騒音が凄まじく、バーヴァは肝を冷やしたと語っている。
このシーンはゲリラで撮影されたのか、電車の乗客が
カメラやN・ホーヴェイをジロジロ見ている様子が画面に
写ってしまっている。
また劇場の外観に使われた古い映画館は、ローマの中心街から
ほど近い場所にあった実在の劇場<アルク>が使われた。
普段は目立たないこの劇場も、撮影後は若い映画ファンが
訪れる観光スポットと化したらしい。
(現在では銀行になっているという)
映画館のホールには「四匹の蠅」や「メトロポリス」
ウェスタンやジャーロのポスターが飾られ、
「フェノミナ」も担当した音響マンのルチアーノ・アンゼロッティは
その場所を「20世紀の地獄の入り口」と呼んでいたとか。
また撮影用に血みどろのメイクされた役者達が
待ち時間を過ごす場所として、劇場横のバールが使われ、
人々はそこを<地獄の夜のバー>と名付けたらしい。
この劇場の名前である<メトロポール>は、どこか古くさい
イメージを出したいという意向で決まった。
もちろんホラー映画発祥の地であるドイツを代表する
サイレント映画の傑作「メトロポリス」からの引用も
含まれているに違いない。
アルジェントの活躍を追ったドキュメンタリー映画
「鮮血のイリュージョン」でも紹介されているが、
映画館に落ちてくるヘリコプターは本物。
なぜ唐突にヘリが墜落してくるのは謎だが、
バーヴァ曰く「ヘリの操縦士がデモンズと化しており、
外界でも既にパニックが広まっている事を示している」のだそう。
因みにこのヘリが「ゾンビ」のラストで、ピッツバーグの
モールを飛び立ったヘリと同一かどうなのかは不明。
(ま、普通に考えてアメリカからドイツへ飛んでこないよね?)
劇中劇のなかで、若者グループが探検に行く廃墟は
1740年に流行した疫病でうち捨てられた教会の建物で、
多くのイタリア映画でロケ地として用いられたという。
実際マリオ・バーヴァも「ブラック・サバス」の1編、
ボリス・カーロフが主演した「吸血鬼ウーダラグ」でこの場所を
使っているらしい。
<無意味コラム「キュービック方式」>
「デモンズ」が公開されたとき、劇中の惨劇が映画を見ている客を襲い、
(それが振れ込みとしては)実際に映画館にいる観客にも波及する
構成を<キュービック方式>と呼んでいたが、この元ネタ?らしき
映画の宣伝を発見。それが立体映画「空飛ぶ十字剣」。
若い方はご存知ないかもしれないが(泣)、ある程度の
年齢以上の方なら名前を聞いた記憶が残っているであろう立体映画である。
この映画の宣伝が<ウルトラ・キュービック方式>。
これを「デモンズ」における恐怖の3次元波及効果に当てはめた?ようだ。
そもそも立体映画は(以下、映画雑誌の受け売り。サンクス、Drスクリーン!)
1935年にMGMが試作し、コロムビアの「恐怖の街(ジェットコースター暴走)」、
ユナイトの「ブワナの悪魔(ライオン暴走!)」、ワーナーの「肉の蝋人形
(ブロンソン暴走)」などで、一時期かなりの人気を呼んだギミック。
ヒッチコックの「ダイヤルMを廻せ(背中に突き刺さるハサミ!)」や
「裏窓」も立体で製作されたが、日本では通常版で上映された。
(ヒッチコック自身、立体効果があまり出なかったと後に述べている)
当時の立体映画は2台のカメラを並べて撮影、2台の映写機で
同時に上映するシステムで、画面が暗い、偏光メガネのせいで
目が疲れる、フィルムを掛け直す際に上映が中断するなどの
欠点が数多くあったらしい。故に同時に開発された巨大スクリーン、
シネスコ上映に人気を奪われてしまった。
(具体的に書かれていないけど、コレがいわゆる赤青メガネの3D?)
しかし立体映画は70年代に入ってアメリカで復活。
撮影にも1台のカメラを使用し、上映も映写機1台で済む新方式が開発された。
しかし、こうした特性を取り入れたのはキワモノのジャンルとされる作品ばかり。
ポルノ映画の「淫魔」「先天性露出狂」、そして英国ゴアの巨匠
P・ウォーカーの初期ポルノ「グレタの性生活」、更にはイタリアの
大御所プロデューサーの命で急遽立体映画化されたP・モリッシーの
「悪魔のはらわた」などがスクリーンを賑わした。
こうした映画では、撮影時に人間の目より少し離れた距離で
レンズを2つ置き、それぞれの像をプリズムを通して1つに結ばせ、
それを上下に分けたフィルムの1コマに同時に記録
(右の像を上、左を下に記録)。映写する際には映写機の先にプリズムを置き、
2つの映像をスクリーン上にダブらせて映写するシステム。
これを一定方向の光しか通さない偏光フィルターを用いた
メガネをかけて鑑賞すると、左右の眼に、それぞれ撮影時に
左右のレンズがとらえた映像が見えるため、結果的に映像が飛び出すわけ。
日本でも3Dがポルノに利用され(題名を忘れたが電球を突っ込んだりする映画)、
その後は香港・台湾へブームが飛び火、日本で3Dが忘れ去られた頃に
上陸したのが、巨大な十字の鉄板が宙を舞い、首を切り落とす
(そういう漫画もあったよねぇ:笑)「空飛ぶ十字剣」だった
(台湾の製作者がアメリカからカメラを借り、製作した映画だそうだ)。
立体映画はネタ切れに悩む現代のウィリアム・キャッスル達にも好評なようで、
80年の頭頃にアメリカでリバイバル・ヒット。チャールズ・バンドが
初期の映画群でさかんに用いた(デミ・ムーアが出ていた「パラサイト」も
立体仕立て→輸入版ビデオは3D仕様だった)。ブームはメジャーにも飛び火、
ちょうどシリーズ3本目を3Dと引っ掛けて製作する脳たりんパターンが激増、
「13日の金曜日part3-D」、「ジョーズ3-D」、「悪魔の棲む家3-D」
などが盛んに作られた(どこがメジャーかは聞かないで:涙)。
比較的最近だと「エルム街の悪夢6」(どこが最近?)のラスト部分が
赤青の立体上映だったのが記憶に残っている。
(輸入版LDは本編と別に立体仕様のラストを特別収録)
そろそろ立体映画復活の気配が感じられる、今日この頃だ。