Survivor - サヴァイヴァー- ★★★
放送局: CBS
プレミア放送日: 5/31/00 (Wed) 20:00-21:00 (1hr x 13)
製作: サヴァイヴァー・プロダクションズ、マーク・バーネット・プロダクション
製作総指揮: マーク・バーネット
製作: コンラッド・ピリジャン
音楽: ラス・ランドー、デイヴィッド・ヴァナコア
美術: ケリー・ヴァン・パター、ウェンデル・ジョンソン
ホスト: ジェフ・プロスト

参加者:
ダーク・ビーン(23)酪農業
グレッチェン・コーディ(38)教師
リチャード・ハッチ(39)企業トレイナー
スーザン・ホウク(38)トラック運転手
ケリー・ウィグルスワース(22)川下りガイド
ショーン・ケニフ(30)医者
B. B. アンダーソン(64)引退した建築請負人
ルディ・ボーシュ(72)引退した海軍兵(ネイヴィ・シールズ (Navy SEALS))
コリーン・ハスケル(23)学生
グレッグ・ブイズ(24)職人
ステイシー・スティルマン(27)弁護士
ソーニャ・クリストファー(63)ミュージシャン
ジョエル・クラッグ(28)セールスマン
ジェナ・ルイス(22)学生
ジャバシ・ピーターソン(30)少年バスケットボール・チームのコーチ
ラモナ・グレイ(29)化学者

内容: マレーシア、南シナ海に浮かぶ無人島、プラウ・ティガ島に22歳から72歳までの男女をそれぞれ8人ずつ、計16人の参加者を集め、39日間サヴァイヴァル生活を行わせて競わせるゲーム/リアリティ・ショウ。16人は8人ずつタギ (Tagi) 族とパゴン (Pagong) 族という二つのチームに別れ、サヴァイヴァル生活を強いられる他、定期的にチーム対抗のゲームに参加しなければならない。ゲームに勝ったチームはマッチやシュノーケル等の貴重な生活必需品を与えられるが、負けたチームは何も貰えないだけでなく、チーム内で最もサヴァイヴァル生活に貢献していないと見られる一人を投票によって選ばなければならない。選ばれた者は即刻島外退去を命じられ、島を去る。参加者が最後の二人になった時点で、それまでに去った者の投票によって優勝者を決める。優勝金額は100万ドル。次点が10万ドルで、40万ドルが残りに分配される。

Survivor アメリカのTV界では、疑似ドキュメンタリー・タッチの番組を総称してリアリティ・ショウと呼んでいる。この名称でカヴァーされる範囲は広く、MTVの「リアル・ワールド」、FOXの「コップス」からクイズ番組まで、ひっくるめてリアリティ・ショウと呼ばれる。このジャンルで今最も知られているのが、ABCのクイズ番組「フー・ウォンツ・トゥ・ビー・ア・ミリオネア」で、この番組、昨夏から始まってあっという間に視聴率トップの座に君臨するお化け番組となってしまった。

そして、その「ミリオネア」を裏番組に回し、叩き潰したのがこの「サヴァイヴァー」である。いや、私はとにかく早く「ミリオネア」を破る番組が現れないかと願っていたので、とにかくそれだけでも嬉しい。ABCは「ミリオネア」人気におんぶして、現在週3日「ミリオネア」を編成しているのだ。週に1回ならまだしも、3回もプライムタイムにクイズ番組にチャンネルを合わせるなんて、私には考えられないよ。しかも今秋からは週4日編成するといっている。頼むからやめてくれよ。

しかしその「ミリオネア」、流石に最近は視聴者も少しは飽きてきたようだ。放送が始まって最初の方は視聴者は回答者に同化してはらはらどきどきしていたが、既にその100万ドルを獲得したミリオネアが4人も出、当初のスリルとサスペンスは去った。今年春先まで無敵だった「ミリオネア」も、最近では人気に翳りが出てきた。5月にはまず木曜の「ミリオネア」でNBCのシットコム「フレイジャー」に破れ、日曜もCBSのミニ・シリーズ「ジーザス」に破れた(しかしキリストのドラマというのも私は別にTVで見ようとは思わないが。)そしてこの「サヴァイヴァー」で、ついにリアリティ・ショウでも「ミリオネア」の牙城は崩れ去ることになった。ほっ。これでABCは考え直して週4回も「ミリオネア」を編成するなんてことはやめてくれないだろうか。ついでに言っとくが、「サヴァイヴァー」が編成されているのは水曜で、本当なら日、火、木に編成されている「ミリオネア」は裏番組にはならない。「サヴァイヴァー」が人気番組になりそうだと見たABCが、人気のでないうちに番組を潰そうとわざわざ裏番組に「ミリオネア」を当ててきたのだ。それなのに「ミリオネア」は「サヴァイヴァー」の前に破れ去った。私が溜飲を下げたのは言うまでもない。

