
Small Vices -悪党- ★★
放送局: A&E
放送日: 7/18/99 (Sun) 20:00-22:00
製作: マイケル・ブランドマン・プロダクションズ、ジャフィ/ブラウンステイン・フィルムス、ペブル・ハット・プロダクションズ
製作総指揮: マイケル・ブランドマン
製作: デイヴィッド・コーツワース
監督: ロバート・マーコウィッツ
原作/脚本: ロバート・B・パーカー
撮影: ロン・ガルシア
編集: デイヴィッド・ベイティ
音楽: デイヴィッド・シャイア
出演: ジョー・マンテーニャ (スペンサー)、マーシャ・ゲイ・ハーデン (スーザン・シルヴァーマン)、シーク・モハメッド-ベイ (ホーク)、レイラ・ロビンズ (リタ・フロレ)
物語: ある女子学生が殺され、目撃者の証言から前科のある若い黒人の男エリスが逮捕される。しかし検察のリタは出来過ぎの状況証拠に疑惑を抱き、スペンサーに再調査を依頼する。スペンサーは上流階級の閉鎖的な社会に阻まれながらもエリスや関係者に会って話を聞き、その過程でエリスの無実を確信するに至る。しかしスペンサーの調査を快く思っていない者がおり、スペンサーの相棒ホークはスペンサーを消すために殺し屋が雇われたことを知る。スペンサーは毎朝ジョギングを日課としているが、ある朝、橋の上を通りかかったスペンサーにトレンチ・コートの男が発砲、スペンサーは極寒の川の中に転落する‥‥
日本でも人気のあるロバート・B・パーカのスペンサー・シリーズの「悪党」のTV映画化。スペンサー・シリーズはこれまでABCが何度かTV映画化しており、そのすべてでロバート・ユーリックがスペンサーを演じている。今回はスペンサー役にジョー・マンテーニャを抜擢しての新スペンサー・シリーズ第1弾となる。番組はジョギング途中のスペンサーが敵の放った刺客により銃弾に倒れ、凍てつくボストンの川の中に落ちていくというシーンから始まる。遡る2週間前、スペンサーは嵌められて逮捕された疑いのある黒人青年の再調査を引き受け、彼の無実を信じ始めた矢先だった。果たしてスペンサーは‥‥という展開になっている。
新スペンサーに扮するジョー・マンテーニャは、HBOオリジナル「ラット・パック」、「ゴッドファーザー Part III」、「ラストドン」等のギャングものがよく知られている。スペンサーの恋人スーザンには「ミラーズ・クロッシング」、「ジョー・ブラックをよろしく」のマーシャ・ゲイ・ハーデン。相棒のホークは「NY検事局」のシーク・モハメッド-ベイが演じている。監督は「エベレスト死の彷徨」等、TVオリジナル映画演出中心のロバート・マーコウィッツ。撮影は「ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間」のロン・ガルシア。今回の撮影は残念ながらボストンではなく、人件費の安いトロントで撮影されており、美しいボストンの街をイメージしている人は肩透かしを食うかも。もちろんトロントだって充分美しいは美しいが。音楽は「サタデー・ナイト・フィーバー」、「ガープの世界」他、最近ではTV映画を中心に仕事をしているデイヴィッド・シャイア。脚本はパーカー自身が脚色。元CIAエージェントとして番組中にもちょいと顔を見せるので、気になる方は要注意。ヘレン・ハントが女性私立探偵に扮する新シリーズを執筆中との噂もある。
私もスペンサー・シリーズは何作か読んでおり、特に「初秋」はじーんと来た覚えがあったのでわりと期待していたのだが、マンテーニャはどうしても私が考えるスペンサーのイメージと違う。かといってユーリックみたいな二枚目タイプにも違和感がある。どちらかというと、ロバート・B・パーカー本人が私が考えているスペンサーに一番近いだろうか。ちょっと腹が出ているが、結構きざで写真では決めてみたりするようなダンディさが、一番しっくり来る。まあ、きっと自分自身を重ね合わせて書いているんだろうし、本人と小説の主人公のイメージがダブっても無理はないか。
いずれにしてもマンテーニャは、悪くはないが、身長が低すぎるというのが私の第一印象。私が私立探偵に持っているイメージとして、背が低いとどうも‥‥だいぶマーロウやスペードに影響されているが、特にマーロウが「大いなる眠り」?で「背が高いのね」と言われて「僕のせいじゃない」と答えたあのセリフ以来、私の頭の中では私立探偵は背が高いものになっているのだ。小説の映像化は、こういった辺りが難しい。皆それぞれ自分のイメージを投影して見るだろうし。それに相棒のホークが柔らかすぎる。ホークはもっと凄みが効いていないとまずいんじゃないだろうか。ゲイ・ハーデンのスーザンは別に悪くない。概してもう一踏ん張りという印象を受けた。A&Eはマンテーニャ主演でシリーズ化の意向を持っているようだから、次に期待しよう。
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