スクラップ・ストーリー/ある愛の物語

by 不知火龍馬 さん
 昭和59年若松プロ
監督/若松孝二
出演/少女M、安藤一夫、糸井重里、高田順次、安岡力也

 女優の旬について考えてみましょう。
 若い頃でないと出せない魅力と、年齢を重ねてからでないと出せない魅力というものがあり、一概にどちらが良いとは言いきれないのですが、
「若い頃は下手な演技だったが、年を取って良くなったね」
という俳優もいれば、その逆に
「昔は良かったのになあ。今じゃあ単なるヴァヴァァだよなー」
と言う方もいらっしゃる。
 12歳で成人向け写真集でオール・ヌードでデビューした「少女M」の場合、頂点を極めたのが14歳。 「田中みお」に改名した17歳頃にはどこにでも居るふけたねェちゃんでしかなかったのは、悲しいが事実であります。
 いや、ほんと。ビデオ「少女M」(別タイトル「少女M13歳」)で人気爆発し、宇宙企画の「一年後の少女M」で人気は不動のものになったんですが、「コーラル・プリンセス少女M」「大人になった少女M」「少女M華麗なる出発」とどんどんクオリティーが低下して、本人も年を取って「なんか変な女」でしかなくなってしまったんですな。
 そんな彼女が14歳から15歳に掛けて撮影されたのが「スクラップ・ストーリー」です。

 主人公の大学生「僕」は、映画の試写会の会場で同じくらいの年にみえる女の子(少女M)と出会う。 すぐに肉体関係に及んだ2人は、ビニ本カメラマンの男と3人で同棲生活を始める。
 やがて、少女が実は家出中の中学生だとわかり家に帰ることになるが、数ヶ月後出産。 生まれた子供は2人の男のどちらにも似ていなかった。

 陳腐なストーリーであります。 ホントにこれが「水のないプール」の若松孝二の作品か?と言いたくなるほどです。
 でも、これで良かったのです。
 何故ならこの映画は「少女M」を観るだけの為に製作された映画なのですから。 ゲスト出演の安岡力也やKINYAは印象にないし、唯一少女Mの父親役の高田順次がいい演技を見せていたなあ・・・くらいしか記憶に残っていません。

 もう、この映画が日の目を観る事はないでしょう。 14歳〜15歳の少女が2人の男と同棲し、毎日SEXしまくる映画なんて世間が許さないでしょうし、映画自体も今一歩な出来ですから。
 記憶の彼方に封じこめるべき怪作なのかも。(じゃあ書くなよ!)




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