「サヴァイヴァー」は、全米から募集した老若男女16人の一般市民を無人島に閉じ込め、サヴァイヴァルさせるリアリティ・ショウである。これだけならほとんど「進ぬ!電波少年」の骸骨マニアと変わらない。どこでも人間の考えることに大差ないようだ。それとも「サヴァイヴァー」のプロデューサーが「電波少年」を見てパクったのかとも思ったが、実はこの番組のオリジナルはスウェーデン製なのだそうだ。本当にどこでも人間の考えることは同じである。あるいはこのスウェーデン製オリジナル番組の製作者が「電波少年」を見ていたか、「電波少年」のプロデューサーがスウェーデン製オリジナルを見ていたのかも知れない。ま、私としては面白い番組を見られるならどちらでもいいです。

しかし「電波少年」と「サヴァイヴァー」の決定的な差は、あくまでも「電波少年」が主人公二人のサヴァイヴァル生活に焦点を合わせ、二人がどうやって生き延びていくかが最大の関心であったことに対し、「サヴァイヴァー」はその上にゲーム番組であり、毎週一人ずつ参加者が脱落していく勝ち抜きゲームであるところにある。いやあ、これが面白いんだなあ。16人の参加者はまず2チームに分けられる。そのチームを定期的に体力ゲームで戦わせ、負けたチームはその後で「カウンシル(協議会)」を開き、チームの中で最も足手まといとなると思われる者一人を投票で選び、追放するのだ。

何が面白いって、この番組の最後の追放投票のシーンが一番面白い。番組内で両チームの勝ち負けを決めるゲームは、基本的に体力ゲームである。因みにプレミアの回ではゲーム内容は海の上に浮かんでいるいかだを早く持って帰ってきたチームの勝ちというものだった。これだけだともちろん体力のない、従って年寄りから先に追放されそうなものだ。しかしそれだけではないんだなあ。基本的に共同生活では同じチーム内でお互いコミュニケーションをとることが重要となってくる。そのため、サヴァイヴァル技術では1番の、元ネイヴィ・シールズ!のルディが、最初からタギ・チームの皆に命令口調で指示を出そうとしていたことが反感を買い、危うく最初の回で追放されそうになっていた。つまりは同じチーム内でのパワー・ゲームの要素も持っており、敵は相手チームだけでなく、まずは獅子身中の虫から叩かなければならないわけだ。最終的に信じられるのは自分だけ、今日組んだチームメイトが明日は裏切るかも知れない。厳しいなあ。もちろんだからこそ見ている者にとっては面白いのだけれど。結局この回では体力ゲームで確かに足手まといになっていたソーニャが投票によって追放されたのだが、いやあ、次は誰か、タギ・チームはこのまま負け続けてしまうのか、興味津々である。

そのソーニャが追放されるきっかけとなったいかだ引きゲームでは、彼女は他の皆が全力で海の中、いかだを引っ張っているところを、躓いて転んでしまった。参加者は勝敗(と、もちろん優勝賞金100万ドル)がかかっているから、必死である。倒れたソーニャが必死でいかだにつかまっているのを承知でそのままずるずると引っ張っていく。ルールがチームの全員が常時いかだに手を触れていなければならないというものだったため、ソーニャはとにかく必死でいかだから手を離さないようにしがみつき、他の者はとにかく前へ前へ進もうとする。ひゃー、スリル満点である。結局チームはソーニャが体勢を立て直すのを待たざるを得なくなり、そのタイム・ロスのせいでゲームに負ける。彼女が最初に追放されたのは致し方ないところだろう。しかし、最初に年寄りが追放されたとはいえ、次もそうだとは限らない。さあて、次は誰か??

