最終更新日:2000.04.06、最終リンク・チェック:2002.11.10

2000年4月の特集/マプーチェの音楽

 今回はマプーチェの音楽について調べてみました。いろいろな本やサイトを見ながらまとめてみましたが、理解が違っているところがあるかもしれません。その時はご指摘ください。

マプーチェとは
 チリ中部から南部にかけて生活する先住民族を総称してアラウカーノ(アラウコ族)と言う。その中で、ビオビオ川以北はピクンチェ族、以南にはマプーチェ族とウィリチェ族が暮らしていた。マプーチェとは「大地の主」という意味。そもそも「チリ」という国名はマプーチェの言葉で「地の果て」を意味する。1541年以後のスペインの植民地政策にはげしく対抗し、1558年から1598年までアラウコ戦争と言われる抵抗が続いた。チリ独立後も断続的に抵抗が続き、19世紀後半、1882年から翌年にかけて平定された。
 現在は150万人ほどがレドゥクシオンと呼ばれる共同体を形成し生活している。伝統を重んじギジャトゥン(Nguillatun)という祈願の儀式や様々な宗教的・世俗的な場で演奏が行われている。

マプーチェの楽器
Pifilca(ピフィルカ)
 木製の呼子笛の一種。指穴を持たないため、1個につき1つの音しかでない。2組のグループが高さの違うピフィルカを持ちわけ、交互に吹くことによって2拍子のリズムを奏でる。石に穴をあけて作られたものや、穴が横に2つならんで1つで2つの音を出せるピフィルカもある。
Trutruka(トゥルトゥルカ)
 ホルン型の気鳴楽器。外見はヨーロッパに広く分布する狩猟用ホルンに似ている。コウリエ(Colige)と呼ばれる3〜4メートルほどの植物の茎に牛の角を付けたラッパ。Jane Rivera氏の"Musical Fusions in Chilean Musical Cultures" では17世紀はじめにヨーロッパの影響をうけて作られたつくられたものではないかとしている。
Kultrun(クルトゥルン)
 Cultrun、Kulxvnとも表記する。木の幹をお椀の蓋のような形にくり抜き、皮を張った太鼓。儀式の時にMachi(Maci)やpijankuzeと言われるシャーマンがたたく。皮にはマプーチェの世界観が血で描かれている。これによると、マプーチェは大地(Waj mapu)を4つの土地(meli wixan mapu)にわけており、北がPikun mapuの、南がWiji mapuの、東がPuel mapuの、西がGulu mapuの領土であったとする。マプーチェを象徴する楽器といえる。
Kaskawilla(カスカウィジャ)
 Cascawuilla、Kazkawijaとも表記する。金属製の鈴。征服者が馬に付けていたものを取り入れた。そりベル、ガラガラ。
Trompe(トロンペ)
 金属製の楽器。口琴の一種。
Quinquelcahue(キンケルカウエ)
 動物の肋骨でつくられた2つの弓で、1つを左手に持ち固定し、もう一方を弓にしてバイオリンのように弾く。物悲しい音色を奏でる。
Bandola(バンドーラ)
 南米に広く分布する4コース16弦の弦楽器。マプーチェの間でも使われるらしい。

関連サイト

【参考文献】
『ラテン・アメリカを知る辞典』(平凡社、1987年。)
『ラテンアメリカの音楽と楽器』(「ラテンアメリカの音楽と楽器」編集委員会、1995年。)
『Sounds of America』(Museo Chileno de Arte Precolombino、1995年。)
『Musica en la Piedra』(Museo Chileno de Arte Precolombino、1995年。)

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