V.I.P. -V.I.P.-
放送局: FOX (WNYW)
プレミア放送日: 9/26/98 (Sat) 16:00-17:00
製作: ラフィト・プロダクションズ Lafitte Productions
製作総指揮: パメラ・アンダーソン・リー、J. F. ロートン
監督/脚本: J. F. ロートン
出演: パメラ・アンダーソン・リー (ヴァレリー)、モリー・カルヴァー (タッシャ)、ナタリー・レイタノ (ニッキ)、ショーン・ベイカー (クイック)、レア・レイル (ケイ)

物語: ヴァレリー・アイアンスはLAのホットドッグの売店でしがない夢を見ながら働いていた。ある日、そこへ映画スターのブラッド・クリフが現われ、気に入られたヴァレリーは週末の彼が主演する映画のプレミア公開の同伴者にと誘われる。当日、リムジンで劇場に乗り付けた二人の前に拳銃を持った男が出現、暴れたヴァレリーのおかげで男が捕まったため、クリフはヴァレリーを実はボディガードだったとマスコミに紹介する。一方、セレブリティの護衛専門会社コルト・アロウ・セキュリティは、社長の散漫経営が元で行き詰まっていた。たまたまホットドッグ・ショップに戻って働いていたヴァレリーを見かけたコルト・アロウの面々は、今や名の売れている彼女を使って社を再建することを閃き、ヴァレリーをスカウトする。贅沢な暮らしができるという甘い言葉に誘われたヴァレリーだったが、実はギャングがいまだに虎視眈々とクリフを狙っているのを知らなかった。クリフを護衛する羽目になったコルト・アロウのビルに、武装したギャングの一団が襲いかかる‥‥

VIP 現在世界で最も見られているTVシリーズ「ベイウォッチ」出身のパメラ・アンダーソン・リー主演のアクションTVシリーズ。「ベイウォッチ」や映画「バーブ・ワイヤー」を見た人ならわかると思うが、彼女が主演の作品に重厚なドラマや演技を期待してはいけない。そう、このシリーズは徹頭徹尾彼女のグラマラスなボディを観賞するためのシリーズなのである。彼女が演じるのが、たまたまセレブリティが暴漢に襲われた現場にいたせいでメディアに持ち上げられたホットドッグ屋の女性店員、という設定からして既に冗談の世界である。しかも(演技だけでなく)アクションも別に大したことないリーが偶然にしろ拳銃を持った暴漢をやっつけるというシーンがもう出鱈目で、きっと監督もこれ以上彼女を指導できなかったんだろうなとため息が出てしまうほど。彼女が叫んだら暴漢が勝手に飛んでいったという感じなのである。

この番組が実は、98年度のアメリカのシンジケーション(ABC、CBSといったネットワークTV外の全米配給網)の新番組で視聴率1位というのだから驚き。その理由は、とりもなおさずリーの知名度のおかげである。特に今年、現在別居中の夫のモトリー・クルーのトミー・リーとのプライベートのベッド・シーンが裏ビデオとなって全米中に広がったり、彼に殴られて離婚を請求したりと私生活のスキャンダルに事欠かなかったおかげで、常に注目を浴びていた。番組総指揮としてのリーは、その注目度を最大限に利用、番組としては願ってもない宣伝効果を得た。それだけでなく、同じく番組総指揮に名を連ねるJ. F. ロートンは、自身が脚本を書いた「プリティ・ウーマン」と「沈黙の戦艦」のよくできた部分だけを焼き直す形で再利用、番組に味付けを添えている。監督としてのロートンは日本通で知られ、「ハンテッド」では現代日本に来たアメリカ人ビジネスマンが忍者と対決するという荒唐無稽な作品を監督している。


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