私は最初、各々のメンツを誰も知らないから(当然だ)、いちばん可愛いコリーンを応援しようかなと思っていた。ところが、見ていると彼女はあまり共同作業に参加していない。自由時間はほとんど遊んでいるように見える。パゴン・チームの同僚、B.B.は、彼女は遊んでばかりいると愚痴をこぼす。共同作業でこれじゃあ駄目だなあ。そうこうしているうちに番組は進み、参加者の性格が段々はっきりしてくる。B.B.だって、自分一人が働いているんだみたいな態度は他のメンバーから反感を買うだけだろう(と思っていたら案の定、B.B.は第2回目で追放された。やっぱり。)タギ・チームの仕切り屋で命令口調のルディとリチャードも危ないな。リチャードなんて、企業教育のトレーナーという、いかにも仕切りたがりの職についてるし。プレミアの回で、私が民主主義の代表みたいな感じでチームをまとめようとしていたのは、リーダーシップというよりはただの口先男にしか見えなかった。あんな奴早く追放してしまえ。

そんなこんなでプレミアの回が終わった時、私が一番好感を持ったのはタギ・チームの女性トラック・ドライヴァーのスーザンと、パゴン・チームの教員のグレッチェン。スーザンは職業柄か、歯に衣着せないストレートな物言いが頼もしく、信頼できそうな気がする。少なくとも後ろからぐさっとやられることはなさそうだ。グレッチェンも職業柄か、最初に相手の言うことを聞こうとする姿勢に好感が持てた。もちろん体力で勝る男性は皆それぞれチャンスがあると言える。その中ではガタイもよく人当たりもいいグレッグが頭一つ抜き出ているか。二人の黒人、ジャバシとラモナは、ラモナは最初にいかだに乗っている時から船酔いしてたので、あれじゃあまず無理。ジャバシも何にでも口に入れて生き延びないといけないのに、毛虫を食べるのを嫌がってるようじゃ駄目か。因みに番組の第3回目では、参加者は既に野ネズミを食っていた。私の予想は -- 本命:スーザン、次点:グレッグ、穴:グレッチェン、大穴:ダークと見た。さあて、優勝者の決する2か月後が楽しみだ。

Survivor Watch! (6/22)
上記の通り第1回にソーニャ、第2回はB.B.が追放されたわけだが、第3回はステイシー、第4回はラモナが追放された。ここまではある程度予想通り。多分波乱があるのはこれからだな。いやあ、こんなにマジに追っかけでTVを見るのは久し振りだよ。ところで、アメリカではケーブルTVのフード・チャンネルが吹き替え版の「料理の鉄人」を放送している。結構カルト・ヒットになっているのだが、今回それを見ていてふと気づいた。「料理の鉄人」の最後の判定の部分と、「サヴァイヴァー」の最後の追放者を決めるカウンシルの部分のノリがそっくりなのである。さて、勝つのは誰か、追放されるのは誰か、泣いても笑っても一度裁定が下りればそれまでよ‥‥という緊張感がまるで一緒。裁定が下りた後で、敗者が、悔しいけれどもほっとした、でも悔しい、ちょっと苦笑いなんかしてみたりして、いや、ここは勝者を讚えよう、みたいな複雑な表情が交互に顔をよぎるのも一緒。

「料理の鉄人」のカタルシスはこの判定の部分なくてはあり得ないが、「サヴァイヴァー」もそうなんだな。「料理の鉄人」では判決はタケシ・カガが勝者の名前を読み上げる一瞬で片がつくが、「サヴァイヴァー」はホストのジェフ・プロストが参加者の投票用紙を一枚一枚読み上げていくので、徐々に盛り上がって追放者が決まる。何が面白いかって、自分の名前が何度も読み上げられた参加者の一人が、自分か、それともまだチャンスはあるか、という心の中のせめぎ合いを思わず表情に出してしまうこの瞬間が一番ドラマティック。結局、一方は料理番組の仮面を被ったリアリティ・ショウだし、一方はサヴァイヴァル・ドキュメンタリーの仮面を被ったリアリティ・ショウだ。そうかあ、リアリティ・ショウはプレゼンテイション次第でよくできたドラマ以上の興奮を視聴者に与えることができるんだなと、改めて感心した次第。

