ちびキング by 海月 【〜Stepen King “The Green Mile”〜】

 

  2000年陽春公開の映画 『グリーン・マイル』について,,,

アカデミー賞 4部門ノミネート。 作品賞,助演男優賞(マイケル・クラーク・ダンカン),脚色賞,音響賞
  残念ながら受賞はなりませんでしたが,それでも日本での興行成績は良いようです。   やはり『ショーシャンクの空に』で組んでいるキング+ダラボンのコンビという安心感と,実際にそつなく作られている作品の出来によるものでしょう。

  ま,作品の感想を下のほうに載せました。

   

まずは,その書籍についてですが,薄手のペーパーバック(日本では単行本)による分冊形式で発刊。 つまり,140〜50ページの単行本を”ひと月”に1冊づつ出版していくという方法を用いました。 1冊読んでも次のストーリーを知るまでは1ヶ月待たなければならない,という”じらし”を用いています。 佳境に入っていけばいくほど,”次にはどうなっているんだ”っていうの,とっても気になるような(それだけ面白いということなんですけど)作品でした。 といいつつ,私はそんな環境が我慢できずに,全6冊が出揃ってから買いましたけど

新潮社から秘蔵本ということで,6冊の単行本を1冊のハードカバーにまとめた本がでました。 映画公開に合わせた宣伝+ファン向けですね。

『The Green Mile』
  
(『グリーン・マイル』)

STEPEN KING   
(スティーヴン・キング)
白石 朗=訳  

新潮文庫

  1  ふたりの少女の死
  2  死刑囚と鼠
  3  コーフィの手
  4  ドラクロアの悲惨な死
  5  夜の果てへの旅
  6  闇の彼方へ

  物語なんですが, 1932年 コールド・マウンテン刑務所のEブロック(死刑囚舎房)にておこった事を,当時,そこで主任で働いていた男が回想形式で紙に綴っていくという方式を取っています。
  そのコールド・マウンテン刑務所,Eブロックから電気椅子に辿りつくまで歩く通路は,床が緑のリノリウムであることから<グリーン・マイル>と呼ばれている。 そこで起きた様々な出来事を綴っていくと共に,話しは現在の主人公のシーンにも戻り,話されている物語の謎も解きほどかれていく。


  それと,さすがにキングらしく,様々なタイプの人間を描ききっています。

登場人物としては,,,
ポール・エッジコム コールド・マウンテン刑務所Eブロック看守主任
ハル・ムアーズ コールド・マウンテン刑務所長
ハリー・ターウィルガー Eブロック看守
ディーン・スタントン Eブロック看守
ブルータス・ハウエル Eブロック看守
パーシー・ウェットモア Eブロック看守(政界にコネがあり,仕事に就いている)
ジョン・コーフィ 黒人死刑囚
エデュアール・ドラクロア フランス系死刑囚
アーレン・ビターバック 死刑囚。通称<首長>
アーサー・フランダース 死刑囚。通称<大統領>
トゥート・トゥート 模範囚。
ミスター・ジングルズ 鼠。通称<スチームボート・ウィリー>

 


【映画の感想】 (『ショーシャンクの空に』との比較) ネタバレあり

  さて,実際の映画の『グリーンマイル』ですが,実は3時間という長丁場だった作品。 ちょっと気合を入れなくっちゃ見れなさそうなんですけど,そこはそれ,飽きさせることなく,見事に撮り上げてます。 まず,原作はもちろん我らがスティーヴン・キングですが,その雰囲気を見事に映像化しているのが『ショーシャンクの空に』でメガホンをとったフランク・ダラボン監督,主演に『フォレスト・ガンプ/一期一会』 『フィラデルフィア』で二度のオスカーに輝くトム・ハンクス。 ジョン・コーフィには『アルマゲドン』で注目をあびた,まさにこの役にぴったりってかんじのマイケル・クラーク・ダンカン。 なかなかですね。

  薄い単行本といえども6冊にわたる原作。 それをいかに3時間内にまとめるか,っていうことが監督の力量でしょうね。 そういった点では,原作の雰囲気をいかし,大事な部分は残しつつ,エピソードの出し方をちょっと変えたり,または省いてみたりっていうのは,流石だったと思います。 まぁ,あの部分は残して欲しいっていうような希望は人それぞれあったでしょうけど。

  私は,この『グリーンマイル』を見に行くにあたって,きちんと『ショーシャンクの空に』を事前予習として見ていったのですが,個人的にはそれが敗因だったような気がします。 というのも,どちらもキングの原作を上手くいかしています。 が,出来としては『ショーシャンクの空に』の方が良かったような気がするからです。

  まず,主演の二人。 希望を持つ事を忘れなかった,ティム・ロビンス演じるアンディ・デュフレーンと,ジョン・コーフィという神から力を授かった男を殺さなくてはいけなかったという,トム・ハンクス演じるポール・エッジコム。 まぁ,個人的な好き嫌いもあるのかもしれませんが,ティム・ロビンスの飄々とした演技に私は一票を入れてます。 (役柄もあるんでしょうけど,トム・ハンクスのぶよぶよした体つきにはちょっとビックリ)

  そして,やっぱりラストでしょう。 白く広がる浜辺で終わる『ショーシャンクの空に』に比べ,悩みつづけ,一種の罰に苦しまされる事となっている『グリーンマイル』。 『グリーンマイル』で泣いたという話をよく聞きますが,(確かにしっとりさせるシーンもありますし,上手いつくりではありますが)決してお涙ちょうだいっていう作品ではないですよね。 重く考えさせる『グリーンマイル』のラストシーンをみんなはどう受け取るんでしょうね。 (なぁんて,原作を読んでいるにも関わらず,最後までラストを忘れていたのは私です。)


【映画のチラシ】

これが,巷に出まわっている 『グリーン・マイル』のチラシです。 アカデミー賞を前面に出していたんですが,やっぱりというか取れなかったです(笑)。

(最新バージョンのチラシ)

   

(最初のバージョン)