7月25日
歌フェスティバルが7月1日に終わり、昨年の夏から続いていた、ひげ太夫史上かつてない大充実のスケジュールが一段落した。
昨年8月に第8回公演『凡音結ひ』
9月に「GGフェスティバル」の二次審査
11月末に第9回公演『頭聞岳』
2月に「GGフェスティバル」『髷牡丹』
4月に「パル多摩」『駒嵐』
6月に「アートノヴァ・スペシャル!」 『群青蛇』
それから、駅前劇場で第11回公演『駒嵐』
7月に歌フェスティバル『群青蛇』
次の公演は11月末だから、久しぶりにしばらく期間があくことになる。
この半年の間、座長はこれを一世一代の山場と考え、長年続けていた飲食店でのバイトを従来の7割くらいの時間に減らして、なんとか無事に乗り切った。
そしてさらに、バイトのほかにもうひとつ座長が減らさなくてはならないものがあった。体重である。
一般に組体操では、上に乗る人については体重の上限が決まっているというのである。それを超えると下の人に危険が及ぶからだ。
こちらの写真のように三段になった場合には、下の人の負担はなおさらであろう。
構成上、座長は上に乗るケースが多い。
ある日、荒川と鍵原が稽古場の隅で、「どうする?」、「言う?」などと小声で話していた。そしておずおずと近づいてきて、遠慮がちに座長にこう言った。
「調べてみたら、上に乗れる人は45kg以下の人だけらしいです」
座長の体重は、それを少し、というか随分、正確には4kgも、越えていたのである。
座長は、とても悲しい気持ちになった。そうか、私は上に乗っちゃだめな人なのか。
あまり悲しかったので、思わず、こんなことを口走ったらしい。
「ねえ、みんな。49kgは45kg以下かなぁ?」
すると、そこで誰かがこう言ったらしい。
「大丈夫です。49kgは45kg以下です。乗っていいです」
恐らくこれを言った人物には、4kgオーバーまでならなんとかいけるだろう、という冷静な判断があったに違いない。(と思いたい)。
座長のあまりに悲しげな様子を見て思わずそう言ってしまって、今激しく後悔している、というような状態でないことを切に祈る。
(いずれ、その人物が誰かをつきとめ、現在の心境についてインタビューを試みたいと思う)
それにしても、無茶な話である。
座長も自分が上に乗りたいばっかりに、かなり強引である。
連日の稽古である程度は自然に体重が減るようであるが、そんないきさつもあり、この半年ほど、座長は甘いものや脂っこいものは極力控えてきたらしい。
そして、すべてが一段落した今、これまでの反動が、座長に激しく押し寄せてきているようだ。むやみに甘いものに反応するのである。
先日、HPに掲載する舞台写真を確認してもらうために、新宿駅で座長と会ったのだが、そのほんの数十分の間だけでも、デパートの入り口で売っていた六個入りのおはぎや、「特売 480円→380円」と書かれたバウムクーヘンのワゴン前に、座長は吸い寄せられるように進んでいき、そこからなかなか離れようとしないのである。一旦通り過ぎてからも、あきらめきれないらしく、何度も引き返して見に行ったりしている。
しかし、一日の食費の関係で、引き続き座長は我慢を余儀なくされていた。
今後のことを考えると、少ない予算の中から、より丈夫な体を作る栄養素を積極的に摂取していかなくてはならないからだ。そう考えるとやはりおはぎとバウムクーヘンの優先順位は低い。
長い時間かけて考え、結局断念していた。
(追記:これを書き終わった後で、念のため本人に事実確認をした。すると、実は甘いものはこの半年の間も、結構たべていたと白状した。疲れるて帰ると甘い物が無性に食べたくなるから、寝る前にアイスクリームを食べたことがある。ある、というより、それはかなりの回数にのぼる、と打ち明けた。でも、毎日激しく動いているから、それで体重が増えたことは全然なかった、とあくまでも強気に言い張った。)
一方、バイトの方はどうなったかというと、まだ7割の時間に減らしたままらしい。バイト先の事情で、一旦減らしたものを再び増やす事が出来ないらしい。
他のバイトも検討してみたが、飲食業では今後の稽古のスケジュールに合うものがなかなか見つからず、
コンピューターを使う事務の仕事は「原始人だから無理」だし、綺麗なおねえさんが望まれるような仕事も、「向いてないから駄目」だと言う。
確かに座長は無理に変装しておねえさんの仲間にまぎれこもうとするより、ひげを描いてその元締めをしているほうがまだ似合う。
そこで、ひとつ提案してみた。
以前、座長が披露宴の席で新郎新婦の馴れ初めをオリジナル長唄と一人芝居でご紹介をして喜ばれたことがあったが(日誌1)、それをバイトとして再び始めてみてはどうだろうか。
すると、あれは新郎新婦と顔見知りで、披露宴のお客様も充分にアルコールを飲んでいらした和やかな雰囲気の場だったから成功しただけではないだろうか、と言う。座長にしては控えめな発言である。
(とはいえ、チャンスがあれば是非やってみたい、と本人は申しておりますので、もし、これをお読みの方で、何かの宴会の場で、このような出し物のご用がありましたら、是非お申し付けください。ご連絡先はこちらです。)
他の出し物師たちも、次回公演に向け、体力をつけたり、技を磨いたり、いろいろな教室に通ってその道の達人に教えを乞うたり、皆それぞれに励んでいるとのことでございます。
次回の第12回公演は、
11月29日(金)〜12月2日(月) 駅前劇場
です。
タイトル、開演時間など、詳細は未定ですが、決まり次第ご報告致します。もう暫くお待ちください。
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