Survivor Watch! (7/6)
なんと「サヴァイヴァー」、第5回目は私が大穴と見たダークが追放されてしまった。彼は時々仲間を助けるでもなく一人で聖書なんて読んでたからなあ。やはり最初に問題となるのはチームワークなんだよなと改めて感じた。第6回目に追放されたのはジョエル。とりたてて彼の印象というのはないが、やはりチームワークが重視されたようだ。いきなり男が連続で追放されて、これで男女同数となってしまった。来週からは10人とほぼ半数になったサヴァイヴァーたちが1チームに合同してその中から追放者を決定することになる。また新たなパワー・ゲームの始まりだ。予断は許さない。

ところで、彼らが野ネズミを食っていたと前に言ったが、なんとそれに文句を言う環境保護団体が現れた。残酷なだけでなく、その土地に棲息する動物を食うことで、その土地に固有の生態系を乱すというのだ。たかだか数匹の野ネズミを食ったくらいでなんだと思うのだが、それに対する番組プロデューサの弁解がまたすごい。この島にいるネズミは元々島に立ち寄った船によって運ばれてきたものだから、それを食っても島本来の生態系には影響しないというのだ。はい?と思ってしまった。文句をつけるほうもつける方だが、へ理屈を言う方も言う方だ。まったくガキの喧嘩だぜ。

Survivor Watch! (7/20)
なんてこったい。「サヴァイヴァー」第7回目で追放されたのは、私が穴に予想していたグレッチェン、第8回目が次点に予想していたグレッグと、大外れも甚だしい結果になってしまった。残るは本命に推しているスーザンだけか。頑張ってくれよ。さて、結構スキャンダルが引きも切らない「サヴァイヴァー」だが、今回はまず、CBSが大々的に宣伝している自社サイトで、最後に残った優勝者をばらしてしまった(らしい)というのが明らかになった。らしい、というのは私がこの情報を知ってアクセスした時には既にこの問題は解消されていたからだが、ほんの一時期ではあるが、なぜだかCBSのホーム・ページで、優勝者以外の顔写真に×印がついていたというミスがあったようだ。この話は業界紙にも載っていて、確認の裏付けがとれているから間違いのないところ。ふっふ、サイバー・ワールドまで問題が出てきたか。

それ以外の参加者関係では、ルディが地元の釣り大会で大物を釣り上げて一等賞をとったとか、家に帰ってきたリチャードが、自分のいない間中、鬼のいぬ間にとばかりに不摂生して太ってしまった息子を見て激怒、痩せさせようと強引に嫌がる息子を走らせているところを、児童虐待で逮捕されたとの報告が。こいつはそういうことやりそうな奴に見えたよ。その他にも、ケリーが盗まれた他人のクレジット・カードを使用して警察から事情聴取されたとの知らせもある。どんなに人選を念入りにやっても、100%問題なしというのは不可能だし、番組が人気になればなるほどアラを探す奴も出てくる。人気番組の宿命だな。さあて次は何が出てくるか。

Survivor Watch! (8/3)
「サヴァイヴァー」第9回目では、美人でプロポーション抜群で、人気No.1のジェナがついに追放された。やはり見かけだけじゃあ駄目なようだ。それでも頑張ったとは思うけど。しかしそれを言うなら、プレミアでB.B.からあれだけ共同作業に手を貸さないと苦情を言われていたコリーンがまだ頑張っているのが不思議だ。ここがパワー・ゲームの面白いところである。追放者を決めるのは参加者全部の投票によるから、一部からは嫌われていてもそれ以上の人数から共感を得ていれば追放されないで済む。あるいは、自分より嫌われる人間がいればいいということもある。この辺がパワー・ゲームのパワー・ゲームたる所以である。

