Angel -エンジェル- ★★1/2
放送局: WB
プレミア放送日: 10/5/99 (Tue) 21:00-22:00
製作: ミュータント・エネミー、クズイ/サンドラー
製作総指揮: ジョス・ウェドン、デイヴィッド・グリーンウォルト、フラン・クズイ
製作: ケリー・マナース、ティム・ミニアー、ガレス・デイヴィース
監督: ジョス・ウェドン
脚本: バーバラ・ホール、ジョン・ティンカー
撮影: ハーブ・デイヴィス
編集: レジス・キンブル
音楽: クリストフ・ベック、ホリー・ナイト
出演: デイヴィッド・ボレアナズ (エンジェル)、カリスマ・カーペンター (コーデリア)、グレン・クイン (ドイル)

物語: L.A.に腰を落ち着けたエンジェルは、天上界からの使者だと名乗るドイルに出会い、悩める人々を助けることが自分の使命であると告げられる。しかしドイルもその指示をイメージとして受け取るだけで、一体誰がどのような理由で苦しんでいるのかを突き止め、それを解決するのはすべてエンジェルの力量にかかっていた。エンジェルはまず最初の指令により、コーヒー・ショップで働いているティナに接近する。ティナは女優志望のウエイトレスだが、人間界で富豪として君臨するラッセルの魔の手によって生活の一部始終を牛耳られていた。しかしもちろんティナはラッセルが人間以外の何者かであることを知らない。エンジェルは不器用な接近の仕方ながらもティナの知遇を得、一緒に赴いたパーティ会場で、バッフィと同じ学校に通い、今はL.A.で女優を夢見るコーデリアと再会する。エンジェルはパーティ会場からラッセルの手下にさらわれそうになったティナを一度は救い出すが、ティナはエンジェルが何物かに変身するのを見て敵だと勘違いしてしまい、エンジェルのアパートから逃げ出す。しかし自分のアパートに帰り着いたティナを、ラッセルは手ぐすねを引いて待ち構えていた‥‥

Angel 「エンジェル」は、「バッフィ ザ・ヴァンパイア・スレイヤー」に登場するヴァンパイア、エンジェルを主人公とする、「バッフィ」からのスピンオフ (派生) 番組である。見た目は20代だが実は齢数千歳というエンジェルは、「バッフィ」の当初からのキャラクターではなく、シーズン途中に初めて番組に登場した時は、バッフィの敵か味方かよくわからない謎のヴァンパイアとして描かれていた。それがいつの間にかバッフィのボーイ・フレンドのような性格づけがなされ、先シーズンではバッフィとベッドを共にするまでの関係になってしまった。しかし元々悪の化身であるエンジェルは、基本的に人間であるバッフィとは究極的には相容れず、常にバッフィを傷つける危険を内包していた。エンジェルはバッフィを愛するがあまり、バッフィから身を引いて一人大都会ロサンジェルスへと出向く。そこで悪いヴァンパイアに取り入られている心の弱い人間を助けることが、引いてはいつの日かエンジェルがバッフィと対等の関係に立ち、愛することができるようになるための必要な試練となるのだ。大都会の片隅で、誰にも省みられることなく苦悩を抱えている人々を救いに、エンジェルの活躍が始まる‥‥

「バッフィ ザ・ヴァンパイア・スレイヤー」、「ドーソンズ・クリーク」「フェリシティの青春」「チャームド」と、現在ロウ・ティーンを中心に絶大なる人気を誇る第5のネットワークWBの最新TVシリーズである。エンジェル (デイヴィッド・ボレアナズ) は、「バッフィ」の中でも異質と言える大人びた暗い雰囲気を持ち、「バッフィ」ファンの中でもやや年齢の高い層がファンについていた。そのエンジェルを主人公に、「バッフィ」でほとんど笑いをとる役に回っていた突っ込みのコーデリア (カリスマ・カーペンター) を同様に「バッフィ」から引っこ抜き、一人で落ち込みがちのエンジェルを引き立てる。もう一人、エンジェルに天上界からの指令を伝える天使?役として新キャラクターのドイル (グレン・クイン) が加わり、毎回3人の破天荒な活躍を描く。

「バッフィ」に続きクリエイター/製作総指揮を務めるはジョス・ウェドンは、「トイ・ストーリー」、「エイリアン4」の脚本家として知られており、「バッフィ」映画版オリジナルの「バッフィ ザ・ヴァンパイア・キラー」でも脚本を担当している。因みに映画版「バッフィ」のオリジナル・クリエイターであるクズイ・エンタープライズの葛井克亮/フラン夫妻も「エンジェル」に製作総指揮として名を連ねている。しかし「バッフィ ザ・ヴァンパイア・スレイヤー」、「エンジェル」のTVシリーズはよくも悪くもウェドンの作品であり、そのすべてを彼のアイデアに負っていると言っても過言ではない。

「エンジェル」はプレミアとそれに続く数回を見る限り、気楽に楽しめるアクション・シリーズの方向を探っているように見える。しかし「バッフィ」の例もあるから、まだまだ予断は許さない。「バッフィ」も始まった時はお気楽なアクション・シリーズだったのだが、いつの間にやら青春ドラマとして確立していた。「エンジェル」も同じ道を辿る可能性は大いにあると言えるだろう。しかし「バッフィ」もそうだが、あのヴァンパイア造形は何とかならんのか。顔だけ怖くも何ともない無茶苦茶なものにして、あとは人間そのもの。しかもあの顔は小学生の描いた下手くそな妖怪という類いで、私の目にはお粗末なものとしか映らないのだが‥‥


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