そして第10回では、今回追放されるかされないのか、今度はどうだまだ頑張っているのかといつも思われていたジャヴァシが、ついに追放された。いやあ、彼はよく頑張ったよ。私は彼は最初の方で追われてしまうと思っていたのに。性格はよさそうだったから、きっとそのせいだな。役にはあまり立ちそうになかったけど、誰の敵でもなかったという、その辺だろう。しかし参加者もついに残り6人。これからはあいつは嫌いじゃないという消極的な理由よりも、あいつは役に立つという積極的な理由がないと生き残れないだろう。その点やっぱりコリーンが生き残る可能性は低いな。皆から好かれているようにはまったく見えないリチャードとルディが残っているのは、なんとなくいけ好かなくてうざったい奴ではあるが、しかし魚を釣るのがうまかったりサヴァイヴァル技術に長けてたりと、一応は使えて役に立つところを証明しているからに他ならない。うーん、私はやっぱり彼らには勝たせたくないな。スーザン頑張ってくれ。

Survivor Watch! (8/17)
やっぱり。「サヴァイヴァー」第11回は、もうそろそろだろうと思っていたコリーンが追放された。彼女はこれまでよく頑張っていたが、生き残っていくのに必要な誰からも評価される能力に欠けていたから、確かにこの辺が限界だろう。そして第12回ではショーンが追放された。これは番狂わせ。私はてっきりケリーだろうなと思っていたのに。これでついに残りは4人。リチャード、ルディ、ケリー、スーザンの男女二人ずつ。巷では誰が優勝するかのトトカルチョが盛んである。私のアメリカ人の同僚は、パワー・ゲームとしての「サヴァイヴァー」を見た場合、最もうまく立ち回っているのはリチャードだが、彼が優勝することはないだろう、何故なら皆本心では彼のことを嫌っているからだと言っていたが、私も同意見である。リチャードとルディの二人は、最初偉そうに振る舞って皆の反感を買おうとした後、すぐにうまく順応して立ち回り、ここまで生き残ってきた。ルディは軍隊出身、リチャードは企業教育のトレーナーと、パワー・ゲームに慣れていることが大きい。しかし最後の投票になったら、この二人に好意的な票が入るとは思えない。私が応援していたスーザンも、裏で共同してのパワー・ゲームなんてないなんてまったく信用できないことを言ってたし、最後の最後になって誰を応援していいかもわからなくなった。もう傍観者に徹することにしよう。

さて、「サヴァイヴァー」、来週はいよいよ最終回である。ここまで来ると、誰と誰が共同して誰を追放しようとするだろうなというのがほとんど読めてしまう上、登場人物が少なくなって番組内での盛り上がりが欠けるので (本当はもうこれ以上ルディとリチャードを見るのに耐えられないから)、この段階で前回までに追放された参加者をもう一度集め、最後の投票を行なって優勝者を決めてしまおうという考えは正しいと思う。最終回はプレヴュウ30分、本編2時間、総集編1時間のプライムタイムを全部占領しての大盤振る舞い。現在「サヴァイヴァー」は、新エピソードが放送される時の「ER」とほとんど同じ、だいたい20/30 (視聴率20%、シェア30%) という文句なしに最高の視聴率を稼ぎ出している番組だから、その恩恵にあずかろうというCBSの気持ちはよくわかる。最近は毎回放送される度にそれまでの視聴率記録を塗り替えているから、最終回は一気に記録的な高視聴率を叩き出すかも知れない。結果が本当に楽しみだ。

Survivor Watch! (8/24)
2時間にわたって一挙放映された「サヴァイヴァー」最終回、まず、リチャード、ルディ、ケリー、スーザンの4人に絞られた最終候補者の一人が脱落する。最初に、リチャードとスーザンに2票ずつ集まる。もちろんリチャードとルディがスーザンを、ケリーとスーザンがリチャードを追放しようとしているわけだが、2対2と「サヴァイヴァー」初の同点になり、タイ・ブレークへ。そこでなんと、ケリーがスーザンを裏切ってしまうのだ。その時のスーザンのショック、察するにあまりある。しかし、ケリー、スーザンが追放されちゃったら今度はどう考えても追放されるのはあんただよ、それは得策とは言えない!と思っていたら、その辺は番組製作者も考えていて、次の追放者は炎天下で一本の棒を触り続けるというゲームの勝者が一人で誰を追放するのかを決める決定権を持つのであった。それに勝ったのはケリーで、彼女はルディを追放する。そしてついに、勝負は最後の二人に。

最後の勝者はそれまでに追放された参加者7名の投票によって決められるのだが、その7名は、投票の前にケリーとリチャードに一人一人質問する機会を与えられる。そこでなんとスーザンは、私は質問はしないが言いたいことがあるとスピーチを始めるのだが、これがすごかった!なんとスーザンは、リチャードが蛇だとするならばケリーはドブネズミだと言って、延々とケリーを貶し始めたのだ。あんた、これは全米ネットのTVだよ、しかも人気番組の最終回、視聴率は無茶苦茶高いぞ。それなのに裏切られた怒りを思う存分吐き出したスーザンは、ケリーに、これからどこで何をしようと勝手だが、二度と自分の前に姿を現さないでもらいたいと言って締めくくった。全員唖然。ケリーの唇も心なしかぷるぷる震えている。そりゃあそうだろう、あれだけ他人から悪し様に言われたのは生まれて初めての体験だったに違いない。

そしてスーザンのこのスピーチは、その後に投票する他の6人にも影響を与える。最も影響を受けたのがジャヴァシだったのは論を待たない。彼はほとんど感情的になってスーザンに対する感情を吐き出した後、当然のように勝者としてケリーに投票する。コリーンもケリーに投票していたのは、スーザンに反感してのことだろう。その後司会のプロストが投票を読み始めると、なんと票は割れて3対3に。プロストが最後の1票を読み上げる瞬間は、本当にどきどきした。そして最後の1票は‥‥リチャード! オー・マイ・ガーッッッッッ! なんてこった。な、ん、て、こ、っ、た。信じられない。我が目を疑ってしまった。誰がこんな幕切れを予想しただろうか。最終回のツイストに次ぐツイスト、どんでん返しに次ぐどんでん返しは、ハリウッド映画も真っ青の、ほとんどシュールの域に達していた。まったくなんて番組だ。翌朝、ニューヨークでは天下のニューヨーク・タイムズを含め、デイリー・ニュースもニューヨーク・ポストも一面でこのニュースを扱っていたが、ニューヨーク・タイムズは見出しで「Unreal」と掲げていた。まったく同感である。

本編が終わった直後、全参加者は今度は生放送の討議に参加したわけだが、いや、間にルディを置いて座っていたケリーとスーザンが、やはり白眉だった。もうあれは終わったことだからと言って握手なんか交わしていたが、あれは本当は絶対そう思ってないね。ケリーは本心では死ぬまで許すかと思っているに違いない。しかしそれよりもびっくりしたのが、島での番組収録が終わった後、脂肪吸引手術を行ったとかで、見違えるように痩せて登場したリチャード。ヒゲも剃り落として、まったくの別人である。こうやって見ると、ゲイというのが納得できる。ま、100万ドルももらったんだからさ、なんでも好きなように使ってくださいよ。

CBSはこの生放送の後、11時のニュースでもこの結果をトップ・ニュースとして扱っていた。その後の11時半の深夜トーク・ショウは、私は普段はNBCのジェイ・レノの「トゥナイト」を見ているのだが、その日はCBSの編成に興味があり、その後もずっとCBSを見ていた。そしたらやっぱり、デイヴィッド・レターマンがホストの「レイト・ショウ」でも「サヴァイヴァー」の面々がゲストで出演するという、この日はまったくの「サヴァイヴァー」一色の編成だった。リチャードはそこで本編放送中に話題を醸したぼかしつきのオール・ヌードをまた披露。おまえの裸なんぞ見たくないんだってば!

さて、その最終回の気になる視聴率/シェアは、30.8/45という速報結果が出ている。こりゃすごいよ。これってもしかしたら「となりのサインフェルド」の最終回の視聴率を上回ってるんじゃない?とにかくここ数年、NFLの「スーパーボウル」と「アカデミー賞授賞式中継」以外でここまで高い視聴率を上げた番組は他にない。CBSのほくそ笑む顔が目に見えるようだ。「サヴァイヴァー」は好評に応え、既に第2弾製作が発表になっている。今度はオーストラリアでのサヴァイヴァル競争になるそうだ。しかもその第1回目を、来年CBSが中継することになっている「スーパーボウル」のすぐ後に編成するという。こりゃまた高視聴率確実だな。私はまた見るかはわかんないけど。もう疲れたよ。しかし、これまで見たことのなかった番組を製作したCBSの努力は認めてもいいと思う。いやはや、関係者の皆様、ご苦労様でした。


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